色褪せないラパラカウントダウンの魅力とは
ラパラカウントダウンはかわいいシンプルなデザインをしています。「こんなかわいいシンプルな形で魚が釣れるの?」と感じるでしょう。そう感じるのは当然で、約50年前の発売当初と形状や材質など大きな変化はありません。それだけ魚が釣れる普遍的なデザインであると言えます。
魚に対するアピール力は普遍的
ラパラカウントダウンの魚に対するアピール力はいまでも十分に通用します。どんなに多種多様なルアーが発売されても、このルアーに反応する魚がいるために長い間ルアーマンに愛されています。しかも、驚くことにアピール力は魚種を問いません。ソルトで使えることはもちろんですが、トラウトでも使えますし、バスフィッシングにも使えます。ここまでさまざまな魚種に対応できるルアーは他にありません。ルアーボックスに一つ入れておいても損はないルアーと言えるでしょう。
フィンランド人漁師の発見
1人のフィンランド人漁師がある時発見をしました。小魚の群の中でフィッシュイーターに狙われる小魚には共通の動きがあることを。その弱った動きを表現するために思考錯誤の末に作ったルアーは素晴らしい釣果をもたらし、あっという間に流行になっていきました。そのルアーを作った人が、後に天才ルアー職人と言われる「ラウリ・ラパラ」だったのです。彼が1965年に作ったラパラカウントダウンはシンキングミノーの世界で目を見張るものがあったのです。
主な材料はバルサ材
使用されているバルサ材は、バルサの原木を加工してルアーの形状にしたもので、木材の中でも軽く柔らかい特徴があり、加工しやすいにも関わらず強度が高いです。バルサ材は今のルアーの定番素材、プラスティック素材にはない独特な動きや波動を出すことで知られています。その独特な動きや波動が魚に対して強烈なアピールになります。
ルアーの固定重心とは
ルアーには移動重心と固定重心があります。移動重心とはルアーの中に移動式の球状のウェイトを入れることで、キャストの際にはウェイトがルアーの後方に移動し飛距離を出します。着水後はウェイトがルアー前方に移動しアクションしやすくなるというシステムです。ラパラカウントダウンは昔から固定重心を採用しています。固定重心では移動重心のように、水中で球状のウェイトがカチカチ当たって鳴るような無駄な音を発しないため、魚に余計な警戒心を与えることがありません。
ラパラカウントダウンの特徴
独特のウォブリング
実際に使えばわかることですが、ルアーの引き心地に独特のものがあります。これはルアーが水中でウォブリング(ルアーが震えていること)しているからです。この滑らかなウォブリングはバルサ材に起因しています。天然の材料であるバルサ材が出す自然な波動と、独特のウォブリングが見事に弱っている小魚を演出しています。
絶妙なフォール姿勢とスピード
もう一つの特徴は、絶妙なフォール(沈下)スピードです。シンキングタイプのルアーはキャストして着水するとゆっくりと水中をフォールしていきます。このフォール中にも魚はバイトしてくることがあります。バルサ材の性質と固定重心をうまく利用することで、ラパラカウントダウン はゆっくりと沈下し絶妙なフォール姿勢を生み出します。そのため着水すぐから魚はベイトフィッシュ(餌になる魚)と認識してしまうでしょう。