本庄保険金殺人事件とは?愛人を利用した保険金殺人の概要と八木茂の現在

本庄保険金殺人事件の書籍として出版された本も存在します。それも、本庄保険金殺人事件に関わった八木の弁護士と、武まゆみが書いた本です。逮捕されてからの本であり、注目を浴びました。

どちらが本当の事を示しているのかは不明ですが、違う観点で本庄保険金殺人事件を見ることができるため興味深い本ではあります。

『偽りの記憶―「本庄保険金殺人事件」の真相』

偽りの記憶―「本庄保険金殺人事件」の真相

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八木を弁護していた弁護人により本庄保険金殺人事件の詳細が執筆され、本を読むと本当に八木は無罪だったのではないかと思わされる一冊に仕上がっています。

本庄保険金殺人事件の第1の殺人のときにトリカブトで毒殺した遺体に革ジャンパーを着せたと八木が自白した記録が残っており、物理的に不可能であることなどが指摘されています。

死後硬直した遺体に服を着せるのは難しいのです。また、遺体の発見場所も自白の場所からずれていることに、裁判官の目が止まらなかったことなどもあげられています。

武まゆみ『完全自白 愛の地獄』

完全自白 愛の地獄

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表紙で飾られている武まゆみが、本庄保険金殺人事件で逮捕されてから記者に頼み自筆で書き上げた本として有名です。

八木に対しての感情は残っていないと語っていても、著書の端々には八木の姿が残り、彼女の中で八木がどれだけ存在を示していたのか感じられる一冊です。

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途中からは検事とのやり取りについて、検事の情の深さや真実に気付かされる様子も記載されています。

本庄保険金殺人事件時の様子も赤裸々に語っていますが、状況的な表現が多いため、信ぴょう性があるかどうかの判断はつきません。

本庄保険金殺人事件のような保険金殺人事件

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日本の犯罪で最も、「金」と「欲」にまみれた卑劣な保険金に関わる殺人事件は複数あります。そのどれもが、悲惨な末路を辿っており、人間の欲について考えさせられます。

「金は人を変える」と良く言われますが、人を殺めてまで手に入れて一体何が残るのでしょう。

保険金殺人事件①トリカブト保険金殺人事件

全て犯人の「妻」が被害者となるこの事件は1986年に発生しました。犯人の神谷力は3回結婚をしており、はじめての妻は心筋梗塞で亡くなっています。

この時には保険金は掛けておらず、愛人関係にあった女性と再婚、しかし1985年に急性心不全で亡くなってしまうのです。このときにかけていた金額は1000万でした。3人目の妻が多額の保険金をかけられます。

前妻の死亡からわずか4ヶ月で結婚し、仲睦まじく見えました。しかし、ホステス仲間との沖縄旅行で異変は起こります。

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神谷は急用が出来たと大阪に戻り、残された妻とホステス仲間でホテルにチェックイン、しかし急に妻の容態が急変し急性心筋梗塞で亡くなりました。

行政解剖を担当した医師が不審に思った点があるとし、心臓と血液を保存したことが大きく事件に貢献します。妻には総額1億8500万円の保険金を掛けていました。

保険金の支払いを1回しかしていない事で保険会社と揉め、民事訴訟に発展したことから、妻の死因を保険会社が怪しみ、トリカブトとフグの毒殺が判明します。現在は神谷の無期懲役が確定しました。

保険金殺人事件②別府3億円保険金殺人事件

すでに犯人はがんで死亡しておりこの世にはいません。しかしながら、1974年に世の中を震撼させた事件がこの別府で起きた保険金殺人事件です。

犯人は荒木虎美、この事件の被害者は三ヶ月前に結婚した妻と長女と次女でした。掛けられた保険金は3億1000万円で、事故死に見せかけようとしたのが、作為的なものと見破られ事件となります。

もともと保険詐欺の前科を持っていた荒木は、すぐに疑いを掛けられることになります。

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受験勉強の難を逃れた長男の証言もあり、死刑判決が下っています。逮捕直前にテレビに出演するなどの大胆な行動が話題となりました。

保険金殺人事件③夕張保険金殺人事件

1984年に起こった放火による、火災保険と生命保険絡みの殺人事件です。夫婦で計画を企て、他のものに実行させたことで事件の発覚に繋がりました。

二人の判決は死刑、すでに執行されています。この事件が起こった背景には、一度多額の保険金が手に入り、金に対する欲が人生を狂わせたとしか考えられません。

保険金殺人事件④福岡スナックママ連続保険金殺人事件

1994年に起きた保険詐欺事件、最初の事件は犯人の夫殺しから幕を開けます。高橋裕子は愛人関係にある男性と共謀し包丁で自殺に見せかけて殺害、保険会社から2億1000万円を得ることに成功します。

その後も、保険金目的の結婚、溺死に見せかけて再度保険金を手にしますが、告知義務違反により2700万しか手元に残りませんでした。

不倫相手を脅し100万円を払わせた罪で逮捕、前に起こした保険金殺人も明るみに出ることになります。判決は無期懲役が確定しています。

保険金殺人事件⑤尼崎事件

保険金殺人だけとは言い難い、一人の圧倒的支配者による、家族の乗っ取りと虐待殺人です。

主犯の角田美代子は、人の心理を操るのがうまく、全く血縁関係のない家族のなかで支配者になることができる人物でした。事件の発覚は虐待から逃げ出した女性により事件が明るみにでます。

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事件の真相は残された疑似家族の証言しかなく、肝心の角田は留置所で自殺し真相は不明のままです。あまりに複雑に様々な人物が絡み合うため、なかなか事件の全容がつかみにくいことでも有名です。

また、日本の保険金殺人事件で話題を集めた事件がもう一つあります。保険金目的で4人の男性を死に至らしめた木嶋佳苗も死刑の判決が下されています。興味がある方はこちらもご覧ください。

なぜ保険金殺人だったのか

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度々、起こる保険金殺人ですが、人の命とお金を天秤にかけるような、残忍かつ卑劣な殺人として、量刑も重いものしかありません。それなのになぜ、保険金を目的とした事件は繰り返されるのでしょうか。

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