蟲毒とは虫を使った呪いの儀式!やり方や効果、実際にあった怖い話も

蟲毒とは一つの容器に虫を集め、殺し合わせる儀式のことです。生き残った虫は人を呪い、殺すことに使われました。これは歴史的に実在した儀式であり、中国では蟲毒を行うだけで刑罰の対象となったほど危険な呪術でした。この記事では、蠱毒の種類や効果、作り方に至るまでをまとめました。

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蠱毒とは虫を使った呪いの儀式!

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この不気味なあまり使われていない字面皆さんは見たこと、聞いたことはございますか?最も有名な呪いといえば丑の刻参りですが、こちらの蠱毒も歴史ある呪術となっております。今回は蠱毒が何なのかどのような意味なのか分かりやすく解説いたします。

蠱毒とは?

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字面だけでおどろおどろしい嫌な雰囲気が出ている言葉ですが、蟲は地面どうり虫を毒は毒物を表していて合わせて蠱毒「こどく」という言葉になります。蠱毒とは呪いそのものを指す場合もありますが、儀式の後に残った虫を示していることもあります。

トップクラスの効力・蠱毒

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蠱毒とは一箇所に100種類もの生きている生物を集め最後の一匹になるまで共食いまたは殺し合いをさせることです。漫画などの影響で儀式のことをご存知の方は多くいらっしゃると思いますが、呪術に使われるというのはあまり知られていないでしょう。こちらは実は呪いの王道・丑の刻参りの効果に勝る最強の呪いと云われています。

なお、蠱毒=虫に限ったものと思われがちですが、虫に限ったことではなく様々なものを使って呪術に利用するために殺し合いをさせることがあります。蛇や犬を使うこともあれば時にはなんと人間を使ったことがあるという非人道的な逸話まであります。

蠱毒の使い方と効果

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蠱毒とは呪いの儀式ですが、それを終えると最も強い一匹の蟲が生き残ることとなります。それを呪いに実際に活用するわけですがどのように使うのでしょうか。この禍々しい呪いのやり方と使い方、実際の効果など気になる蠱毒の情報をご紹介します。

蟲毒で作った虫やその毒を飲ませて対象を呪い殺す

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100種類の生き物の壮絶な殺し合いを制した虫は強力な毒を持っている場合が多いです。なので、その虫を小さく切り刻みばれないようにして呪いたい相手の食べ物や飲み物に混ぜて使います。こちらは中国式の呪いの方法で日本だとまた違ってきますがそれは後ほど説明します。

こんな回りくどい毒を混ぜる方法使うくらいなら最初から毒を混ぜて確実に殺した方がいいのではと思ってしまうかもしれませんが手間隙をかけることに意味があります。強く呪いたい、苦しみながら絶命して欲しいという並並ならぬ覚悟の表れがこの呪いです。

蟲毒を使って自らが富を得る場合もある

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蠱毒が体内に入ると死んでしまうと云われていますが、なんと蠱毒を呪いでなくお金のために行う人もいたようです。これは願掛けのようなもので商売を成功させるため、何が何でもお金が欲しいなど悲願達成のためなら死んでもいいと思う場合、蠱毒を自ら使いました。そこまでの覚悟があるのならそんなことせずとも上手くいくとは思いますが人の信仰とは深いモノなのです。

蠱毒のやり方!虫などを集めて殺し合わせる【閲覧注意】

どんな物かを説明するにあたって蠱毒の簡単なやり方は説明しましたがここではより詳細に蠱毒の作成方法を紹介していきます。なお、虫やグロテスクな表現が多々出てくるのでこれらが苦手な方はこちらを飛ばしてお読みください。

蟲毒に必要なものは大量の蛇・ムカデ・ゲジ・カエルなど

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100の虫や爬虫類を集めるのですが百匹ではなく100種類の生物を用意しなければならないので並の神経であれば用意の段階で諦めそうになってしまいます。ですが、それほどに手間がかかる分とても強い呪いでその100種類に選ぶ生物は人に危害を加える毒がある、噛み付くなどの生物であるとより強い効果を期待できます。

