地獄絵図って本当はどんなもの?どこで見られるのかまで徹底調査!

3万軒以上もの寺院があるとされる仏教王国タイ。国民のほとんどが仏教徒であることから、仏像を参拝するなどの文化が国民全体に根付いており、日本の寺社参拝と似たような形式になっています。建物は日本のお寺とは異なり、金や派手な装飾で施された華美な様式です。ワットパイロンウアでは幾体もの仏像を見学することができ、極楽浄土を意味する菩薩像コーナーから、戒めを意味する地獄絵図コーナーまで死後の一連の流れを現しているような仏像が無数に飾られています。特に地獄絵図コーナーはグロテスクな像も多く、ワットパイロンウアの別名が地獄寺といわれる所以になっています。

台湾の地獄寺

宗教の自由が認められている台湾では仏教徒、キリスト教徒、道教など様々な信仰が根付いています。18世紀以降たくさんの寺院が建立され現地の人々の宗教観はいくつかの宗教が融合したものになっています。そんな他宗教が混ざった台湾らしい寺院の一つが、通称地獄寺と呼ばれている巨大な宗教テーマパーク石門金剛宮です。3階建ての広大な寺院で階数により極楽コーナー・地獄コーナーと分けられており、台湾独特の死生観を学ぶことが出来ます。

一時は品切れ続出!手に取れる地獄絵図・絵本「地獄」を知ってますか?

絵本というと子供向けというイメージがありますが、「地獄・絵本」は発売当時子供のいる家庭のみならず、読書家の間でも大変な評判を呼びました。インパクトのある表紙は子供のみならず大人でもぎょっとしてしまうおどろおどろしさがあります。普段目にする機会の少ない地獄の世界、気軽に覗いてみてはいかがでしょうか。

絵本「地獄」とは

絵本 地獄――千葉県安房郡三芳村延命寺所蔵

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千葉県にある延命寺というお寺に展示されている絵巻、地獄極楽絵図を元に制作された絵本です。18枚の絵巻を使って個別に描かれた作品で、現在に至るまで著者は不明とされています。全体像は横幅3メートル以上にも及ぶ大作です。極楽浄土と地獄絵図を一望しているような錯覚に囚われるほど丁寧に描かれた地獄絵図そのものの臨場感を絵本に写し、忠実に再現しています。物語の着想は大阪にある長寳寺に伝わる伝承から得ており、おどろおどろしい絵やストーリーは子供を怖がらせるためだけに作られたわけではなく、命の大切さや思いやりの心を育むために役立ててほしいといった意図があります。

絵本「地獄」のあらすじ

地獄を題材とした物語は多くありますが、そのどれにも共通している点は「悪いことしたら死後地獄に落ちる」という点です。この絵本でもそれは変わらず、主人公である五平は死後、三途の川を渡り閻魔大王による裁きを受けます。五平は地獄行きの判決を受けますが、ふいにお地蔵様が現れ五平をもう一度人間の世界に戻してくれるよう閻魔大王に頼みます。生前、川で溺れていた子供を助けた五平のことをお地蔵様は見ていました。お地蔵様の頼みを聞いた閻魔大王は五平に、人間界に戻る前に地獄を見学していくよう言いつけます。そこで五平が目にしたものは生きたまま体を切り刻まれるなます地獄、柱に縛り付けられ火に焼かれる火あぶり地獄など目を覆いたくなるような光景が広がっていました。

絵本「地獄」の口コミ

「海月姫」「タラレバ娘」で有名な少女漫画家、東村アキコさんが子育てに奮闘している際に、子供の寝かせ付けや躾の一環としてこの絵本を使ったというエピソードから認知度が高まり、同じように子育てに悩む親世代からの圧倒的な指示を得るようになりました。子供向けとは思えないグロテスクで残忍な描かれ方をしており、地獄で行われる様々な拷問も丁寧に描かれ、親より先に亡くなった子供は賽の河原で永久に石を積み続けなければならないなど、悪い事をしたらひどい目に合うという教訓を学べる地獄絵図本来の使われ方だと言えます。なかなか寝てくれない子供や反抗期の子供には効果絶大という触れ込みが今なお多く見られます。

地獄が舞台の漫画作品

jarmoluk / Pixabay

古くから小説や図画など様々な表現方法で地獄の世界が描かれ世に出されていますが、興味があっても敷居が高そうというイメージはありませんか?そんなイメージを払拭する著者オススメの地獄漫画をご紹介します。

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