【桶川ストーカー事件】犯人と真相、ストーカー規制法の元の事件を解説!

更に酷い対応が明らかとなっているのが、相談をしに来た被害者女性やそのご両親は告訴状を持って、告訴を願い出たのですが、それを仕事が増える事を嫌がり個人的な感情で、その告訴状を被害届に改ざんしているのです。そしてそんな最中は殺人事件は起こってしまうのです。きっと被害者女性は身の危険をずっと案じていて、必死に警察に相談していたのでしょう。

それなのに警察は真摯に受け止めず、適当でいい加減な対応だけではなく、被害者女性やそのご両親が覚悟を決めて告訴状を出したのにもかかわらず、仕事が増えるのを嫌がるという非常に個人的な感情により被害届に改ざんするなど、当然ながらこの警察に対しても我々国民や世間は怒りを覚え、問題視するようになりました。

桶川ストーカー事件が防げたかもしれない理由③嘘の調書作成

殺人事件が起きた後、警察はすぐにその公に判明したら不味い対応や改ざんした被害届の事を隠蔽するかのように、嘘の調書を作成したのです。このように我々一般人を守るための機関が1人の女子大生が殺害された後も、自分たちの立場や職を心配して守るために、それを揺るがす数々の事実を隠蔽したのです。

桶川ストーカー事件後の警察の対応

この動画には実際の事件後の記者会見の一部始終が映像として公開されています。女性が刺された箇所をふざけて笑いながら、記者たちの前で説明しているのです。更には公の証言で堂々と被害者女性やその家族が覚悟して願いだした告訴状を、被害届に改ざんして発言しているのです。それが殺人事件となり被害者が出ている人の対応でしょうか?

ましてや事件を未然に防ぐべきであった警察官がこのような言動をしているのです。そして更にはあえて被害者女性にも非があったように先入観を働かせる様に、殺害された当日に身に着けていたブランド品を、その部分のみを強調して事細かに証言しているのです。これほどの酷い対応の警察にも当然ながら処分が下っています。

桶川ストーカー事件の警察への処罰

県警の本部長は今回の一連の不適切でずさんな対応を認めて、国民や遺族たちに向けて謝罪をしました。そして今回の殺人事件は未然に防げたものだと発言して、遺族たちに涙ぐみながら謝罪したのです。告訴状を被害届に改ざん、事件後の調書を改ざんしたのに直接関わった上尾警察署の3名の役員はクビとなりました。

県警の本部長や刑事部長の2人や上尾警察署に勤務する所長や副所長など、それぞれ減給や戒告などの処分が言い渡されました。減給の額は10パーセントで1か月のみだったり多い人でも4か月間しか減給処分になりませんでした。この処分に対しては大多数の人が甘すぎる軽すぎる等、厳しい意見が挙がっております。

桶川ストーカー事件が注目された理由とは

この事件は発生した当時から注目され、現在でも何度か有名なドキュメンタリー番組で取り上げられるほどセンセーショナルな事件として注目されているのです。この事件がそこまで注目されるのは関心を集める部分や、問題視される部分が多くあるという事なのです。その注目される理由とは一体何なのでしょうか?

勿論一人の女子大生の命が奪われた凄惨な事件としても大きく取り上げられていますが、被害者女性や殺人を犯した犯人らだけではなく、マスコミや警察そしてストーカー行為の3つが問題視されているのです。それぞれがどんな風に問題視されて関心を集めているのか?詳しく皆さんに解説していきます。

桶川ストーカー事件が注目された理由①ストーカー規制法のきっかけ

この事件が起きる前は行き過ぎたストーカ行為であっても軽犯罪として扱われず、ストーカ行為を働いた容疑者に対して一定期間の拘留や、罰金刑でしか罰すことが出来なかったのです。それでは当然ながら満足にストーカ行為を取り締まる事が出来ず、今回のケースの様に殺人を未然に防げないと判断しました。

そこでよりストーカーそのものをそこから発展する様々な殺人などの事件を未然に防ぐ為にも、新しい法律を定めたのです。それがストーカー規制法です。この法律は今回のストーカー事件の後に起きる、行き過ぎたストーカー行為から発展する殺人事件、殺人未遂事件を経て、対象の拡大や罰則を重くするなど、何度か法律が改変されています。

