【DQNの川流れ】玄倉川水難事故被害者の暴言とは?生存者のその後は?

実はこういう事故では、裁判に発展してしまうケースもあります。ただ、玄倉川の件で裁判沙汰になったという記録はありません。なぜ、裁判にならなかったのか推測を含めて少々述べていきます。ここでは、このような水難にまつわる法令についてご説明してきます。

玄倉川はなぜ裁判にならなかったのか?

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自然の影響で事故が発生した時に、被害に遭った人や、死亡してしまった方々の遺族から、その現場の自然を管理する団体や公的機関に対して損害賠償を訴えて裁判になってしまうケースがあります。ただ、どうして玄倉に関してはそのような運びにならなかったのでしょうか。

勝訴する見込みが低い

リーダーの行いからすると、彼の性格から想像すると裁判で争ってもおかしくはないかもしれませんが、そのように発展はしませんでした。ただ、これ以上騒ぎが拡散されていくのも懸念して起こさなかった可能性もあります。そして、法的には管理人などの対応は完璧に近いので勝つ見込みはないと踏んだのかもしれません。

関係機関側からの裁判

地方自治体から、レスキューのために4800万円もの費用が捻出されました。自然災害における事故でも、被害を受けた人々にかなりの過失があるような場合は、救助にかかった費用を請求する裁判が行われることもあります。しかし、あまりにも異例のパターンであったので今後の抑止とはなりがたいのもあってか、裁判は起こされませんでした。

DQNの川流れと法律①河川法施行令

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ダムを操作する場合には、日時や、操作に伴って放流される水の量や、下流の水位がどのくらいあがるのかの見込みを、関係する都道府県の知事、および市町村、警察署長に示さなくてはいけません。また、一般の人々に知らせる場合には、サイレンや警鐘、場合によっては拡声器などを使用します。

放流に関して

玄倉では、ダムの事務職員が放流を行う際にも、警察を立ち会わせて、サイレンを鳴らしてから実行しました。もちろん、ダムの職員に関してはどこにも落ち度はなく、とても適切な対応をルールにのっとって行っていました。

DQNの川流れと法律②警察官職務執行法

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警察に関しては、人の生命に関わる危険なシチュエーションが発生している場合、もしくは深刻な損害に発展する天災などの危険が迫っていたり、発生しているの場に居合わせた人々や、その現場を管理する関係者に対して警告や避難をさせる措置をとることを命じることができ、また自身でも措置をとることができると定められています。

ただし義務ではない

なぜなら、この法律ではできるという文言が使われており、警告や命令をしなければならないといった、絶対に実行するというニュアンスでは書かれていません。ただ、玄倉のケースでは警察官は、受難者に向けてたびたび退避するように勧告をするように指示を出していました。

DQNの川流れと法律③災害対策基本法

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市町村長は、災害の発生(もしくはその恐れがある)場合に、人々を災害から保護する必要があると認めるときには、居住者やそこにいるものにたいして、非難のために立ち退きを勧告することができます。また、急を要すると認められるケースに対しても、対象者に対して立ち退きを指示できます。

退避指示を出せるのは

前述の警察の下りと合わせて見ると、避難を指示できる機関の中には、市町村長と警察が含まれています。しかし、どちらも「指示できる」という形になっています。受難者に対しても、段階を得て、警察や市町村などを通して避難の指示を出すというフローになります。

DQNの川流れと法律④自衛隊法

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ある事象に対して派遣のお達しが出た自衛官が現場に到着した時、警察がいないならば、避難勧告などを行うことが可能となりました。ただし強調して述べますが、自衛官に関しては、警察がその場にいない限りは自ら措置ができるという位置づけにあります。

あの事件においての自衛官

当時の状況では、すでに警察が現場に到着していたので、自衛官が実行するまでもなく、警察が避難勧告や警告を行ったというパターンになりました。自衛隊の災害に対する対応は、以前はもっと迅速な対応がしずらいルールがありました。

DQNの川流れと法律⑤水防法

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洪水などの水にまつわる危険が迫っている事態が認められるときに、都道府県の知事や、それを命じられた職員、もしくは水防を管理する者は、居住者などに対して、立ち退くように避難を指示することが可能です。ただし、水防管理の者に関しては、現場の地域を管轄する警察署長にそれを通知しなくはいけません。

ダム職員は法律に則っている

玄倉川のケースも、避難の指示は出していますが、警察にも通報しているので特に問題のない対処を行っていると言えます。いくつかの法の点からも特にどの角度からも落ち度がないように見受けられるので、裁判で受難者側が訴えて勝つ可能性は限りなく低かったと言えます。

キャンプでの危険に備えるための書籍

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アウトドアを企画している方で、不安な方や、馴れてはいるけど改めてチェックすることや心構えを見直したいという方々に、ここではおすすめの書籍をご紹介していきます。普段は頭に入っていても、いざという時思考が働かなく場面に遭遇してしまうかもしれません。そのような時のため、一冊は何か本を所持してみるのはいかがでしょうか。

First Camp: キャンプの基本からシーン別の注意点まで

First Camp: キャンプの基本からシーン別の注意点まで (オクタンス出版)

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アンドリュー・パーカー氏により書かれたもので、彼はアウトドアガイドとして活動している人物で言わば、キャンプのプロ中のプロと言えます。また、家族や友人たちとキャンプを心から楽しんでいる、筋金入りのキャンパーです。今までの数十年という長いいろいろなアウトドアの経験を元に、大事な要点を抽出したおすすめの一冊です。

ビギナーにおすすめ

本のタイトル通り、初めてのキャンプをするビギナーの人にはもってこいの書籍です。もちろん注意点なども見やすく書いていて、あまりまだ知識が無い方でも理解しやすいです。また、持ち物のリストから、テントの設営の仕方まで余すことなく書かれていて、それぞれのシーンに適したキャンプの要点についても書かれています。

より具体的な内容も盛だくさん

自身の子とキャンプに行くのは家庭を持った時の夢の一つである方もいると思いますが、この本では赤ちゃんや、自身の愛犬とのキャンプの楽しみ方まで紹介されています。また、ビーチでのキャンプなど海外らしいシチュエーションについても述べていて興味深いです。もちろん、あの事件のように雨天でのキャンプの対応についても論じています。

最新版 災害時ハンディ便利帳

最新版 災害時ハンディ便利帳

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世界文化社というところから出版されている書籍です。一問一答形式で書かれていて、具体的に何が今困っているのかに即時に対応してくれるような構成になっています。大雨や台風だけでなく、地震や火災など、天災と付き合っていかなければならない日本に住んでいる方にとっては、一家に一冊あっても良い本と言えます。

携帯するのに便利

ハンディタイプなので、実際に携帯して持ち歩くのに便利逸品です。また、Kindle版もあるので、スマホやiPadなどにダウンロードして、すぐ読むことができるようになっています。もちろん、携行するのを想定したものなので、困った時にすぐに手助けになってくれる心強いアイテムです。

さまざまな具体的なシチュエーション

現代ならではの携帯が繋がらない時にはどうしたら良いか、電車、電気が止まった時など現実的にありえる状況にそって答えを導きだしてくれます。他には、放射能についてや、避難所での話、災害後のお金のプロブレムなど、多種多様な情報が詰まっています。いざという時に、この本を持ってるだけで気が動転しにくいかもしれません。

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