オイカワの基礎知識
オイカワを釣りに行くとしても、まずは一体どのような姿をしていてどのような場所に生息しているのかを知らなければいけません。オイカワの生息地やメスとオスとの違いなど基本を押さえておきましょう。
オイカワとは?
オイカワはコイ目コイ科ダニオ亜科オイカワ属でヤマべやモツゴなどの別名を持つ、きれいな川に生息する淡水魚です。体長は成魚で約15cmほどと小さめで、背中は灰青色、体側から腹側は銀白色で、淡いピンクの線が数本入っています。カワムツに似ていますが、オイカワの方がひれがより広がっています。
オイカワの生息地
オイカワは河川に生息し、西日本や東アジアを中心に分布している川魚になります。河川の中でも川の中流域から下流域に生息し特に流れの早い「瀬」で見かけることが多いです。そのため、オイカワを探す際は、なるべくきれいな河川の中流域から下流域を探すようにしましょう。
ちなみに、オイカワを探す際によくみられるのがカワムツです。カワムツと分布領域が重なり、生態も似たところが多いです。しかしカワムツは河底の「淵」に生息するといった違いがあり、釣に行く際はポイントに注意しましょう。
オイカワのオスとメスの見分け方
オイカワのオスとメスではオスの方がメスよりも体長とシリビレが大きいといった特徴があります。そのため、大きさで見分けるのも一つの手ですが特に初夏から夏にかけてはもっとわかりやすい区別の方法が存在します。それは、体色で区別することです。
その体色の違いが最も出るのは春から夏にかけての繁殖期。メスの方は変化がありませんがオスの方は婚姻色のため体色が鮮やかな虹色になりヒレは橙色になります。その姿から美しい魚といわれ、多くの人に知られているオイカワの姿は繁殖期の姿になります。
オイカワの特徴
オイカワは河川に住んでいる淡水魚。小さな体ながらたくましく、季節によって見せる姿が異なるのも大きな特徴。時期によっては銀色の地味な姿ですが、繁殖期は色鮮やかな色彩を楽しむことができます。
オイカワの生活環境
オイカワは中流域から下流域の浅瀬を中心に生息している淡水魚です。ただアユと同じ環境にいることも多く、アユが遡上する時期はカワムツを追い出して河岸に移動しますし、冬の間は淵の方に生息します。
岩場や砂場の他に船着き場などの人為的な手のはいった場所にも生息可能なため、順応性が高い魚ともいえます。河川が改修され平瀬が増加しているため、オイカワにとって住みやすい土地が増え、オイカワは他の魚に比べて増加傾向にあります。
きれいな模様でも普段は?
繁殖期にはオスは婚姻色のためきれいな虹色の模様をまといます。しかし繁殖期が終わった夏の盛り以降はピンクの筋という特徴はあるものの銀色で他の魚との見分けが難しくなります。もしも鮮やかな色のオイカワを釣り上げたいのならば春から夏に釣りに行くとよいでしょう。
また、婚姻色は個体によって差があり、繁殖期でも色鮮やかなものもいれば地味な姿のオスもいます。メスも釣れるので、すべてが色鮮やかというわけではありません。釣り上げてみて、その違いを楽しむのもいいかもしれませんね。
オイカワの食生活
一言で言えば、オイカワは雑食です。水草、藻類、水生昆虫、小型甲殻類、ミミズ、赤虫など、生息地で手に入るものは一通り食べます。そのため、釣餌も川虫、ミミズ、ご飯粒、パスタなど種類が豊富です。
オイカワを捕まえよう
見た目の鮮やかさから観賞用としても人気の高いオイカワ。自分の手で捕まえて水槽に入れて、家で鑑賞したいという人もいるでしょう。では、実際にオイカワを捕まえるにはどのような方法がよいでしょうか。
オイカワを捕まえる方法
オイカワはきれいな河川の中流域から下流域に生息します。川は事故が起こりやすいため一人で行かず数人で出かけ、流れの緩やかな場所に行くようにしましょう。特に網を用いて捕まえる場合は雨の降っていない晴れた日に行くようにしましょう。
オイカワを捕まえる方法は大きく分けて二種類です。魚とり用の網を使用するか、釣竿を使うかしましょう。特にお勧めなのは釣竿ですが、網でも上手に追い込めば川をがさがさするだけで獲れることがあります。
網を持ってガサガサしてみよう
淡水魚を釣る一般的な方法は網で浅瀬をがさがさとしてみること。足音をバシャバシャさせて追い込んで、そこを網で狙いましょう。ただ特に繁殖期は警戒心が強いのでこの方法ではなかなか取れない可能性も。
その場合は網を二本使って挟み撃ちにした形で捕まえましょう。使用する網ですが、最初のうちはある程度の長さのある網の使用が望ましいです。慣れないうちは短いよりも長いほうが使いやすく便利なためです。
手軽で簡単なオイカワ釣り
オイカワは素早いため網で捕まえるのは大変です。そのため、オイカワを捕まえるならば釣りが一番お勧めです。雑食のため餌にこだわる必要があまりなく上手な人ならば1時間で100匹釣れるほど、釣りの対象としては釣りやすい魚です。
オイカワを釣ってみよう
ここで、オイカワ釣の具体的な方法を紹介していこうと思います。広い範囲に分布し、一年中見かけることができ、比較的釣ることが容易なため釣りの対象として人気の高いオイカワ。釣りの入門としてはぴったりの魚です。
オイカワの釣り方を紹介
オイカワを釣る方法としてはいろいろありますが、一般的なものとしては2つあります。それはエサ釣りと毛ばり釣り。それぞれに対して、具体的にどのように釣るのか、そのポイントを見ていきましょう。
オイカワの釣り方~エサ釣り~
エサ釣りにもウキ釣りとミャク釣りの2種類があります。ウキ釣りは寄せエサで魚をポイントに集めてから釣るもので落ち込みの深いところや水深のあるゆるい瀬を狙いましょう。ミャク釣りは鈎の30cmくらい上にガン玉をうって、ポイントにエサを流し込むもので、エサが自然に流れるため低層を探れるといったメリットがあります。
オイカワの釣り方~毛ばり釣り~
毛ばり釣りは竿に毛ばりを何本もつけて流す方法で、一度に何匹もかかることも。ポイントとしては仕掛けを川の正面に向かって投げ川の流れの線と平行になるように、岸にかけて扇状に引くこと。流れの速いところはゆっくり、遅いところは早めに引くようにしましょう。