また、ストリートカルチャーの多くはアメリカやヨーロッパなどの大麻の規制が緩やかな国から入ってきます。他国の若者が大麻を吸う姿を見てカッコイイと感じ使用を始めてしまう若者もいるようです。
未成年のスノーボーダーが大麻を使用し競技者登録無期限停止
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2016年にアメリカでの合宿で、大麻を吸った未成年のスノーボーダー(日本人)が処分されました。使用したのは合宿中に滞在していたコロラド州でした。
コロラド州では合法だったので、入手もしやすかったのでしょう。外国のスノーボーダーには大麻の効能が自分の滑りに良いインスピレーションを与えるとして、使用していた人も多いと言います。
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大麻と音楽の関係性とは?
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日本では大麻で逮捕される人の中には、ミュージシャンや歌手がしばしば見受けられます。その背景には音楽と大麻の密接な繋がりがあります。
大麻には五感を冴え渡らせる効能があり、聴覚が鋭くなったと感じます。それにより、作曲や作詞、ライブなどで大麻が欠かせなくなると言われます。
またレゲェミュージックやヒップホップカルチャーでは大麻をテーマにした楽曲などが多数存在しています。
大麻とレゲェミュージックの深い関係性
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レゲェミュージックの神様、ボブマーリーは大麻は人の心を安らかにし落ち着かせる平和の象徴と考えていました。大麻喫煙者にはボブマーリーと同じくラスタ精神と呼ばれる思想を持った人も多く見られます。
ボブマーリーは博愛主義で戦争や争いごとを嫌いました。ラスタ精神の「刃物を体に入れない」という教えを守り脳の病で手術が必要でしたが、それを拒否して死期が早まったのは有名な話です。
ヒップホップのカウンターカルチャーとして
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ヒップホップカルチャーにおいては黒人文化やカウンターカルチャーなどの影響が強く見られます。カウンターカルチャーとは、反社会的な活動のことで、それに伴い大麻やドラッグを使用されます。
若者のドラッグ利用者が増えた理由の一つとして、ヒップホップカルチャーの影響は大きいと言えます。日本でも近年のヒップホップブームにより薬物に興味をもつ若者が増えています。
日本で大麻の所持などで逮捕歴のあるヒップホップアーティストについての関連記事はコチラをご覧ください。
大麻と他の違法薬物の違いとは?①コカイン
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近頃では、ピエール瀧氏がコカイン使用の容疑で逮捕され20代から大麻も使っていたと自供しました。大麻と同じく違法薬物のコカインですが、どういった効能や症状の違いがあるのか見ていきましょう。
コカインはコカの木を原料として麻薬成分を抽出
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大麻とは違い、コカインは原料となる灌木の葉を加工し成分を抽出して製造されます。大麻は煙を吸引するのに対し、コカインはカードなどで潰した粉末をストローなどで鼻から吸い込み使用します。
また、純度が高い方が効能も強く、コロンビア産のコカインは上物と言われいます。1980年代頃には伝説の麻薬王であるコロンビアのパブロ・エスコバルが全世界のコカイン市場の大半を牛耳っていました。
コロンビアの麻薬王パブロ・エスコバルに関する記事はこちら。
依存性が強いコカイン!効果が短いため頻繁に使用してしまうことも
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依存症専門家による投票、スコアづけでは、コカインの精神依存性は3.0点満点中2.8点、身体依存性は精神依存性の数値の高さに対し開きがあり1.3点となっている。比較として、タバコ:精神依存性 2.6、身体依存性 1.8。アルコール:精神依存性 1.9、身体依存性 1.6となっている。(引用:ウィキペディア)
コカインの依存性は極めて強い部類で、主に精神的な依存が多いです。大麻の効能が持続する時間は1〜8時間と長いのに対し、コカインは数十分と短く頻繁に使用してしまい依存する可能性が高まります。
医療用では麻酔としての効能があり、溶液や軟膏として使われます。麻酔の効能と同時に、成分が中枢神経に作用し精神を高揚させる働きもあります。
大麻と他の違法薬物の違いとは?②麻薬
