アーサー王伝説はアーサーがローマ皇帝を倒してヨーロッパの王様になるまでを物語として綴っている内容です。現実に合った話ではないという説が有力ですが、中世に書かれた物語かと疑うほどにしっかりとした人物設定や物語構成で人々の人気を得ています。
アーサー王が選定の剣を抜き王としてブリテンを統一
アーサーは元々、ブリテン王の隠し子でしたが、それを隠すために魔術師マーリンへ預けられました。そして成長後、王を選ぶ時王に選ばれし者しか抜けないという剣を抜いて、王へと就任したのでした。この物語を深く知らない方でもこの内容に関しては知っている方も多いのではないでしょうか。
円卓の騎士も交えた冒険談やロマンス
王となったアーサーはギネヴィアという女性をお嫁さんに迎え、聖杯を見つけるためにかの有名な円卓の騎士たちとの冒険へと旅したりと、このお話だけでも1本物語が書けるのではないかという深い内容が綴られている1シーンです。
王妃と円卓の騎士ランスロットの不倫による円卓の崩壊
先を予言していた育ての親マーリンから反対されていた結婚を押し切ってギネヴィアと結婚したアーサーでしたが、マーリンの予言が的中し、円卓の騎士の1人であるランスロットと妃の不倫が発覚し、円卓の破壊、そしてブリテンの破壊へとつながってしまうのです。
アーサー王の息子モードレッドの謀反
アーサーは結婚前にモルガンという女性の間に子供を成しています。しかし、このモルガンという女性はアーサーの異父姉だったのですが、子供が出来た際にアーサーはこの事を知りませんでした。そして隠し子として育てられていたモードレッドは成長した後に謀反を起こしたのです。
カムランの丘でのアーサー王の死
不倫の罪を犯した妃の処刑と共に起きた謀反で、急いで応戦するアーサーでしたが、信頼していた円卓の騎士たちが次々と倒され、モードレッドとの一騎打ちになります。激しい戦いの末モードレッドを討ったのですが、アーサーも渾身の一撃を受けてしまい、自身の死を悟ります。
エクスカリバーを湖に返却・アヴェロンへ旅立つアーサー王
その後共に冒険を繰り広げた愛剣エクスカリバーを湖へと返還することを騎士の1人ベディヴェールへ頼み傷を癒すため、伝説の島アヴァロンへと旅立ちました。彼の愛剣は唯の剣ではなく湖の乙女から授けられた神聖なものであったため、返還しなければいけませんでした。
円卓の騎士とは
円卓の騎士が指す人物には2種類存在しており、狭義ではよく知れている円卓に座る事が許された優れた12人の騎士を指しています。しかし広義ではアーサーに使える配下の騎士たちすべてを指す言葉として物語の中で使用されています。
大魔法使いマーリンの物語
様々な物語の中で登場しているマーリンという人物についてもご紹介させていただきます。マーリンは小さな国の王女がインキュバスに誘惑され生んだ子供であるとされています。父を知らぬまま母と共に育ったマーリンですが、宮廷の新しい塔の人柱として母と共に宮廷へと連れて来られます。
そしてそこでマーリンは塔の地盤下にある池の2つの竜の石を予言し、それが的中したことにより人柱を免れるどころか、人々から畏敬の念を抱かれるきっかけとなったのです。そしてその後も予言が的中し、アーサーの父の代から王へと使える魔法使いとして物語に関わるようになったのです。
ロンゴミニアド以外のアーサー王伝説にまつわる武器
数多くの冒険や戦いを物語の中で繰り広げてきたアーサー王伝説の中にはもちろん沢山の名武器が登場しています。ロンゴミニアド以外にも聖剣やその他たくさんの武器が登場し、どの武器もそれぞれの物語を持っているという溜まらないストーリーなのです。そのために数多くのゲームやアニメでリメイクされ武器たちが現在も活躍しています。
アーサー王の武器の花形・エクスカリバー
ブリテン島の正当統治者の証でもあるとされているこの剣は魔力が宿るとされています。選定の剣と同じものとされている説もありますが、湖の乙女から授かったとされる説も有力です。そのため死を覚悟したアーサーは剣を湖に返すという使命を担っていたことになります。
裏切り者のランスロットの剣・アロンダイト
実はこの剣、アーサー王伝説の中に一切の記載がなく、後にこの剣を所持していた人物が元がランスロットの剣であったという故事が広まったとされています。また、一説によるとランスロットが逃亡時に戦友の弟たちを切り殺したことから魔剣へと堕ちてしまったともいわれています。
反逆の騎士モードレッドの剣・クラレント
反逆の騎士でありアーサー王の子供であるモードレッドが所持していたとされる剣で、父であるアーサー王から受け継ぎ、どんな銀よりも眩しい剣とされ、本当であれば戴冠式で渡されるはずであった剣でした。しかし謀反の際にモードレッドが宝物庫から持ち出しアーサーへと致命傷を負わせる悲しい結末となりました。
太陽の騎士ガウェインの剣・ガラテン
アーサーの持つ愛剣同様、この剣も妖精の加護を受けた剣とされています。ガウェイン自身が負傷を恐れず立ち向かう騎士であったとされており、アーサーと共に戦う姿は剣と剣のぶつかる火花によって、夜でも辺りが明るく照らされていたと言われています。