ワカサギ釣りとは?
そもそもワカサギってどんな魚?
ワカサギは、キュウリウオ目キュウリウオ科という魚類の一種に分類されています。同じ分類としてししゃもがいます。全長は10cm~15cm程の大きさで、日本各地の湖に生息しています。しかし、これは昔人為的に放流したからなのです。
もとは本州の利根川および島根県以北、北海道に生息していたのですが、水質が悪い環境や低水温や塩分に対しても適応力があり、食用魚としての需要も高いことから、日本各地の湖やダムなどで放流され、全国に広がっていきました。湖に生息することから淡水魚だと思われがちですが、実は海水でも問題なく生きていけるのです。また「ワカサギはきれいな水にしか棲めない」というイメージも実は間違っているのです。
ワカサギ釣りってどんなもの?
皆さんが思い浮かべるワカサギ釣りのイメージは、上記の画像のような氷に穴を開けて釣り糸を垂らして釣る《氷上穴釣り》という釣り方ですね。実はワカサギ釣りの釣り方は他にもあるのです。
「ワカサギ釣りは冬に行うもの」というイメージがありますが、実は秋頃から各湖で釣りが解禁になるところも少なくありません。秋に行うワカサギ釣りは、湖で小型ボートを漕いで釣る《ボート釣り》になります。そして雪が降らず、湖に氷が張ることもない地域では、屋形船(ドーム船)に皆で乗り、たくさんの釣り人達と交流しながら釣る《屋形船(ドーム船)釣り》などがあります。今回は最も有名な氷上ワカサギ釣りを中心にご紹介していきます。
ワカサギ釣りの時期・時間帯
ワカサギ釣りっていつ頃からできるの?
ワカサギは年中釣ることが出来る魚なのですが、各湖で釣りが解禁される時期は様々です。早くて9月頃から始まり、3月で釣りシーズンが終了します。氷上ワカサギ釣りのシーズンは1月~3月です。ワカサギの旬も冬から春先にかけての間ですので、釣るなら1月~3月がおすすめです。
よく釣れる時間帯は?
一般的な釣りでもそうなのですが、わかさぎも早朝と夕方が良く釣れるといわれています。いわゆるまずめ(夜明けあるいは夕暮れの薄明るい状態のこと)の時間帯です。上級の釣り人は、朝薄暗い中釣りを始めて昼過ぎには切り上げる人も多いそうです。
ワカサギ釣りのタックル
釣り初心者の方の中には「タックルって何?」と思う方もいるのではないでしょうか。タックルとはいわゆる釣りをする際の道具全般のことをそういいます。リールやルアー、竿などのことですね。まずはワカサギ釣りに行くための準備をしましょう。
防寒対策はしっかりと!
氷上ワカサギ釣りは、基本雪が降る寒い地域で行われるものです。東北や北海道ではマイナスの気温になることが常です。さらに冷たい風や吹雪などに見舞われることもあります。防寒対策はしっかりとしましょう。
あると便利!ワカサギ釣り用テント!!
氷上ワカサギ釣りは極寒の氷の上で、何時間もじっとしていなければいけません。いくら厚着をしていても、寒いものは寒いのです。しかしワカサギ釣り用のテントがあれば、冷たい風を凌ぐことができます。釣り場によってはレンタルできますので、是非とも利用しましょう。
ワカサギの釣竿は専用のものにしよう!
ワカサギはとても小さい魚ですので、竿は全長30cm~40cmほどの長さのものになります。普通のサイズの釣竿では、「ワカサギがエサに食いついたかどうかがわからない」「普通の竿を使うだけのスペースがない」等の問題が出てきます。そのためワカサギ釣りの際は専用の釣竿を用意しましょう。釣り場でレンタルできるところもありますので、初心者の方はレンタルしましょう。
初心者は電動リールを!
ボタン一つで自動的に巻き上げてくれる電動リール。初心者の方に扱いやすいですね。手動リールですと自分でクルクル巻き上げる必要がありますし、途中でワカサギにバレて逃げてしまうことがあります。電動リールは軽くて持ち運びも楽ですのでおすすめです。
仕掛けは実際にお店で買ってみよう!
