謎に包まれたサンジェルマン伯爵とは?不老不死の男?時空の旅人?

「自分は不老不死なので、霊薬を口にする他は食事は必要ない」と言っており、実際に彼が食事をしている姿を見た人はなく、晩さんに招待されても、丸薬とパンとカラスムギを口にするだけと言って断ったといいます。この食事に関しての面白いエピソードとして真意を使用人に尋ねたところ、「私はまだ300年しか伯爵を知りません」との返事が返ってきたと言われています。

テレパシーの能力

テレパシーの能力については、遠くの都市や国家で彼が必要な時はそれを感知し、相手が何の質問をするのかを察知することが出来たと言われています。また、扉を利用せずに部屋に姿を現したり、出たりする習慣があったと伝わっていますが、これは催眠術にも長けていたため、術を使ったことがこういった証言に繋がっているようです。

弟子が凄い!

ドイツの詩人で、小説家、劇作家、生物学、自然科学者、政治家、法律家でもあるドイツを代表するヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテが弟子であったと言われています。

イルミナティのリーダー!?

イルミナティと聞いても知らない方も多いかと思います。イルミナティとはラテン語で「光に照らされたもの」を意味しますが、種々の狂信的グループに与えられた名称で、特に1776年ドイツのバイエルン中部の都市に創設されたのが有名で、古代秘儀と啓蒙思想の影響を受けた独自の思想を掲げ、多くの貴族や政治家、文化人が参加した密結社です。彼はそのイルミナティのリーダーだったと主張する人もいます。

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サンジェルマン伯爵を知る人々

貴族や文化人、芸術家といった人たちによる数々の不思議なエピソードが残されています。年代と合わせて彼らの証言を挙げてみたいと思います。

ジャン・フィリップ・ラモー

バロック時代のフランスの作曲家で音楽理論家のジャン・フィリップ・ラモーの残した1710年の記録によると、何十年経っても変わらない年齢に見える。存在が神秘そのものだ。話題が豊富で話に引き込まれ、時間を超越した世界に生きているような気がしてくると言っていたそうです。

ポンパドゥール夫人

ルイ15世の公妾であったポンパドゥール夫人のサロンには一流の文化人などが出入りする華やかな社交場でしたが、その中でもいつも中心的な存在だったため、ポンパドゥール夫人に気に入られ、当時の国王ルイ15世に夫人が紹介をしたことで国王との面識を得られました。

ルイ15世

ポンパドゥール夫人の引き合わせで王に謁見したのは1743年でしたが、ルイ15世への謁見の機会はもう一つあり、1748年にオーストリア大使が王に奇妙な男がいるので会ってみてはとの進言があり機会を得ました。その時、自分が作ったというダイヤモンドをポケットの中から取り出し、陛下への贈り物としてテーブルにばらばらと置いたといいます。そして、ルイ15世の傷ついたダイヤモンドをきれいに消し去ったことがルイ15世の信頼となり宮廷に出入りをするようになりました。

ジャコモ・カサノヴァ

ヴェネツィア出身の術策家で作家であるジャコモ・カサノヴァが彼に会ったのはオランダのハーグでした。カサノヴァによると豪華な料理には目もくれず話をしていて、みんなも話に引き込まれたとの体験談を残しています。容姿に関して洗練された物腰で、なかなかの美男子であると語っていて、非凡な才能をもった不思議な驚くべき男だとも残しています。実験室に招かれたカサノヴァは一片の銀を黄金に変成するところを目撃します。カサノヴァはのちにその状況を手品に違いないだろうと考えたと語っていたそうです。

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