学名はNeoceratodus forsteri(ネオケラトドゥス フォルステリ)。三属六種の中でも唯一ケラトドゥス目に属しています。他の肺魚が二つ持っている浮袋を一つしか持たず、肺呼吸への依存度も低い種類です。最大で1.5mまで成長し、60~100年生きる長生きな魚です。
ミナミアメリカハイギョ
学名はLepidosiren paradoxa(レピドシレン パラドクサ)。三属六種における一属一種の魚です。最大1mに成長しますが、他の肺魚と比べると穏やかな性格で、別種の魚と一緒の水槽で飼うこともできます。寿命は10年程度とオーストラリアハイギョと比べると短いです。
アフリカハイギョ
肺魚は三属六種。その内四種がこのアフリカハイギョに属します。その中の一種であるプロトプテルス・アンフィビウスは最大50cm程度と比較的小さい身体の肺魚で、他の肺魚の半分程度の大きさまでしか成長しません。様々な模様やカラーを持ったプロトプテルス・アネクテンスという個体が存在しています。
肺魚に天敵はいる?
自然界は弱肉強食です。自身よりも弱い者を食らい、血肉として、命を繋いでいきます。肺魚が他の生物にとって天敵となっているように、肺魚にも天敵が存在します。一体どんな生き物が肺魚の天敵となるのでしょうか。
ハシビロコウなどの鳥類
天敵の代表格である「動かない鳥」ことハシビロコウは肺魚が呼吸をするために水面へ上がって来る瞬間を待ち伏せ、その大きなクチバシで肺魚を捕らえて離しません。また、ハシビロコウの他にサンショクウミワシが肺魚を捉えようと目を光らせています。
人間
人間にとっての肺魚は食糧の一つであり、肺魚にとっての人間は自らの命を脅かす天敵です。雨季を待つ間、泥の中に潜む肺魚を掘り出して食べるのは人間くらいなものでしょう。現在は絶滅を防ぐために様々な規制が敷かれています。
肺魚を飼育しよう①餌
貴重な古代魚である肺魚は保護の対象ではありますが、観賞魚として飼育することも可能な上、その変わった特徴から人気があります。肺魚の魅力を真の意味で理解したいと思う方は、やはり家族の一員として迎えてみてはいかがでしょうか。
タニシ、小魚、エビなど
肺魚の顎は「歯版」と呼ばれる歯と顎が合体したものであり、貝殻を砕いてしまえる程頑丈な物です。なのでエビやタニシなどの甲殻類・貝類が主食となり得ます。小魚を与える際にはきちんと捕食できるようにヒレをちぎってから与える必要があります。
胃がないためよく噛んで飲み込む
胃袋が発達していない肺魚は獲物をしっかりと咀嚼します。頑丈な顎を使ってもぐもぐと食事をする様子はどこか人間らしく親近感を覚えることでしょう。唾液を絡ませながら吐き出し、吸い込みながら咀嚼するという器用なことを繰り返し行っています。
肺魚を飼育しよう②注意点
数多くいる観賞魚の中でも飼育しやすいとの評価を得ている肺魚ではありますが、やはり生き物を飼う以上気を付けなければいけないことがいくつかあります。肺魚が心地良い環境を、飼い主は整えなければいけません。
ヒーターは必須
原産地が非常に温暖な国である肺魚にとっての日本はとても寒い国です。なのでヒーターを取り付けて水温を適温にする必要がありますが、ヒーターに触れた肺魚が火傷をしてしまうこともあるので、取り扱いには十分注意が必要です。