菖蒲の花言葉は色で異なる!ショウブやカキツバタとの違いや名所も!

日本の昔話の中に菖蒲(ショウブ)のお陰で飯を食わない女房(実は鬼女(または山姥))から逃げられた男の話があります。鬼女に追われて菖蒲の茂みの中に逃げ込むと後から追ってきた鬼女が「菖蒲は毒だから近寄れない」と言って帰ってしまいます。それから人々は菖蒲を軒に吊るして厄除けにし、菖蒲湯に入るようになったと結んでいます。

古今集に詠まれているあやめ草

「古今集」にも菖蒲が詠まれている和歌があります。「ホトトギス鳴くや五月(さつき)のあやめ草あやめも知らぬ恋もするかな(詠み人知らず)」は恋は盲目と言いますが、分別も分からなくなる(あやめも知らぬ)激しい恋の心情を歌ったものです。ここに歌われている「あやめ草」はショウブのことです。

花札に描かれている菖蒲

花札は「花かるた」とも呼ばれるかるた遊びで花の絵が描かれています。その中の高得点札の5月の札は「菖蒲(アヤメ)と八つ橋」とも呼ばれています。しかし背景が八つ橋が掛かる水辺であることから菖蒲(アヤメ)は水辺に咲かないのでカキツバタではないかと言われています。

伊勢物語の中のカキツバタ

平安時代に作られた物語「伊勢物語」の中で在原業平と思われる男が三河の国八橋という場所でカキツバタの歌を詠んでいます。「からごろも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしおもう」この歌は直接カキツバタを詠んでいる訳ではありませんが、言葉の頭を取って繋げると「かきつばた」になるのです。

きれいな菖蒲の花を見に行こう!

菖蒲の見られる公園は上記に紹介した公園以外にもたくさんあります。6月は梅雨の真っただ中で気分も下がり気味ですが、梅雨の晴れ間に菖蒲の花を見に行ってみてはいかがでしょうか。美しい菖蒲の花を見たらきっと清々しい気持ちになれる事でしょう。

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