【アゲハチョウの幼虫】餌や種類、飼育の様子もご紹介!  

アゲハチョウの幼虫についてご紹介してきました。さてアゲハチョウの幼虫はどのようなものを好むのでしょうか?実は幼虫は特定の葉しか食べないのです。究極の偏食といえるアゲハチョウの食べ物をご紹介します。

チョウの幼虫は偏食家

アゲハチョウの幼虫に限ったこととはいえませんが、チョウの幼虫たちは食草や食樹といわれる特定の食物しか食べません。産卵の時メスの成虫は産卵場所としてそれらの植物を選びます。目当てのチョウを見つけたい場合にはそのチョウの食草や食樹を探してみるのが良いでしょう。チョウの幼虫は特定の植物しか食べることができない偏食家なのです。

同じアゲハチョウでも種類で食草が違う

食べるものが種別によって異なるという面白い習性についてです。アゲハチョウで頭に浮かぶのはナミアゲハのことではないかと思いますが、アゲハチョウはナミアゲハの他に多くの種類が存在します。それら種類ごとに好んで食草や食樹が異なっているのです。

ミカン、カラタチ、サンショウなどの柑橘系の葉を好むものが多いですが、クスノキを好むアオスジアゲハ、ウマノスズクサを好むジャコウアゲハなどもいます。キアゲハはセリ科を食草としています。

アゲハの仲間はとても限られた植物しか食べません。なぜでしょうか?チョウに似た昆虫としてガがいますが、チョウはガに比べて極めて少数派だからです。ガの歴史はとても古く新参者のチョウはガの食べないものを食物として生き延びてきたのです。

チョウの幼虫は食欲旺盛

チョウの幼虫はとても食欲旺盛です。ナミアゲハの幼虫は最初は黒に白い模様で鳥の糞に擬態していますが、サナギになるのが近くなると緑色の幼虫となります。このころには体長も5cm程度になりかなり食欲も旺盛でエサとなる木が小さいと食べつくされてしまいます。特に複数個体を飼育するには多くの食草を必要とします。

食草選びは農薬や殺虫剤に注意

チョウの幼虫を飼育する際には食草を準備する必要があります。その際には無農薬のものや殺虫剤の使用されていないものを選びましょう。幼虫が弱ったり死んでしまうことがあります。山椒の木など比較的簡単に手に入りますが、1ケ月ほど雨にさらしておくのが良いでしょう、あるいは一度冬越しさせ新たな葉がでる翌年からにするとなお良いです。

アゲハチョウの成虫の食べ物

アゲハチョウの成虫の食べ物は花の蜜です。ナミアゲハやクロアゲハ、カラスアゲハなどは赤い色の花を好むと言われています。百日草などの赤い色の花にアゲハが多いのはそのためかもしれません。ヤブガラシの花は赤くないのにいろいろなアゲハが飛んできます。

ねぎの花にもアゲハが飛んできますがヤブガラシやネギは小さな花が集まって咲いており、口吻の短いアゲハが好むのです。口吻の短いアゲハチョウは大きな花の蜜を吸うことができません。虫は羽化してから1~2週間しか生きられませんがその間にたくさんの花の蜜を吸うのです。

成虫は口吻と呼ばれる口を伸ばして花の蜜を吸います。口吻には細かい毛が生えていて蜜の味を知ることができます。口吻の長さはアゲハチョウによって違っています、モンキアゲハは約40mm、ナミアゲハは約22mm、アオスジアゲハは約12mmと同じアゲハの仲間でも、長さが違うことで吸える花の種類も違ってきているのです。

アゲハチョウの幼虫の入手方法

さてアゲハチョウを幼虫や卵から飼育するにはどうすればよいでしょうか?どこに行けば手に入れることができるでしょうか?それは意外と簡単に見つかるかもしれません。次は幼虫を獲得するやりかたのご紹介となります。

食草、食樹を調べ探す

アゲハチョウを含むチョウ類の幼虫たちはとても食べ物が偏っていてで特定の草や木の葉しか食べません。食草や食樹といいます。食草や食樹には成虫が産卵した卵がついていたり、幼虫がついていることがあるのです。これらの食草や食樹を探してみるのもよいでしょう。

若い新芽に生んでいることが多いですが、暑い夏は葉の茂った下の方にいることもあります。幼虫がいれば葉をかじった跡があります。家庭にある木などに卵を産んだときは木にネットをかけて逃げないようにしましょう。また幼虫を飼育ケースに移すときは筆などを使うと良いです。

花屋に相談してみる

卵を入手する一つの手として花屋さんに相談してみるのも一つの手です。花屋さんに入荷する苗などにはアゲハチョウの卵がついていることが稀にあります。幼虫になると葉を食い荒らすので嫌がられるので、あらかじめお願いしておき卵のついた苗を購入しても良いでしょう。

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