カツオの種類を徹底解説!見分け方もご紹介

東シナ海から黄海、インド洋などの外洋や日本の西南地域に分布し、大陸棚の砂底に群れで生息しています。6月ごろになると産卵のため瀬戸内海へと入ってきます。食性は肉食で、クラゲやエビ、カニのような甲殻類などを食べます。

マナガツオの見分け方

マナガツオの形はシマガツオと似ており、平べったく体高が高い魚でひし形に近い形をしています。しかしシマガツオに比べると眼はそこまで大きくなく、白っぽい色です。また尾びれや背びれがシマガツオに比べると長いです。

マナガツオの食べ方

マナガツオは焼き物にされることが多く、幽庵焼きや西京焼きでは身の柔らかさとくせのない上品な旨みが醤油やみその味とよく合っておいしいです。鮮度が落ちやすいため刺身は滅多に見かけませんが、新鮮な刺身は食べ応えがあり絶品です。焼き物は京都を中心に関西、刺身は瀬戸内の地域で食べられます。

カツオの種類と見分け方⑥ハガツオ

ハガツオも本カツオと同じサバ科で姿が似ている魚ですが、あまり知名度は高くありません。しかし一部では「本カツオよりもハガツオ」と言われるほど産地で食べるハガツオはおいしいのです。またハガツオ以外にも「キツネガツオ」「ホウサン」「トウサン」など様々な名前で呼ばれます。

マイナーだけどうなるほどの旨さ!

日本では和歌山、高知、鹿児島などの太平洋沿岸や長崎、山口、鳥取などの日本海沿岸で獲れます。しかしサバなどに混じって獲れる程度の漁獲量の少なさと鮮度の落ちが早いことから関東方面ではあまり流通されないため知名度は低いですが、産地で食べられる刺身は身がとろけるように美味しく大人気です。

ハガツオの生態

ハガツオは日本の他、インド洋や太平洋などの外洋にも広く生活し、沿岸の表層部分を群れで泳いでいます。本カツオと同じように春から初夏にかけて北上し、秋口に再び南下するという回遊をします。食性は肉食で、イカやタコ、小魚などを食べます。

ハガツオの見分け方

ハガツオの特徴といえば、名前にもなっているとおり鋭い歯です。カツオやサバの仲間でハガツオのようなくっきりした歯を持つものは珍しいです。顔が細長く突き出ていてなんとなくキツネを思わせる顔つきをしていることも特徴です。また本カツオは腹側に縞模様がありますが、ハガツオは背中にあります。

ハガツオの食べ方

獲れたての鮮度がいいものは刺身やたたきが絶品です。くせがなく、柔らかくてとろけるような美味しさです。新鮮な刺身を食べるなら産地で食べるのが一番です。他に幽庵焼きや唐揚げにしてもおいしいです。またスリランカではハガツオを原料にしたモルディブフィッシュというカレーの調味料になるカツオ節が有名です。

カツオの種類と見分け方⑦イケカツオ

「カツオ」と名前がつくイケカツオですが、サバ科に属する本カツオとは異なりアジ科に属する魚です。日本では南方で獲れ、産地では食用とされていますが関東では流通することがあまりないので、名前を初めて聞く人も多いのではないでしょうか。

マイナーだからお手頃?南方でよく食べられる魚

屋久島や九州南部、沖縄といった南の方で獲れますが、その数は少なくほとんど産地で消費されるようです。刺身にするととてもおいしいです。数が少ない割には値段は比較的安めで取引されています。まだ広く知られておらず、流通する機会が少ない今がお手頃価格で食べられるチャンスなのかもしれません。

イケカツオの生態

イケカツオはインド洋や太平洋の温かい海域に生息しています。成魚は沿岸から沖合まで広く生息しており、幼魚は内湾や汽水域にもいます。食性は肉食で、カニ、エビなどの甲殻類や小魚などを食べます。幼魚は他の魚のウロコをたべることもあります。

イケカツオの見分け方

イケカツオは細長くて平たい身体をしています。眼は顔の中心よりやや口に近く、カツオよりもシャケに似ています。最も特徴的なのは、カツオの縞模様の代わりにある体側の斑紋です。丸、または楕円形の斑紋が二列になっているものがイケカツオです。

イケカツオの食べ方

新鮮なものは刺身にするとシャクシャクした歯ごたえを楽しめ、旨みがあって美味しいです。時間が経つと身が柔らかくもっちりした感触になっていきます。他にも煮つけや塩焼きで食べられます。産地の九州南部や沖縄で食べられることが多いです。

カツオの種類と見分け方⑧ミナミイケカツオ

ミナミイケカツオもイケカツオと同じくアジ科の魚です。こちらも流通量が少ないためなかなか聞かない名前なのですが、釣りをする人の間では「クイーンフィッシュ」とも呼ばれ、人気のターゲットにもなっています。

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