さんまの醍醐味は、きれいに食べるだけではありません。もっとおいしく食べるには、添えられている薬味の使い方にもポイントがあります。よく見るのは大根おろしとすだちのセットです。こちらもマスターして、秋の味覚を堪能しましょう。
ポイント①醤油は一口食べてから!
さんまの塩焼きは焼いた段階でしっかり味がついていますので、そのままでも十分おいしいです。まずは醤油をかける前に、脂の乗ったジューシーなさんまの旨みと塩が絶妙にマッチした味を堪能しましょう。
ポイント②醤油は大根おろしにかけよう
醤油はあくまでさんまの味に変化をつけるためのものです。なので直接かけてしまうと味が濃くなってしまい、塩分の取りすぎにもなります。醤油で味付けするときは大根おろしにかけて、少量とってさんまの身に乗せて食べましょう。旨みはそのままに、あっさりと食べられます。
ポン酢で食べても!
醤油の代わりにポン酢を大根おろしにかけてもまたおいしいです。醤油よりもさっぱり食べられ、ポン酢の爽やかな酸味がさんまの脂っぽさをうまく調和してくれます。関西ではポン酢派の人も多いそうです。
ポイント③内臓はすだちがベスト!
さんまの内臓は他の魚と違って苦みが少なく食べやすいですが、身に比べると多少の苦みが増します。内臓周辺を食べるときにすだちを搾ってかけると、塩味に柑橘系の酸味が混ざって爽やかな風味になり、苦みが抑えられます。すだちは醤油と異なり、直接さんまにかけます。
旬はなぜ秋?さんまの生態
秋の味覚として有名であるとおり、さんまの旬は9月~11月です。この季節になると毎年スーパーや魚屋さんで大々的に広告されたり、漁獲量がニュースになったりもします。なぜ秋のさんまはこんなにおいしいのでしょうか?その生態を見ていきましょう。
さんまはなぜ脂が多い?
南の方で生まれたさんまは黒潮の流れに乗って北上し、夏に北海道周辺の海でたっぷりえさを食べて成長します。その後、産卵のために再び南下してきます。このときの北海道や三陸で獲れるさんまは養分をため込んでいるためよく肥えており、脂が乗っておいしいのです。他の季節より、脂の乗りが倍ほども違うと言われています。
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さんまは謎多き魚
さんまは養殖が難しい魚と聞いたことはありませんか?養殖が難しい理由には産卵期が特定できていないということがまず挙げられます。回遊の範囲が広いので、どこで産卵するのか、いつ産卵するのかがはっきりとわかっていないのです。また寿命が短く、何歳で卵を産むのかもわかっていません。身近でありながら謎が多い魚です。