オオミズアオってどんな蛾?珍しい色や幼虫の特徴など詳しく紹介!

 

卵は10日ほどで孵化

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オオミズアオは一度の産卵で数十個の卵を産みます。直径2mmほどの大きさで、ひとつひとつにウズラの卵にも似た模様が付いています。孵化までの時間はおよそ10日ほどですが、中には無精卵が含まれていることもあります。

 

2齢ほどで緑色に!終齢幼虫になると7cmほどの大きさに

孵化した後の幼虫の体は黒褐色から濃いオレンジと色を変え、2回目の脱皮をする頃には鮮やかな緑色になります。また蛹になる前の段階で最も大きく成長する終齢期では成人男性の手指に匹敵する長さに達します。

体の色に茶色が混じってきたら蛹に?繭を作り羽化に備える

幼虫の体が緑から茶色に変化するといよいよ蛹の時期を迎える合図です。蛹はやがて繭を作り羽化に備えますが、そのタイミングは蛹のみぞ知るといったところで詳しく解明されていません。ただし、ひとたび蛹になるとそのまま越冬することが可能で、状況により羽化までの時間は半年以上から1年近くかかるものと推定できます。

成虫の寿命は約2週間

長い月日を経て成虫になったオオミズアオですが、その寿命は短くおよそ2週間でその生涯に幕を閉じてしまいます。短命を余儀なくされる大きな理由は、成長にともない口が退化し一切捕食ができなくなるためです。

オオミズアオ捕食する自然界の敵

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産卵数も多く幼虫は食欲旺盛でスクスク育ちます。しかし大ぶりなサイズで見つかりやすいことも含め、自然界における天敵の脅威は免れないのが現実です。ではオオミズアオにとってどういった敵が脅威なのかみていくことにしましょう。

虫を捕食する鳥

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あくまで優雅に空を舞うイメージで、飛んでいるスピードはさほど感じないのが蝶や蛾です。目ざとい鳥類にとっては格好のエサとなり、特に虫たちを好んで捕食するカラスやムクドリなどには狙われやすい傾向にあります。

クモ

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クモ類の中でも網目状の巣を張ることで捕食対象をとらえる種はオオミズアオの天敵となります。日が落ちると活動を活発にする成虫はまんまと作戦の餌食となり、命を落としてしまうことも珍しくありません。

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