華城連続殺人事件の犯人は?時効を迎えた未解決事件の真相とは?

韓国史上最大規模と言われる、180万人近い捜査員を導入した事件だったにも関わらずなぜ、犯人を見つけることができず迷宮入りしてしまった原因はどこにあったとされているのでしょうか。この事件が迷宮入りした謎について迫ります。

華城連続殺人事件の犯人に繋がる証拠が少なかった

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捜査の内容は、被害者の周囲の人物のみだったことや、目撃者などの聞き込み調査・現場の検証のみという基本捜査だけだったからとされており、犯人のものと思われる物証が少なかったからと言われています。

華城連続殺人事件の捜査当時にはDNA鑑定が導入されていなかった

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事件が起きた1986年当時韓国にはDNA鑑定が導入されておらず、体液などの証拠は日本へ送られ、鑑定を行うことになりました。しかし、日本側の調査でもDNA鑑定の方法がまだ完全に確立されていなかったことや、証拠が変質して正確な結果は得らることができず証拠が残っていたにも関わらず、犯人を特定することはできなかったためです。

華城連続殺人事件が起きた華城の現在

事件が起きていた当時、世間を震撼させ周囲の人々や韓国全土を恐怖に陥れた事件が起きた華城は現在どうなっているのでしょうか。当時は夜に女性の一人歩きができないや学生を独りで帰宅させるのが怖い等恐怖で溢れていました。最初の事件発生から33年が経過した今の華城の様子を紹介していきます。

現在は世界遺産「水原華城」を中心に観光スポットとなっている

華城は現在、世界遺産となっている水原華城を中心に観光スポットとなっています。済扶島は干潮の時だけ地続きとなり海割れが見れる場所になります。次は自分かも、自分の身内かもと人々が恐怖に怯えていた華城は現在観光客で賑わう場所へと生まれ変わっています。

華城連続殺人事件がモチーフとなった映画やドラマ

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華城連続殺人事件は社会的な観点から見ても関心の高い事件でした。そのため、この事件をもとにした映画やドラマが作られています。この事件がモチーフとなっている映画やドラマを紹介していきます。

華城連続殺人事件がモチーフの映画①殺人の追憶

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映画は事件の被害者の様子や容疑者として疑われた人物の様子などが克明に表現されており事件を風化させないためにも作り上げられた懇親の一策ともいえる作品になっており韓国国内においても非常に人気を博しこの映画の監督は自分のお気に入りの作品20の中に選出しており21世紀最高の映画と称しています。

また、この作品は、批評家と観客の両方から好意的に評価を受けた映画になります。2003年度大鐘賞で最優秀作品賞を受賞し、主演を務めたソン・ガンホは主演男優賞を受賞し、韓国では510万人以上を動員した作品になりました。

華城連続殺人事件がモチーフの映画②22年目の告白 -私が殺人犯です-

22年目の告白-私が殺人犯です-

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こちらは2017年に公開された日本映画になります。2012年に韓国で公開された「殺人の告白」という映画のリメイク版となり舞台は華城ではなく日本になりますが被害者の残虐な殺害方法や捜査の状況などを華城連続殺人事件をモチーフにした作品になっています。

華城連続殺人事件がモチーフの韓国ドラマ「シグナル」

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このドラマは、現在と過去の刑事が未解決事件の真相を捜査していくサスペンスドラマとなっています。日本でも2018年シグナルのリメイク版として「シグナル 長期未解決事件捜査班」という名前で放送されています。

韓国版の「シグナル」では、華城連続殺人事件をモチーフにドラマが構成されており、当時の痛ましい記憶をよみがえらせたドラマとして注目されていました。インパクトの大きかった事件が元になっている為、社会の闇とその事件を解決しようとする刑事達の人間性も描かれているドラマになります。

華城連続殺人事件と並び韓国三大未解決事件と称される事件

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韓国には三大未解決事件と呼ばれている未だ真相が究明されていない事件があり、この事件はその中の1つになります。驚くことにこの三大未解決事件は全て2006年に時効を迎えている事件になります。では、残りの2つはどのような事件だったのでしょうか。三大未解決事件の謎に迫りましょう。

韓国三大未解決事件①イ・ヒョンホ誘拐殺人事件

1991年に小学3年生だった男児イ・ヒョンホ君がソウルが拉致・誘拐された挙句殺害された事件になります。犯人の動機は身代金目的であり、被害者の男児の家族が裕福であることを知っていた人物であろうと推測されていました。

犯人は公衆電話を利用していましたが、逆探知されないように数分以内に通話を終了させ、一方的に命令だけを伝えていました。身代金の置き場所を指定する際も、警察の尾行を阻止するため場所を随時変更していました。犯人と被害者男児の両親とのやり取りは44日間にも及ぶものでした。

しかし、イ・ヒョンホ君は遺体となって発見されることになりました。捜査の結果男児は誘拐されたすぐあとに殺害されており犯人は身代金だけを奪い始めから子どもを両親の元に返す気がなかったことになります。

この事件において、声紋分析の結果犯人の声は被害者男児の親戚の声と完全に一致したため、警察は親戚を犯人と特定しますがアリバイが立証されてしまい、また声紋以外に証拠が乏しかったことから真犯人を突き止めることが出来ず未解決となってしまいました。

韓国三大未解決事件②カエル少年事件

5人の小学生が山で失踪し大規模な捜索が行われましたが子どもたちを発見することはできませんでした。そして11年後の2002年に、白骨化死体となって発見されることになった事件になります。

カエルを捕まえに行くと言い、5人の少年は山へ向かいますが夜になっても家に帰ってこない事を心配した親失踪届を出し警察や地元の人たちの協力の元必死に探しますが、子ども達の痕跡を見つけることは出来ずメディアに取り上げられ事により、韓国全土を巻き込んだ事件となりました。

2002年に子どもの衣類がいくつも散乱しているのを発見し警察が辺りを調べてみると白骨遺体が見つかり行方不明になっていた子どもたちであることが判明します。警察は子どもたちが遭難したことにより亡くなった事故だと判断しましたが親は納得できませんでした。

子どもたちは普段から現場の山に出入りしていた為、遭難するとは思えずまた衣類や遺体が発見された場所は当時何度も探し回った場所であった為11年後に見つかるなどあり得ないとの理由です。後に警察の調べで子どもたちの頭蓋骨には殴られたような跡があり殺人と断定されますが、時効成立により犯人は不明で未解決のままとなります。

韓国で起きた猟奇的殺人事件

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華城連続殺人事件は、犯行の残虐性や未解決であることから社会の関心の高い事件となりましたが、他にも冷静さを欠いた猟奇的な事件は韓国でも起きています。ここでは、韓国で起きた猟奇的殺人事件をいくつか紹介していきます。

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