髪が伸びるお菊人形は魅力がいっぱい!恐れられる人形のかわいい素顔に迫る!

そのような「オカルトブーム」の中で、この「お菊人形」は、恐怖心を煽る「呪いの人形」として、一躍脚光を浴びました。数々のオカルト誌の中で特集されつづけ、根強い人気を誇ってきたのでした。

「髪」の次は「口」が開き始めた

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「髪が伸びる人形」としてメディアに露出し続けた中で、その写真を見比べていくと、なんだか口が開いてきた気がする、という声もあがりました。お菊人形の口の中に、歯が生えているのを見た!という噂も出回ったほどです。

髪に慣れてきたからか、お菊人形の「怖い部分探し」が始まったのです。お菊人形には触れてはいけないので、口の中のようすは、今でも謎です。妖怪などのオカルト話に興味がある方は、こちらの記事もご参照ください。

お菊人形の髪が伸びるのは子どもの魂が宿ったから?

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お菊人形の髪が長くなることに対する一つの見解として、持ち主の「菊子ちゃん」の魂が人形に宿っているからというものがあります。「お菊」という呼び名が付けられたことにより、お菊人形それ自体が依り代のようになっているのでしょう。「萬念寺」で定説として唱えられる「お菊人形」の物語をお聞かせします。

幼くして亡くなった「菊子ちゃん」

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この市松人形の持ち主は、当時3歳の鈴木菊子ちゃんです。17歳の兄・永吉が、1918年8月に札幌で催された大正博覧会で、菊子への手土産として人形を購入しました。菊子は大喜びで、片時も人形を手放しませんでした。しかし、年があけた1月24日、菊子の風邪は重篤化し、命を落としてしまいます。

髪が伸びたその後

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人形は棺に入れ忘れてしまったため、骨壺と一緒に仏壇に置いていました。しかし、おかっぱ頭だったはずの髪が、次第に肩まで伸びてきました。鈴木家は、樺太への転居に伴い、人形を萬念寺に預けました。戦後、再び供養のため人形のもとを訪れると、さらに長髪になっていました。

菊子の魂が宿ったと考えた家族は、その人形の永代供養を願い入れ、現在に至ります。話の内容が異なるのは、当時取材が殺到したため、個人の特定を避けるための配慮だったとも言われています。子どもの霊といえば、「座敷わらし」も有名ですね。興味のある方はご参照ください。

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