メジロはスズメに似た「チュンチュン」といった声で鳴きます。また藪の中で虫などを食べる鶯に対し、メジロは主に花の蜜などを食べて生きています。
ウグイスは梅に鶯の影響でメジロに間違えられる
見た目も声もそこまで似てはいないメジロと鶯。両者が間違えられるきっかけとなったのは「梅に鶯」ということわざが原因です。
「梅に鶯」とは詩や絵画で絵になる良い組み合わせのことをいう例えです。「紅葉に鹿」や「牡丹に唐獅子」なども似たような意味を持っています。
しかし鶯が梅の木に登る姿は滅多に見られません。代わりに梅に登っている姿をよく見かけるのはメジロのほうです。そのせいで両者が混同されるようになってしまったのです。
ムシクイも見た目は似ているが鳴き声は全く違う
ムシクイはウグイス科に属する鳥であり、鶯とムシクイの見た目はとてもよく似ています。両者を見分けるコツは声です。
ムシクイの仲間には多くの種類がいますが、代表的な種であるセンダイムシクイは「チヨチヨ、ビィー」という声です。その他の種も鶯と声は大きく違っています。
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ウグイスは山梨県と福岡県の県鳥
鶯は山梨県と福岡県で県鳥として指定されています。県鳥は都道府県のシンボルとして選ばれた鳥のことで、47都道府県すべてに県鳥が存在します。
県鳥は鳥獣保護の思想を普及するという目的で制定されていて、有名な県鳥としては東京都のユリカモメ、埼玉県のシラコバト、新潟県のトキや兵庫県のコウノトリなどがいます。
鶯色はどんな色?2色ある?
皆さんは鶯色、と聞いてどんな色を思い浮かべるでしょうか。一般的に鶯色は灰色がかった緑褐色のことですが、抹茶色に近い黄緑色をイメージする人もいます。
これはメジロとの混同の影響によるもので、黄緑色っぽい色はメジロの羽の色からイメージが来ています。鶯とメジロの間違いはこんなところにまで影響を及ぼしているのです。
鶯色の派生色「鶯茶色」
鶯色には派生色として鶯茶色というものがあります。鶯色に茶色を混ぜたような色で、江戸時代中期の女性の着物の色によく用いられていました。
海松色と並んで、数少ない黄緑色系の和式名として現代でも使われている色名です。