その他に必要なものは、糸・針・重り・エサです。こちらは一概に「これがいい」というものはありません。初心者の方はレンタルするか、お店の方と一緒に選んでもらいましょう。
釣り糸
ワカサギ釣りに使用される釣り糸は、ナイロン製のものとポリエチレン製(PEライン)のものがあります。ナイロン製なら0.6号~0.8号、PE製なら0.4号~0.6号のものが扱いやすいと言われています。こちらの号の値が低いものほど糸が細くなります。もし初心者の方で電動リールを使用する場合は、ナイロン製が良いです。PE製は電動リールと相性があまり良くなく、絡まりやすいのです。
釣り針
針は各湖や釣り場、釣れるワカサギのサイズによって様々な種類があります。初心者の方は基本店員さんと一緒に選んでもらいましょう。またはその釣り場でレンタルで使われているものにしましょう。針の本数も5本針~15本針など様々です。初心者の方は「5本~7本針」がおすすめです。あとは絡まってしまった場合の対策として予備の針は多めに用意をしてください。
オモリ
オモリもワカサギ専用のものがあります。号数は各湖の深さなどを考慮して、0.5号~2.5号くらいまで複数準備しておくと安心です。基本は1号のナス型のオモリがおすすめです。
エサ
ワカサギのエサは「サシ」「ラビット」と呼ばれる虫が一般的です。しかしこちらがどんな虫かというと……キンバエ類の幼虫です。察しの良い方、特に女性の方はこの時点で「気持ち悪くて触れない」ということになりかねません。もしどうしてもダメな時は男性の方、またはスタッフにエサを付けてもらいましょう。つけ方は虫の両端どちらか一方に針を刺し付けるだけです。もし食い付きが悪い場合は、半分にカットして針に刺して釣りましょう。カットした部分の匂いでワカサギが集まりやすくなります。
氷上ワカサギ釣りの釣り方
タックルの準備が整ったら、いよいよワカサギ釣り開始です。まずは、釣り場に行き、釣れそうなポイントで氷にドリルで穴を開けます。釣りポイントへの送迎や、氷の穴あけなどは、スタッフがやってくれるところがありますので、初めての方はそういったサービスのある釣り場へ行きましょう。
ワカサギは基本湖の底近くを泳いでいます。ですので静かに水中に落とし、一度オモリで湖のそこがどのくらいの深さかを確認します。それから糸を張って、時折竿を上下にゆっくり動かします。これは水中のエサを動かし、ワカサギに興味を惹かせるテクニックです。この動作を「誘い」「タタキ釣り」といいます。
ワカサギがかかったとき
氷上釣りでのワカサギのあたりは、他の魚と比べてとても小さいです。竿先がほんの少し揺れる程度ですので、見逃さないように注意しましょう。かかったらあわてずにゆっくりと竿を待ち上げて糸を巻きます。ワカサギは口が弱いので、強く引っ張ってしまうと針からはずれてしまいます。
針は必ず外す
ワカサギをハリからはずす時は、口が柔らかいので、魚体をつかみ軽くひっぱるだけでハリから外れます。ワカサギは群れで行動する魚です。釣れる時はワカサギが群れでそこにいる証拠ですので、素早く針から外して再び釣竿を投入しましょう。逆に全く釣れない場合はそこにワカサギの群れはいませんので、すぐに場所を変えましょう。
氷上ワカサギ釣りの有名スポット①:網走湖(北海道)
網走湖は北海道一のワカサギ漁獲量を誇り、日本各地の湖に放流されるワカサギの生産地としても有名です。レンタル品が充実していて、気軽に氷上ワカサギ釣りを楽しむことができます。
住所:北海道網走市字呼人823-2
解禁シーズン:12月〜翌3月中旬
営業時間:午前8時30分〜午後4時
料金:遊泳料 大人 800円 / 小学生 400円
釣り道具一式レンタル 1000円(貸竿 ・仕掛け・エサ・穴あけ料・貸しイス含む)
テント 2000円~
問い合わせ:0152-48-2289(ワカサギ釣り会場)
氷上ワカサギ釣りの有名スポット②:阿寒湖(北海道)
こちらは天然記念物のマリモが生息する湖で、さらに湖の周りには温泉旅館が並んでおり、観光地としても有名です。氷上ワカサギ釣りの他にも、スノーモービルやバナナボートなどのアトラクションが楽しめます。そして釣ったワカサギは、その場で天ぷらにして食べることができるサービスもあります。
住所:〒085-0467 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉2丁目