死者と結婚する「冥婚」とはどんな風習?殺人事件に発展する事例も

どのような儀式でどんな風に行われているかここまで説明しましたがでは冥婚はかなり古くから行われている風習で、エジプトの神様や三国志で登場する有名な武将の息子も冥婚してました。次は有名な方も冥婚していたということを詳しく説明します。

古代エジプト

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古代エジプト神話に出てくるオシリスとイシスも冥婚していたと言われておりこちらの冥婚が最も古く有名であると言われています。太陽神であるオシリスは弟に殺されましたがイシスは生きている女神であることからこの二人は死者と生者で結婚し夫婦として生活し交わり子供まで出来たとされています。

三国志

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三国志の中で悪役のイメージが強いですが非常に優秀な武将としても知られている曹操の八男である曹沖も冥婚しています。曹操は優れた才と徳を持つ曹沖を大変溺愛していましたが曹沖はわずか8才の若さで病にてこの世を去ってしまったため、同じ時期に亡くなった甄氏の娘の遺体をもらい冥婚させて息子の冥福を祈りました。

冥婚が生まれた背景

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冥婚とは死者のためを思って行う行事であると説明しましたがなぜ冥婚という儀式が生まれたのか、それには大きく仏教の影響がありました。宗教について軽く説明するとともに冥婚の起源についてお話しします。

死後の世界を信じる考え方

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世界ではキリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教などの宗教が多いと言われていますがその中でもアジアは仏教を信仰している方が多くいらっしゃいます。そして仏教の教えの影響があり死後の世界を信じる考え方が浸透しているため死者のあの世での暮らしを考え生前未婚だったのであの世では結婚し幸せに暮らして欲しいという願いの元、冥婚の儀式が生まれたと考えられています。

死者のバチを恐れるため

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先ほど少し説明しましたが、中国では死者の願いを叶えないと良くないことが起きるという言い伝えがあります。そしてその言い伝えにより災いが起きることを避けるために死者の魂を鎮め、生前結婚出来なかった方の為に死後は結婚して新たな家庭で幸せになって欲しいという思いで冥婚をしています。

アジア圏の死者を悼む文化

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ここまで冥婚について説明しましたが、同じように冥婚の文化があるアジア圏の中国や台湾では冥婚の他に死者のためにどのようなことを行う文化があるのでしょうか。日本とは違った中国と台湾のお葬式の文化について詳しく説明します。

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