絶滅危惧種!?アオギスの生態から特徴をご紹介

一般的に食べられているキスというのはシロギスのことですが、アオギスもキスの仲間であるのでその味は美味とされており、シロギスの調理方法と同様です。肉は白身で甘みがあり、味も淡白なのでさまざまな調理方法と相性が良いです。

アオギスを使った料理

オーソドックスなのはプリッとした食感を感じられる刺身ですが、その他の食べ方としては天ぷらや塩焼き、お吸い物等があります。特に天ぷらはカリカリの衣が甘みと旨味を閉じ込め逃がしません。一般的にアオギスの味はシロギスより劣るとされていますが、まったく食べられない訳でもありません。一般的な新鮮魚の選び方のように、目が澄んでいて鱗に艶があり体色の綺麗なものを選ぶと良いですね。しかし希少な魚の為、一部の地域では売られていることもあるようですが、手に入ることは稀なので本物のアオギスを食べる機会はまず少ないでしょう。

アオギスが見れる場所

最後に幻の魚アオギスを見ることができる場所を紹介します。現在では釣ることはおろか、見かけることが難しいアオギスですが、浦安市の郷土博物館で展示されており、こちらで見ることができます。

公益財団法人海洋生物環境研究所から、アオギスを寄贈していただき、郷土博物館に展示しています。かつて東京湾に生息していたアオギスですが、埋め立てや環境の変化により、現在では姿を見られなくなってしまいました。閉鎖的な水槽で飼育の難しいアオギスの展示は、9年ぶりとなります。この貴重なアオギスを多くの皆さんにご覧いただき、身近な海に関心をもってもらいたいと思います。

(引用:浦安市ホームページ)

まとめ

アオギスの生態と特徴をご紹介しました。前述の通り、比較的澄み渡った豊かな干潟がないと生息できないアオギスは現在、絶滅に瀕しており西日本瀬戸内海西部、豊前海の干潟にのみ生息していますが、いつ姿を消してもおかしくない状態であることを考えると、希少な幻の魚であることはお分かりいただけましたでしょうか。だからこそ、その美しい姿を一目見たいと思う方も多いはずです。体形もよく似ているシロギスが釣れたと思ったらアオギスだったなんてこともあるかもしれませんね。とは言え個人的な意見ですが、アオギスは絶滅危惧IA類に指定されている魚種のため、運良く釣れてもリリースすることをおすすめします。アオギスが戻るには澄み渡った干潟の再生や水質の環境が改善され、餌となる貝類や砂イソメなどがもっと増えることが条件となるでしょう。そしてまた江戸前の豊潤な海の幸として食べる機会が実現できることを望むばかりです。