川に生息するカワイルカ|その種類と不思議な生態を詳しく解説

さらに彼らのオスの生殖器は人間のものとも似ていることも手伝って、「人間に化けたオスが女性を妊娠させて川へ帰ってしまう」といった現地に伝わる伝説もあるほどです。

カワイルカは絶滅の危機!

中国の種に関しては2006年の本格的な調査で発見されず絶滅が指摘されています。他の科も同様に絶滅の危機に瀕しています。ここからは太古の昔から暮らしてきたカ彼らの今に迫ります。

ヨウスコウカワイルカは絶滅したのか?

2002年の目撃例を最後に途絶えてしまっていたこの種を探すために2006年に大規模な調査が行われました。この調査では研究員たちがなんと6週間もの間毎日揚子江を探し回りましたがただの1頭も見つけることができませんでした。

そのため、個体数の維持や自力での回復が不可能である「機能的絶滅」が宣言されてしまったのです。

2007年にはわずかながらに目撃例も挙げられていましたが残念ながらスナメリであったと言われています。大型水生哺乳類の絶滅は1950年以来初めてのことで衝撃が走りました。

おまけにこのスナメリも絶滅寸前

揚子江の目撃例がスナメリであったと落胆することはなく、なんとスナメリもレッドリストに登録される近絶滅種なのです。このままいくと2041年には絶滅してしまうと言われています。

減少が続くカワイルカ

絶滅の危機に瀕しているのは揚子江の種だけではありません。比較的保護されており、頭数も多いとされているアマゾンカワイルカでさえその数は河川の汚れや、人が乗る船との接触、そして現地住民による乱獲のせいでみるみる減少しています。

日本の水族館で見られるか?

実際に泳ぐ様子を自分の目で見てみたくなると思いますが、現在日本の水族館において飼育はされていません。1970年代には鴨川シーワールドにて飼育の記録が残っている程度です。

鹿児島の川でイルカが見られるという話もありますがこちらは鹿児島水族館で飼育しているイルカを海とつながっている部分を使用して飼育しているだけで実際のカワイルカではありません。

その他絶滅危惧種に指定されている動物に関してはこちらをご覧ください

新種発見!

個体数が減少を続けている彼らですが、2014年という比較的最近にまた新種が発見されたというハッピーなニュースもあります。

アマゾンカワイルカは2つの亜種に分かれるとされていましたが、そこに新たな新種が加わりました。学名はInia araguaiaensisでアラグアイアンボトと呼ばれています。人の手が及ばない場所を今なお数多く抱える大自然アマゾンの底力を感じる知らせでしょう。

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