桶川ストーカー事件が注目された理由②警察の不信感が露呈した

被害者女性やその家族が被害を受けて警察に何度も相談をしに足を運び、また告訴状を提出しているのに関わらず、立ち会った警察官、警察署はまともな対応をせず、忙しいなどの私情から簡単に引き返させてしまう行為。更には被害者女性や家族が覚悟を決めて告訴状を願い出たにも関わらず、その書類や事実を被害届に平気で改ざんしている等。

この事件ではとにかく警察の不味い対応の数々が目立ち、きちんと対応していれば殺人は未然に防げたのではないかと各所で意見が挙がったのです。またこの事件と同じ様に警察の不適切で不味い対応が目立った栃木リンチ殺人事件や新潟少女監禁事件なども現に起きてしまっていて、これらの事から一気に警察への不信感が露呈しました。

桶川ストーカー事件が注目された理由③マスコミの過熱した誤報道

事件が起きた後は被害者女性の家族の元はに多くの報道陣が詰めかけ、自宅周辺を取り囲むように取材が行われました。玄関の扉が閉まっていてその中に家族がいるのにもかかわらず、夜中になっても外から家族の声明を欲しがり取材する声が響いていたのです。そして被害者女性の葬儀の最中のその様子をも映そうとする報道陣もいたくらいだったのです。

このように被害者女性の家族たちの心情を全く気にせず強引な取材が目立ち、更には週刊誌などではその後被害者女性の生活にスポットを当てたコラムを記載し、そこには被害者女性はブランド好きブランド狂い、そして風俗嬢や水商売で働いていた等の情報が載せられていましたが、それらの情報は正確性に欠け誤情報だったのです。

桶川ストーカー事件を解決に導いた記者がいた

このストーカ事件では警察官だけではなく行き過ぎた取材や誤情報を発信するなどでマスコミの不信感も露呈したわけなのですが、この事件を解決に導いた、つまりは警察の不祥事や不適切な対応、更にはストーカー行為の詳細な被害を公開したのはある一人の記者だったのです。果たしてその記者はどんな方なのでしょうか?

実はこの方が実行犯や移動役である車の運転手、そして見張り役である3人の容疑者を突き止めて、警察に情報を流したことにより3人の容疑者が逮捕されたのです。つまりこの記者は警察よりもよっぽど事件を解決に導いた張本人といえるのです。こちらの見出しではそんな1人の記者について皆さんにご紹介します。

桶川ストーカー事件を解決に導いた記者とはFOCUSの「清水潔」記者

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今回の事件を解決に導いた記者は週刊誌『FOCUS』の「清水潔」氏なのです。彼は昭和33年に東京都で生まれ現在は61歳です。FOCUSが休刊状態になった後は日本テレビに移籍してジャーナリストとして活躍しています。これまでに本の筆者、カメラマン、ジャーナリスト、解説者などマルチジャンルで活躍しています。

今回の事件では、被害者女性の友人から『犯人たちだけではなく、警察からも殺害された』と聞くとすぐさま事件の情報を各地で調べ、独自で被害者や犯行首謀者の周りを徹底的に取材したのです。そうして犯人グループたちが浮かび上がり、それを警察に情報提供して逮捕することが出来たのです。また警察の不適切な対応が露わとなったのも彼の取材によるものです。

桶川ストーカー事件の書籍や関連番組

今回のこの事件ではストーカー行為、警察の不適切な対応、マスコミの行き過ぎた取材及び誤報道など。当時から現在まで様々な面で問題視されて世間の関心を集めました。そんな今回のストーカー事件をテーマにした書籍や関連番組も作成されたのです。その作品がどんなものであるか皆さんにご紹介します。

桶川ストーカー事件の作品①「帰らぬ遺品 – 桶川ストーカー殺人事件 再検証」

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平成14年の6月10日に放送されたノンフィクション番組であり、警察は物的証拠や捜査で使用した被害者女性の遺品の全てを家族に返すのですが、唯一返されなかったものがあり、それが携帯電話とその中身の情報だったという事を番組内で紹介されています。この番組内でもやはり警察の不信感が露呈しており、視聴率はそこまででしたが反響が凄かったのです。

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