百種の虫を一つの容器の中で食らい合わせる

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ケースに100種類もの生物を入れることが出来て初めて儀式が始まります。ケースはどのようなものでも基本は大丈夫で呪いの効果は変わらないと云われていますが、100匹もの虫を入れるからにはある程度大きいものではないと全てが入りきりません。

ケースを用意するにあたって最も重要なのが絶対に途中で虫が逃げ出すことがないようにきちんと蓋が出来ることです。途中で虫が逃げ出す=呪いが途中で終わるなのでその点でも非常にまずいですが、何より室内で蠱毒を作っていた場合、得体の知れない生物が家の中に放たれることとなるので非常に危険です。

生き残った虫の種類で蟲毒の名前が変わる

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捕まえやすさなどの利点から虫や爬虫類などの生物が使われることが多いですが、虫だけではなく他にも使われます。後ほど詳しく説明致しますが、蠱毒を行い生き残った生物によって儀式の名称が代わり蠱毒という名前ではなくなります。

最終的に相手を殺すというのは変わりませんが、残ったものによって扱い方が違ってきます。例えば毒虫であれば毒を利用するために食事に混ぜますが、それが犬などの大きいものであれば相手を直接襲うという果たしてそれは呪いと言えるのかとても微妙な攻撃的な方法を取ることもあります。

日本の場合は生き残った虫は神霊として祀る

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毒を飲ませる、犬に襲わせるなどあまりに直接的すぎて呪いと呼べるのかは微妙でしたが、日本で行われていた蠱毒は間接的な方法です。生き残った生物を神様の代わりとして奉り、呪いの道具として扱います。ただどちらの方法にも共通して言えるのが効果が非常に高く呪われた相手が最後には必ず死んでしまうという言い伝えがあります。

蠱毒の種類と効果は生き残った虫・動物で変わる

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生き残ったものによって名前が変わるというのはお話ししましたが、次は種類と効果を説明致します。毒ヘビや蠍などを食べさせると危険なのは想像つきますがこれはあくまでも呪いに対する言い伝えのようなもので本当にその通りになるのか効果の保証はありませんし、絶対に試すのはおやめ下さい。

蛇が生き残った蟲毒①蛇蠱

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大きな蛇の唾液を乾かして粉末とし食べ物に入れることを蛇毒と言い、こちらは他の蛇毒に比べると死に至らない分まだ症状が軽いです。妊婦のように胸や張るという初期症状から始まり、末期になると飲み込んだ粉末の蛇と同じような大きさの蛇のような吐瀉物を吐き出してしまうと云われています。

蛇が生き残った蟲毒②陰蛇蠱

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これも蛇が生き残った際の名称で症状が先ほど説明した蛇毒より危篤なもので30日で絶対死ぬより強力なものです。初期症状はお腹の張れなど先ほどと変わらない症状もありますが、他は食欲がなくなる、熱が出るなどの風邪に似た症状が出ます。末期になると体中を蛇が這いずり回っているような気がし、実際に蛇が這いずり回っている音がし始めてそのまま死んでしまいます。

蛇が生き残った蟲毒③生蛇蠱

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陰蛇蠱とほぼ同じような症状で最後には死亡してしまいますが、こちらの方がより苦しみが酷く危篤な症状です。腫瘍が6~7センチほどの大きさになり動きまわりその腫瘍は形を変え、食べた蛇のようになって身体中の至る所を内側から噛み付いていきます。

症状は夜になると非常に重たいものとなり悪化してその苦痛は想像を絶するほどです。内側は噛みつかれていますが、風に乗ってやってきた小さな蛇の集団が毛穴の中から身体に入り込んでいきそのまま為す術なく死んでしまう恐怖の呪術です。

犬が生き残った蟲毒①犬蠱

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こちらの蠱毒を現代で行うと大変批判されますが、実際に行われたことがあり、こちらの呪いは犬神と非常に似た物です。犬神とは餓死寸前の犬の首と胴体を切り落とし別々の場所に埋めて呪いや願いを叶えるために使うというもので非常に凄まじい怨念を持っているとされていました。

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