加害者である人物の反応や学校側の反応について紹介を行ってきましたが、この加害者の親たちは何をし、何を感じたのでしょうか。親の反応とその後の影響について調べていきましょう。
事件後反省している様子は無し
実はこの加害者の親も反省をしていないのではないかと捉えられる発言をしているのです。問題視されたのが木村の父親の主張内容でした。彼は自分の息子が他人を自殺にまで追い込んだことを棚に上げて、言うに事欠いて自分の息子こそ被害者と主張をし始めたのです。
彼が放った発言に関しては以下にまとめますが、その内容から全く反省の色は見られません。どころか、自分の息子が自殺をしたらそれこそいじめではないのかと反論し、さらにはアンケートも信用性がないものと一蹴したのです。
息子をかばうためとはいえ、そこまでやっていいことなのかと当時批判を浴びせられたようです。さらに、母親も異常な行動に出ます。学校の前でビラを撒いたのです。息子をかばいたい一心だったのかもしれませんが、無実で被害者と訴えてビラ配りしたといわれています。
「あんたの子供は死んだけど、自分の子供は生きていかなくちゃいけない。ほんとどうしてくれるんや!」
「冗談真に受けてホントに自殺するなんて、こっちが被害者やわ」
「いじめたと公にされると、うちの息子が彼(被害者の少年)を殺したのと一緒という感じがする」
「周りからのいじめていたという目は、学校や社会からのパワハラみたいなもの」
「うちの息子が自殺したらどうするんですか?これ(いじめと認める行為)はいじめではないのか」
「アンケートは無関係の人間が憶測で書いただけ。いじめはなかった」引用:ニコニコ大百科
木村束麿呂の父親の情報が拡散された
暴挙とまでとれる発言を経て、木村束麿呂の父親の情報は瞬く間に拡散されることとなりました。彼は実は会社経営者であり、京都市左京区北白川南ヶ原町に会社を持っていたのです。そのため、企業情報欄に彼の写真が掲載されていたのです。
その情報をもとに顔と過去を特定され情報は拡散されたのです。情報の中には、この父親が過去にAVに出演していたという今回には無関係な情報もあり、確証のあるものからまったくのデマと思われる誤情報まであらわになったといわれています。
大津いじめ事件が社会に与えた影響
今回のいじめから自殺を経て、これまでのいじめに対する視点や考え方が大きく変わることとなりました。この事件は、社会にも大きな影響を与えたのです。どのような影響を与えたのか調べていきましょう。
いじめ防止対策推進法施工
これまでいじめはどこにでもああるモノであり、それを処分するのは非常に難しいと考えられていました。だからこそ状態の把握や解決といった部分も、かなり不明瞭な点が多く存在していたといわれています。
そんな中で起きた今回の事件は、新たにいじめ防止対策推進法という法律をつくるきっかけとなりました。施工には非常に長い期間を要したようですが、この内容は親はもちろんのこと学校側を含めて、いじめを効果的に防止するため総合的な対策を講じるというものです。
相談できる環境づくりなども含まれるこの内容は、インターネット上でのいじめの対策なども当然踏まえており、まりにいじめが犯罪となるような場合には、すぐに警察に届け出を出すことも記されているようです。
大津市議会で「いじめ防止条例案」可決
国を挙げて決まった対策推進法ですが、滋賀県においても市議会でこの条例が可決されました。内容は、教育委員会に任せきりにせず市が主体的にいじめ防止を行うというもので、実態調査を行う第三者機関を設け、相談できる体制を作るというものです。
相談は生徒からはもちろんのこと、保護者からの相談を受け付けられるようにしており、言語視野臨床心理士なども常駐する体制となっているようです。社会的にもこういったいじめを減らし、また自殺などにならないよう対策が講じられていったのです。
大津いじめ事件の関連書籍
今回のいじめと関連のある書籍も販売されています多くの人に今回の事件の出来事とその結末、そしていじめがどれだけの人を苦しめるかを記載した内容となっています。
教室のいじめとたたかうー大津いじめ事件・女性市長の改革
この書籍は今回のいじめが起きた後に就任した市長が記した書籍となります。この本には、かつて起こった自殺事件から3年余りたった現在に至るまで、そして今後も決して忘れてほしくないという思いで書かれた一冊になります。
女性市長が事件後に取り決めていった条例などの詳しい背景や、それまでの習慣を変えていく改革、そして遺族のメッセージも掲載した内容となっており、今後も是対に忘れないようにと願いがあふれている書籍になっているそうです。
大津市以外にも!ニュースになったいじめ問題
今回の事件以外にも、日本においては自殺は非常に大きな問題となっており、各地で発生しているものです。明るみになっていないものも含めれば相当な数が存在するといわれますが、中でもニュースにまでなった大きな問題について紹介しましょう。