マンボウの食性については、まだ不明な点もあるのですが、あれだけ大きな体をしているのですから、エサもさぞかし高カロリーなものをたくさん食べているのだろうと思いきや、現在わかっているのは、動物プランクトンやほとんどカロリーのなさそうなクラゲをよく食べているらしいということです。
マンボウの名前の由来
マンボウの由来は諸説あり
日本語のマンボウの名前の由来はその特徴的な見た目からか、「満方」や「円坊」、「円魚」など諸説あって定かではありません。またマンボウは「ウオノタユウ」(瀬戸内海)、「浮木(ウキキ・ウキギ)」(東北地方)、「マンザイラク」(神奈川)、「クイサメ」(富山県)など非常に多くの地方名を持っています。
漢字では「翻車魚」
中国語でマンボウは「翻車魚」と表し、それを当て字として日本でもマンボウと読みます。マンボウは海の上に体を横にして浮かぶ習性があり、それは体表面の寄生虫を海鳥に食べてもらったり、日光で駆除したりするためと考えられていますが、その様子をひっくり返った車輪という「翻車」という漢字で表したと言われています。
英語では太陽の魚、頭の魚
英語ではその大きな丸い姿をお日様になぞらえて「Ocean sunfish」と呼ばれたり、一見、頭だけで胴体がないようにも見えるその姿から「Head-fish」とも呼ばれます。また、学名は「Mola mola」と言いますがこの「Mola」というのはラテン語で丸い臼を表す言葉で、やはりその見た目から名付けられています。
マンボウの釣り方はあるの?
狙って釣れるものではない
残念ながらマンボウは狙って釣れるお魚ではありません。マンボウを釣り上げたという少数の例はあるようですが、海釣りの最中に偶然ヒットしたとか、たまたま小型のマンボウがいたので、ためしに針を落としてみたら口以外のところに引っかかって釣れてしまったといったようなものです。釣れるかどうかはまさに運しだいです。
マンボウの都市伝説①残念すぎる死因の真実
マンボウの最弱伝説
こんな話を聞いたことはありませんか?「マンボウは体についた寄生虫を落とすため海面上にジャンプするが、水面に着水した衝撃で死ぬ」これはマンボウの残念な死因として語られるものの中で最も有名なものです。似た話で、「水族館のマンボウは水槽のガラスに激突して死ぬので保護ネットが張られている」というのもあります。
すぐ死ぬというイメージは誤り
結論を言うと、習性として確かに海面からジャンプすることはありますが、それが原因で死ぬことはありません。このジャンプは水族館のマンボウでも見られる行動なので、観察していても、それだけで死んでしまうことはありません。
また水族館のネットの話にしても、体が大きすぎて、さすがに水槽内では小回りが利かないマンボウのために保護材が張られているのは事実で、さすがに何度もぶつかればダメージの蓄積で体が弱ることもあるそうですが、実際そこまで脆弱な魚ではなく、それらはのんびりしたマンボウの見かけから、面白おかしくついた勝手なイメージに過ぎません。