シシバナヘビはかわいい!生態や特徴、飼育方法まとめ!値段やモルフも

ノーマルでも十分かわいいのですが、モルフによっては目を惹く模様の個体や、美しい体色の個体など様々なバリエーションが存在します。モルフ作出には専門的な知識が必要となりますので、ここでは遺伝の法則と一部の専門用語を解説しましょう。

モルフは遺伝子で決まる

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モルフの作出において、1番重要となるのが遺伝子情報です。授業で習った「メンデルの法則」が基本となります。モルフは100%ではなく確率で作出されますので、遺伝の法則は知っておいて損はないでしょう。

遺伝子の結合

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遺伝というのは遺伝子座に親が持つ1ペア2つの遺伝子を両親から片方ずつ受け継ぐことです。遺伝子座に入った遺伝子の組み合わせにより子に現れる形質が変わってきます。また遺伝子には優性と劣性が存在します。

遺伝子の組み合わせには、ホモ結合とヘテロ結合の2種類があります。遺伝子座に同じ遺伝子が入った場合はホモ結合、別の遺伝子が入った場合はヘテロ結合といい(het)と表記されることもあります。

顕性遺伝(優性遺伝)

遺伝子座に1つでも入れば(ヘテロ結合)形質が現れる遺伝子です。2つ同じ遺伝子が入った場合(ホモ結合)でも形質に差はないようです。

例:アルビノ、アザンティック、リューシスティック、ピスタチオなど

潜性遺伝(劣性遺伝)

遺伝子座に2つ同じ遺伝子が入った時(ホモ結合)に初めて形質が現れる遺伝子です。遺伝子が1つだった場合(ヘテロ結合)は形質は現れません。

例:レモンゴースト、ジャガー

共顕性遺伝(共優性遺伝)

遺伝子座に1つ入れば(ヘテロ結合)形質が表現される遺伝子です。2つ同じ遺伝子が入った場合(ホモ結合)はより強く形質が現れるようです。共顕性遺伝のホモ結合は、「スーパー体」と呼ばれるモルフが誕生します。

例:アナコンダ、モカなど

知っておくべき用語

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アルビノのような色素欠乏の個体を組み合わせることによって、様々な体色を表現することができます。アルビノは黒色色素欠乏という遺伝子疾患を持つ個体を指しますが、他にも爬虫類用語として多く存在します。その中からモルフ作出において基本となる用語をいくつか解説します。

アザンティック

黄色色素欠乏の遺伝子を持つ個体を指します。体色は白色と黒色のモノトーンとなり、黄色色素を抑制したいときに用いられる遺伝子です。逆に黄色色素が強く現れる個体は、ザンティックと呼ばれます。

アネリスティック

ブラックアルビノと呼ばれることもあり、赤色色素欠乏の遺伝子を持つ個体を指します。体色はアザンティックと同じモノトーンですが、欠乏色が違うので赤色を抑制する場合にはアネリスティックの遺伝子が必要となります。

アメラニスティック

一般的にアルビノと呼ばれる個体です。黒色色素欠乏の遺伝子を持つ個体を指し、白色の体に黄色や赤色の模様が現れます。

ハイポメラニスティック

黒色色素減退の遺伝子を持つ個体を指します。アルビノに似ていますが目は黒く、体色に赤色が強くでることがあります。

リューシスティック

白色個体でアルビノと間違われやすいですが、黒色色素を抑制するのではなく白色色素が多い遺伝子のため、目も赤くはなりません。模様(パターン)が消失する”パターンレス”とも言われています。

シシバナヘビの値段は?

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シシバナヘビの値段は個体の大きさや年齢、オスかメスかの違いなどで左右されますが、モルフによって大幅に変わってきます。また、時価のような要素もあるためはっきりとこの値段とはいうのは難しいようです。ざっくりとした値段ですが、一部ご紹介しますので参考にしてみてください。

安価なシシバナヘビ

やはりシシバナヘビの中で最も安価であるのはノーマルのシシバナヘビでしょう。ワイルド個体と同じ模様をしており、基本となる種類です。ベビー個体で5,000円〜、成体で15,000円〜30,000円くらいの値段で販売されることが多いようです。

高価なシシバナヘビ

シシバナヘビには多くのモルフが存在しますが、表現の度合いなどで値段が様々です。高いものだと数十万で販売されていることもあります。その多くのモルフの中から3種類とそのお値段を、アバウトにですがご紹介させていただきます。

アナコンダ

オオアナコンダにちなんで名付けられました。通常よりも模様が少なく、腹部が白い輪郭のある黒色になるという特徴があります。35,000円〜100,000円と広い値幅で取り引きされています。

アナコンダ同士を掛け合わせると“スーパーコンダ”というモルフを作出できるようです。頭部を除いて模様が消失する「パターンレス」と呼ばれる柄です。こちらは50,000円〜100,000円ほどで販売されています。

アザンティック

こちらのモルフは黄色の色素を生成することができないため、白と黒のモノトーンのような体色となります。70,000円前後で販売されることが多いようです。モルフ作出のためアザンティックの遺伝子を用いることが多いようです。

ラベンダー

うす紫色の体色が特徴のモルフで、見た目の美しさから人気は高いです。流通されることは少ないようで、販売価格はシシバナヘビの中でも高額で取り引きされています。〜250,000円で販売されることもあるようです。

個性的なシシバナヘビを飼ってみましょう!

シシバナヘビの魅力は伝わりましたでしょうか?反り上がった鼻が特徴的で見た目も可愛らしいシシバナヘビは、専門的な知識が無くても、愛情をもって飼育できれば初心者でも飼うことができます。その飼いやすさからペットとして飼育する方が増えてきています。

そして、最大の楽しみはその品種の多さにあるといえます。専門ショップの方やブリーダーさんも、モルフの作出に力を入れる方も多いようです。そんな初心者でも飼いやすく、楽しみのあるヘビをペットとして迎えてはいかがでしょうか。

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