バスジャック事件簿!有名な事件の紹介と乗客だった時の安全策も解説!

そして、逃走用の車を要求し一時膠着状態となりました。警察側は市街戦では世界最強とうたわれる特殊部隊「ボッピ」を用意し、スナイパーなどを配置しますが、犯行現場周辺はマスコミなどもおり生中継中の状況であったため、犯人に発砲は行える状況でなかったそうです。

そんな状況の中、犯人からの要求に応じない時間が刻一刻と過ぎていく中で、犯人もついに業を煮やして驚く行動をとります。人質とカメラに映る位置まで移動し、口紅で窓に文字を書き始めました。

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それは、要求にこたえないと人質を皆殺しにするという内容。午後6時までをリミットにするという物でした。そして、時間がさら過ぎ、ついに犯行予告の6時に差し掛かると思われた時間に発砲が行われました。班員がリミットを前に女性を撃ったのです。

そして犯人は二人目の人質を連れさらに警察やマスコミに要求を出します。その要求は自分を映せというものでした。自分はカンデラリアにいたことを述べ、また立てこもりを続けたのです。そして、事件発生から4時後、犯人が再び動き始めます。

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どうやら投降しようと人質の女性を抱えたままバスを降りてきたのです。しかし、そこで衝撃が起きました。特殊部隊が犯人との距離30センチメートルの至近距離で発泡。その銃弾は女性の方にあたり、女性は死亡しました。

また、犯人も警官隊に拘束されるも、暴れる所を押さえつけようとした警察官が誤って首を絞めてしまい犯人も窒息死してしまったのです。当時この事件の結末を見ていたブラジルの人たちはすさまじい衝撃を受けたといわれています。

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しかし、その衝撃はこれだけではありませんでした。というのも、事件後の調査で分かった背景にはあまりにも心傷む事情があったのです。というのも犯人は、そもそも人質を子押すつもりはなかったそうです。人質たちに決して殺さないと話していたことが分かっています。

リミット前に撃った女性も実は乗客と協力した芝居であり、迫真の演技だったのです。なぜ犯人がこうまでして犯行に及んだのか、その動機についても知られざる内容があらわになりました。その理由はかつて起こったカンデラリア教会虐殺事件と関わっていたのです。

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この事件は、パトカーに投石したストリートチルドレンが警官に報復行為にあったという物でした。警官たちは協会に寝泊まりする子供に対し、無差別に発砲し殺したのです。そして、その場所にいたのが犯人でした。彼は警察への恨みがあったのです。

犯人は成長して大人になると、生きるために必要な犯罪を繰り返すようになりますが、今回の事件も当初はただの現金をゆすり取ろうとした事件でしたが、警察への不信感から、大々的になってしまっただけの物だったそうです。

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元々の事件の存在や彼の生い立ちをを知ったブラジルの人たちの心には、今回の事件にかかわった警察の失態や過去の事情や背景を知り大きな悲劇として残っていったといわれています。

ブラジルのバスジャック事件は映画化も。「Bus174」

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上記で紹介した事件はあまりにも衝撃的な結末で、犯人が抱えていた背景などから映画化もされました。その作品が「Bus174」と呼ばれるものです。この映画のテーマは、この事件の真相や調査はもちろんのこと、スラムの実態やブラジルの刑事司法も扱いました。

また、司法がスラムをどのように扱っているかも焦点が当てられたといわれています。内容は、事件をそのままに再現しているようで、強盗を企てる犯人が強盗失敗後、4時間印もわたり人質を取ってバスを乗っ取って、その状況は生中継されるというものです。

バスジャック以外の日本の犯罪

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日本における交通機関の事件はバス以外にもいろいろなものがあります。中でも近年凶悪なものとして挙げられる一例を紹介します。

瀬戸内シージャック事件

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この事件は、船をジャックした事件位なります。1970年5月12日に起きた事件で、広島県と愛媛県の間、瀬戸内海で起きた旅客船の乗っ取り事件です。船の名前は、ぶりんす号と呼ばれる船になります。

当時事件は船の乗っ取り以前に起きており、車の盗難を過さねて犯罪を犯していました。この車の盗難時点では、仲間の班員もいたようですが、船の乗っ取り以前につかまり逮捕となっています。そうして、船が乗っ取られた後幾度も交渉と人質解放が行われました。

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しかし、乗客の開放はしながらも一向に乗員の開放は行わせず、犯人は何度も船の出向を行うので、これ以上手はないと考えられ狙撃が行われます。一瞬の出来事でしたが、左腕に充てるつもりが胸にあたってしまい、犯人射殺という形で事件は終わりました。

新幹線のぞみ車内殺人事件

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こちらの事件は記憶に新しい人も多いと思いますが2018年にのぞみ新幹線内で起きた殺傷事件となります。神奈川県の新横浜駅から小田原駅までの間を走行中の新幹線内で起き、犯人は乗客3人を切り付け1人を殺害、2人軽傷という事件でした。

事件の被害者は後に犯人の供述から誰でもよかったとされており、座席に座っていた人を無差別に傷つけたものと判明しました。また、死亡が確認された被害者は被害者二人をかばって犯人に立ち向かった人物だったようです。

最終的には、小田原駅で緊急停止後、警察によって取り押さえられる形で班員逮捕となりました。犯行動機は、刑務所に入りたかったと言っており、精神鑑定にもかけられましたが、刑事責任能力があると判断され、殺人罪で起訴されました。

バスジャックにおける犯罪心理の共通点

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限定的な犯罪ではありますが、今回紹介した事件の多くが精神的な異常や心理状態によって起こされた事件であり、そこには多くの共通点があると考えられています。

抑制された環境

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特に子供でも起こしてしまった事件に関してはこのポイントが大きく関係してくるようです。動機の多くが周囲の環境の悪化が関係しており、例えばいじめや当日に親との口論を起こして犯行に及んでいるものが多いです。

こういった環境で悩み苦しんでおり、抑制された環境となり何かしてやろう、あるいは自分にはもう何もないのだという心理様態から精神錯乱まで引き起こしこういった事件に及ぶケースが多いようです。

他者への依存

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他者への依存も関係してくるといわれています。上記の抑制された環境は他者への依存も大きく関係します。例えば、彼女と付き合いたいという気持ちから犯行に及んだケースや親との口論で犯罪を行ったというものは、多くがこの人物たちに人生を任せている生き方の傾向見られるそうです。

また、刑務所に入ってそこで決められたルールの中で何も考えずに暮らしたいと願う人もこういった心理に近い状態のようです。これらの心理的な要因から犯罪が引き起こされる可能性が高いようです。

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