猛毒を持つ植物「ギンピーギンピー」に関する記事はこちらから
毒のあるものが食べれるということ
バビルサだけでなく、世界には通常の生き物にとっては有害で食べることができないものを食べることができるように進化した生き物がたくさんいます。
毒があるということはそれだけその植物(動物)を狙うライバルがいないということです。熾烈な争いに参加することなく食べ物を常に得ることができるのです。
バビルサとパンギノキ
つまりバビルサたちはほかの動物に食べられてしまうことのないパンギノキを食べれる能力を身に着けることで一つ生存競争に有利なわけですが、さらにはパンギノキは有毒ながら栄養が豊富なこともわかっています。
コアラとユーカリ
ユーカリにも有毒成分は多く含まれています。コアラはどんなユーカリでも食べるわけではなく有毒成分が少ないユーカリを自分で選んで食べることが近年明らかとなりました。
コアラは一日中寝ているイメージがあるでしょうが、それもユーカリを消化するための時間が必要だからでしょう。さらにはユーカリにはカロリーがとても少ないため省エネで活動しなければエネルギーが足りないのです。
さらにコアラの赤ちゃんは直接ユーカリを食べると危険なため母親が消化して排出した糞を食べることも分かっています。
バビルサは絶滅の危機にある
こんな魅力的な彼らも絶滅に危機に瀕している動物の1つなのです。なぜそんな危機に陥ってしまったのかご紹介していきましょう。
森林伐採や密猟が原因
インドネシアの熱帯雨林に暮らしていることからも彼らは豊かな森でしか暮らしていけないことは想像に難くないでしょう。人の生活が近代化されることで熱帯雨林の伐採は進み、その一方で牙を狙った密猟はなくならず、少しずつ数を減らしてしまっているのです。
1回の出産で1,2頭しか産まれない
日本でなじみのあるイノシシのあかちゃんウリボウは一度の出産で4~5頭生まれるのに対し、バビルサたちは1回の出産でわずかに1,2頭しか産まれません。厳しい自然の生存競争と人からの侵略に挟まれ数が増えないのです。
現在は約4000頭と言われている
現在約4000頭ほどいると言われていますがその数は減少の一途をたどり、バビルサの中にも亜種が3種いますが、いずれも現在は絶滅危惧種のリスト入りまでしています。
バビルサが送っている生活とは?
少し話を変えて、ここからは彼らがどんな暮らしを送っているのかお話ししましょう。熱帯雨林の中でどんな風に暮らしているのでしょうか?