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麻薬とは、通常はモルヒネやヘロインのようなケシから生成される麻薬性鎮痛薬のオピエートやオピオイドを指すが、法律上の用語として、不正確に法律で規制された薬物を指して用いられることもある用語である。(引用:ウィキペディア)
モルヒネやアヘンなどの麻薬も大麻と同じく違法ですが、そこには明確な違いがあります。大麻は大麻取締法で規制されますが、これらの麻薬は麻薬取締法で規制され処罰されます。
麻薬はケシを原料とした薬物!アヘンやモルヒネなど
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アヘンは、ケシの実から採取される果汁を乾燥させたもので、いわゆる麻薬である。ケシから採取されたアルカロイドや、そこから合成される化合物は、鎮痛、陶酔といった作用があり、また高用量の摂取では昏睡や呼吸抑制を引き起こす。(引用:ウィキペディア)
麻薬とはケシを原料にした麻薬性鎮痛薬を指します。主にアヘンやモルヒネ、ヘロインのことを指し厳格な法律で処罰されます。
アヘンも大麻と同様に薬品としての効能を期待され、服用された歴史があります。その後、有益な効能だけでなく身体への影響や薬物症状が問題になり法律が見直されたのです。
連用することで中毒を引き起こす麻薬
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アヘンが原料の麻薬は、薬物の効能が切れると退薬症状があらわれ、それにより連用して中毒になる恐れが高まるのです。
また、ヘロインは麻薬の中で一番、中毒性が高いと言われておりヨーロッパで大きな社会問題でした。ヘロインは一回の摂取で効能が出る量の5倍が致死量という極めて危険なドラッグです。
大麻には有益な効能が期待されますが、基本的に麻薬にはそういった効能はないと言えます。
大麻と他の違法薬物の違いとは?③覚せい剤
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覚醒剤とは、アンフェタミン類の精神刺激薬である。脳神経系に作用して心身の働きを一時的に活性化させる。覚醒剤精神病と呼ばれる中毒症状を起こすことがある。乱用・依存を誘発することがある。本項では主に、日本の覚せい剤取締法の定義にて説明する。(引用:ウィキペディア)
覚せい剤は科学的に合成された薬物です。大麻のような植物ではないのです。戦時中の日本では疲労倦怠の状態の回復や眠気を覚ますための薬品「除倦覚醒剤(ヒロポン)」として販売されました。
覚せい剤(ヒロポン)には疲労回復や眠気を飛ばす効能が期待され、戦時中の勤労状態や工場の能率向上のために使われ、その後、有益な効能と裏腹に精神病や依存性が確認され法律が改正されました。
現在の日本では覚せい剤取締法により厳格に処罰されます。
精神刺激薬である覚せい剤!シャブとも呼ばれている
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覚せい剤を使用すると一時的に気分がハイになって、幸せな気持ちになり疲労がとれる感覚を味わえます。ところが、その効能が薄れると激しい抑鬱、疲労倦怠感に襲われます。
覚せい剤には、覚醒剤精神病といわれる中毒症状があり「骨までシャブる」などの由来からシャブと呼ばれます。他にも、スピード、S(エス)、クリスタル、ポン、アイス、ダイエットピルと呼ばれたりします。
覚せい剤の効能は、医療の現場で手術中・手術後からの回復促進などで使われます。
増量しないと効かなくなる?容易に中毒症状に
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覚せい剤の重度の中毒者には耐性ができてしまい、より多くの量を摂取するようになります。また、効能が切れた際の疲労感などから再度、覚せい剤に手を出してしまうため常用性が高い薬物と言得るのです。
常用すると慢性的に幻覚や幻聴、妄想、不安、不眠、鬱など精神症状に異常が現れます。
その他にも色んな違法薬物が存在し、その中には、ゾンビドラッグと呼ばれるフラッカなどの危険ドラッグも存在します。フラッカについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
大麻の効能は凄いが危険性は十分に理解すべき
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様々な違法薬物の中で、大麻は医療用としての効能が注目を浴びており、今後の日本でも医療用として法律で認められる日がくるかもしれません。
そうはいっても、その他の違法薬物と同じく中毒障害など危ない一面があることを忘れてはいけません。大麻は他の薬物の入り口にもなりやすい点から浅はかな気持ちで手を出さないように心がけることが大切です。