トガリネズミはネズミじゃない?ユニークで可愛い見た目と生態の秘密に迫る!

トガリネズミはとても慎重な性格です。自分の行動範囲に何か変化が起きると必ず確認をします。ある研究室で夜間の行動を撮影しようとカメラを入れたところ、最初は遠目で、最後には触って確認をしたそうです。野生のトガリネズミが人間が仕掛けた罠に落ちるのも、何があるかを確認をする過程で落ちると言われています。

夜行性だが、常に動き回っている

基本的に夜行性ですが、昼夜問わず活動し続けていることがほとんどです。これは基礎代謝量が極めて高いためとされています。心拍数は1,000回ほどで、活動のほとんどを採餌に費やしています。

運動能力が優れている動物として、同じネズミの仲間であるチンチラという動物がいます。寿命も10年と長く人懐っこい性格なのでペットとしても人気があります。可愛らしい動物がお好きな方はぜひご覧ください。

ご飯を食べ続けないと死んじゃう?

トガリネズミは食事と睡眠を3時間ごとに繰り返します。体が小さくエネルギーを蓄えることができないため、1日でも食事を取らないと死んでしまうという、非常にシビアな生活をしています。寿命も短く、最長でも1年半程度とされています。

トガリネズミは冬眠をしない

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冬眠をする哺乳類は多く存在しますが、トガリネズミは冬眠をしません。それは、食事が出来ないと息絶えてしまう生態がゆえのことで、冬でも食料調達のために休むことなく動き回らなくてはならないのです。

寒い冬を乗り越える為の術

トガリネズミは体に対する脳の重さの割合が最も大きい生物とされています。食料調達の難しい冬の時期には、脳を保護している頭蓋骨を縮小させ、代謝の多い脳の代謝量を低減していると言われています。

春には元に戻る

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縮小した頭蓋骨は春にはほぼ元の大きさに戻ります。また、頭蓋骨だけではなく、他の主要な器官の質量も減少していたそうです。このサイクルについては未だ不明なことが多く、冬眠や季節移動をしない彼らの助けになっている可能性があると言われています。

トガリネズミの親子の隊列移動が可愛い!

小さな子供を連れて出かける先にはどんな危険が待ち受けているかわかりません。赤ちゃんは、他のハンターにとっては格好の獲物です。そんな子供たちを守る為に生み出した方法がとても可愛いのです!

キャラバン行動

この連なって移動する行動は巣に異変があった時などに見られる行動で、キャラバン行動と呼ばれています。お母さんを先頭に、前の子の尻尾を咥えて一列に並んで行動しています。息がぴったりで、まるでムカデ競争をしているかのようです。

超音波で子供を呼び寄せる

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トガリネズミの鳴き声は20kHz以上の超音波です。確実なことはまだ分かっていませんが、低い声は子供を呼びあつめるためなどのコミュニケーションとして、高い声はエサの位置や大きさを探る為に使われています。

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