下山事件は昭和最大のミステリー事件!国鉄総裁が失踪した事件の真相を考察!

死亡者の生い立ちをご紹介した際にも解説しましたが、彼は幼い頃から本当に鉄道が好きな人間で、生涯を通してその熱を鉄道に注いできたと言っても過言ではありません。学生時代には鉄道に関する、地獄表や日本国内のほぼ全ての駅を丸暗記して、社外人時代は鉄道省に入社して、一生懸命に労働して技術を得てきました。

そして様々な役職に就いた後、日本国有鉄道のトップまで上り詰めて就任するのです。そんな鉄道とも呼ばれた彼が最期に鉄道を利用して自殺するなど考えられないというのが一つの根拠や主張なのです。ですが最期は大好きな鉄道の側で、という考えがあっての事でしたら全く逆の事が言えるのですが皆さんはどう考察しますか?

発見された線路周辺に大した血痕が残っていない

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我々生きている人間にはたくさんの何リットルもの血液を体内に含んでいるのです。当然大きなパワーとスピードを持つ電車などに轢かれた場合、体中が引き裂かれてしまい大量の血が噴き出ることは、想像つくはずです。しかし轢かれて遺体として発見された、周辺には際立った血痕があまりなく、目立たなかったのです。

噛み砕いで皆さんに解説すると、血液が既に体内に十分になく、つまり既に何者かに殺害された際に血液が無くなってしまっている事意味しているのです。即ちこの事象も他殺の大きな根拠と言われているのですが、轢死体の場合、血痕が無いのはあまり珍しい事ではなく、根拠や裏付けとならないのでは。という意見も囁かれています。

遺書が無いのはおかしい

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これは死亡者の長年の友人で同じ鉄道の関係者でもある島氏や、事件後日本国有鉄道の2代目のトップとなる加賀山氏、更には元ヤクザで現漫画家小説家として知られる阿部氏が同じ意見を持ち、発言している説なのです。死亡者の生前の事を良く知る人物と言っても過言ではない彼らが、このように意見を述べていているのです。

今回の主人公である死亡者は生前、非常に真面目で一切裏表がなく、愚直とも呼べるほどだったらしく、そのような人格の持ち主が遺書の一つ残さずとして自殺するのはありえないだろう。というのが彼らの意見や考えなのです。死亡者の事を良く知っているであろう人物がこのような意見を持っているので、かなり信憑性があると言えるのではないでしょうか?

下山事件の松本清張によるGHQ陰謀説

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明治に生を授かり、平成に命を落とした日本の有名な作家の松本清張。名前の読み方は「せいちょう」ではなく「きよはる」が正しく、彼は芥川賞作家としても知られているのです。そんな彼が実話を題材にした書籍の中、この事件の事が書かれており、そこにはもし本当であれば衝撃の事実となる説が書かれていたのです。

その説とは死亡者は他殺であり、それも犯人は当時日本の実権を握っていたGHQだというもの。この書籍が出典されたのは10年以上の後の事でしたが、当時世間が驚き話題となりました。根拠としては、急成長する日本を退かせる作戦であり、死亡者は生前GHQの幹部が提案した事に抗議したから、彼がターゲットなり殺されたなど・・・。

下山事件のノンフィクション作品を書いた柴田哲孝氏は首謀者の孫?!

先ほど紹介した松本氏が書いたこの事件を元にした書籍は事件から約10年後に発表されていますが、もう少し年月が経ち、今から14年前の2005年に柴田氏が事実を書き記した書籍を発表して発売しているのです。そしてその作品を書いた張本人の実の祖父は、この事件に大きく関わっている人物であると、驚くべき発言しているのです。

事実を元に書いた書籍がどういったものであるか、また祖母はどうこの事件に関わっているのかを皆さんに分かり易く解説していきます。また4年前に発売された、続編とも呼べるフィクション作品である小説についてもご紹介していきます。是非気になる方は、一度購入してその目で確かめてください。きっと興味深いものがあるはずです。

柴田哲孝氏の祖父は下山事件に関りの深い「亜細亜産業」に勤務

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現在から14年前の2005年に発売された、この事件の事実を元にして書かれた書籍「下山事件最後の証言」の中には、筆者は筆者の祖母からある日、祖母がこの事件に大きく関わっていると伝えられたそうなのです。この事から興味や関心、好奇心などから徐々に筆者はこの事件について、深く追求して調べていくことになるのです。

祖父は事件の関わりが強い亜細亜産業に勤めていたそうなのです。この会社が設立されたのは第二次世界大戦後で、表向きは紙類の販売や貿易会社としていますが、実はアメリカと日本を繋ぐ裏の情報機関としての存在していたそうなのです。更にはこの本が発表された後、事件に関わる重要人物から多数のメッセージが寄せられたそうです。

事件のノンフィクション作品「下山事件 暗殺者たちの夏」

下山事件 暗殺者たちの夏

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前述でご紹介した『最後の証言』はノンフィクションとして書かれて発表されて世に発売され、その年の推理小説や小説全体の部門から大賞に選ばれるなど大ベストセラーになりましたが、その10年後の2015年にはフィクションとして小説として、この事件が描かれた『暗殺者たちの夏』が発表され発売されました。

そしてこの小説は初めからあくまでもフィクションとしてうたっておりますが、まるで事実の様に細かくこの事件の事や首謀者の事、真相までが深く書き描かれているのです。この事件の事を知らない読者をも惹きつける、驚愕の事実がこの一冊に詰まっているのです。興味がある方はこちらも是非一度読んでみてください。

柴田哲孝

  • 1957年8月7日生まれ
  • ノンフィクション作家・冒険作家
  • 競馬に関する実話作品が多い
  • 現在はフィクション作家としても活動している

詳細

  • フィクション小説
  • 値段:2000円前後
  • 発売日:2015年

下山事件を元にした書籍など

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先ほどご紹介した、筆者柴田氏による最後の証言、暗殺者たちの夏以外にも、この事件が元となっている様々な書籍や作品があるのです。こちらの見出しではそんな書籍の一部を皆さんにご紹介してきます。気になる方は是非購入してご覧になってみてください。興味と感心を引き付けるものばかりで、どれもリアリティに溢れています。

現代でも数々の本や作品として扱われるという事は、どれだけこの事件が日本の人々にとっての大きな謎であり関心や興味を寄せているかが分かります。未だに昭和に起きたミステリアスな事件の一つとしてこの名前が各所で挙げられているのです。きっとこの記事をご覧になってくださった読者の皆さんも、この事件の真相について気になったはずでしょう。

謀殺 下山事件

謀殺 下山事件 (祥伝社文庫)

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この書籍を書いた筆者はかつて当時の現場に居合わせていた朝日新聞の記者の一人であったため、実際に自身が関係者に取材した内容がびっしりと記述されており、リアリティあり内容の濃いものがあります。この一冊を読んでいただければ、ほぼこの事件の全貌や真相を熟知できると言っても過言ではないくらいの情報が刻まれているのです。

筆者は自身のこと病気を患っているかのようにこの事件の真相を探るように駆り立てられているらしく、実際にその真相に迫る情熱や執念には驚かされる内容がこの一冊に詰まっており、とにかく凄いの一言しか出てこないのです。推理や憶測などで書かれたフィクション作品とは大違いの作品となっているので是非読んでみてください。

詳細

  • 文庫: 476ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2009/6/12)
  • 言語: 日本語
  • 筆者:矢田 喜美雄
  • ノンフィクション作品
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