からすみの防腐と味を決めるとても大事な工程です。上下に大量の塩をまぶすことから「べた塩」とも呼ばれています。かなりの量の塩を使いますが、真子のサイズに合った容器を使うと塩の節約になります。
塩は惜しみなく使う
加工されていない上質な粗塩を使いましょう。精製塩や味塩でも出来ないことはないですが、せっかくの真子がもったいないです。また、塩の量が少ないと殺菌と抗菌効果が発揮されず、腐りやすくなってしまいます。惜しまず全体にまぶしてしまいましょう。
水分を処理
塩漬けから数時間経つと真子から水分が出てきます。1日1回は入れている容器ごと交換しておきましょう。その際は真子の塩もさっと洗い水気をよく切って、新しい塩をまぶしておくといいでしょう。面倒かもしれませんが、途中で腐ってしまうこともあるので、手間をかけるに越したことはありません。
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からすみの作り方③塩出し
塩漬けの塩を水道水で取り除いたら、次は塩出しです。水1リットルあたり塩10gの薄い塩水の中に真子を丸1日漬けましょう。塩抜きの過程でカチカチに固まった真子が、水を含んでふっくらと柔らかくなります。
なぜ塩出しをするか?
せっかく塩に漬けたのに、どうして塩を出してしまうのか、それは浸透圧が影響しているためです。塩漬けで浸透した塩は中心と外側で塩分濃度が違っています。そこで塩抜きをすることで塩分が真子全体にバランスよく行き渡り、味が整うだけでなく防腐効果を高めることもできます。
塩出しの手順
塩出しは真水ではなく薄めた塩水で行います。被るぐらいの薄い塩水を入れて2~3時間おきに1回くらいの目安で塩水を取り替えてください。塩出しの工程は1日です。だんだん塩が抜けて柔らかくなっていき芯がなくなったら塩出しの完了です。
からすみの作り方④酒漬け
からすみの塩出しの仕上げと、独特の風味と香りをつける工程です。この工程は焼酎を使うことで有名ですが、お好みで酒の種類を変えてしまっても問題ありません。こだわりがなければ安い料理酒でも充分です。
酒漬けはお好みで
この工程は塩抜きとからすみに香りをつけるためにありますが、お酒が苦手な方や、素材そのままの味を楽しみたい場合はこの過程は飛ばしてもかまいません。その場合は塩出しの段階で塩抜きをしっかり行ってください。
お酒の選び方
漬けるお酒は焼酎か日本酒が主流です。防腐効果を強めたい方や香りを楽しみたい方は焼酎を、食べやすくクセのない風味にしたい場合は日本酒がおすすめです。他には、白ワインで漬けたり、日本酒と焼酎を2:1の割合で混ぜる作り方もあります。