包丁で切り込みを入れたら、次は開く工程に入ります。背開き、腹開きで難易度が変わりますが、どちらでも基本的な捌き方は変わりません。ここでは、開き方のコツや注意点をご紹介していきたいと思います。
初心者は背開きがおすすめ
初心者の方には背開きがおすすめです。背開きにすることで、おとなしくなりやすいので捌く際に余計な手間がかからなくなります。また、中骨が手前にあるため、中骨に刃を当てて滑らせることで身の厚みを均等にしやすく、見た目も綺麗に仕上がります。
貫通させないように
頭部の切り口から刃先を入れ中骨に沿って内蔵を傷つけないようにゆっくり切っていきます。開いている最中は、うなぎを支えている左手の人差し指で刃先の感触を意識して、お腹(背中)の皮まで切って貫通させないようにします。
初心者の方でも「動画を参考に実践してみたら素早く一気に開くことができた」という方もいますが、ヌメリがあり滑りやすく怪我をする恐れもあるため、慣れないうちは慎重に調理をするようにしましょう。
軍手やタオルを使う
ヌメリで滑って調理がし辛いという方は、軍手を使ったり、タオルで押さえながら調理することで滑りにくくできます。また、ヌメリの成分で肌荒れを起こす方もいるので、肌の弱い方はゴム手袋を使うようにすると良いかもしれません。
うなぎの捌き方その④内臓と中骨を取り除く
尻尾の先まで綺麗に開けたでしょうか?開き終わったら次の工程に入ります。次の工程は、内蔵と中骨を取り除く作業です。ここでは、内蔵と中骨を取り除くときの方法や、コツ、注意点などをご紹介していきます。
傷つけないように
内蔵は、手で引っ張りながら刃物で取り除いていきます。取り除く際はなるべく傷つけないように綺麗に取り除いてください。この時、緑色の玉のようなものが見えると思いますが、それは胆のうで、潰れてしまうと中から胆汁が出てきて苦味の原因になりますので注意してください。
中骨に刃を当て滑らせる
続いて中骨を取り除きます。頭部の切り口から刃を当て中骨を持ち上げます。持ち上がったら、それを左手でつまみ上げ、そのまま刃を当てそぎ取るように刃を滑らせていきます。尾の付け根まできたら、そのまま中骨をそぎ落としてください。
焦らず慎重に!
下手に焦って作業を行うと胆のうを破いてしまったり、中骨に身がいっぱいついてしまったり、途中で中骨が切れて捌きにくくなってしまうことがあります。ここまで来たら残りの作業もあと僅かです。焦らず慎重に調理をしていきましょう。
うなぎの捌き方その⑤血合いを取り除く
内蔵と中骨は綺麗に取り除けたでしょうか?いよいよ最後の仕上げに入ります。最後は、血合いを取り除いていきます。簡単な作業ですが、ここで手を抜くと味が落ちてしまいますので、しっかりと取り除くようにしてください。
血合いを取り頭も取る
内蔵を取り除いたあとの腹部に残る血合いなどの汚れを、カッターや包丁でこそぐようにして落としていきます。血合いをしっかり落としておかないと生臭さが残ってしまうので念入りにしましょう。中骨を食べる場合は、中骨の血合いも落としておきましょう。血合いが綺麗に落とせたら、頭部を切り落とします。