ルーマニア事件とは?
ルーマニアを訪れていた、当時20歳の日本人女子大生が強姦され、更には殺害された事件。「ルーマニア事件」とも呼ばれるこの事件は、殺害された後にも痛めつけられる悲惨さを物語っています。ボランティアでルーマニアに行くも無残に殺されてしまった、このルーマニア事件はEU加盟国であることから安心と思われていた国の治安も物語っているのです。
この事件の背景には悲しい結果と、あらゆる見解がもたらされので、細かく紐解いてみるとみるも無残な光景と共に、冷ややかさを覚えるかもしれません。奉仕活動であるはずの、ボランティア活動と危険性にも迫ってみます。殺されても尚痛めつけられた残虐性はもちろん、その時の反応に驚かされた全貌をご覧ください。
ルーマニア事件の概要
2012年8月19日のこと、ルーマニアの首都であるブカレストから遠く離れた山林で、日本人女子大学生が強姦され、殺害されたのです。まだ20歳の若さの被害者は、まさか我が身に恐ろしいことが起こることは想像もしていなかったでしょう。荷物を運ぶポーターの言葉を信じてしまったことから、そのまま連れ去られてしまいます。
そこに待っていたのは恐怖そのもの。殺害されても尚、強姦され続けた痛ましい事件は「残虐」という言葉をはるかに超えています。彼女はなぜルーマニアを訪れたのでしょうか。見直さなければならない内容と共に、事件の悲惨な経緯についてはこちらになります。
聖心女子大生益野友利香さんルーマニアへボランティアへ
NPO法人の派遣の元ルーマニアを訪れたのは、聖心女子大生の学生です。ボランティア活動という名目の現状は厳しく、全て1人で行わなければいけません。現地に到着するも、派遣された宿舎などには自分でいかなければならないののです。それは現地に赴く際も同じことが言えるのが現状と言えます。
ルーマニアに到着するも移動はタクシーを使い、初めての地に行からければいけません。本来は夜行バスを利用する予定でしたが、遅れたために取ったこの行動が「ルーマニア事件」の発端です。被害者の名前は、益野友利香さん当時20歳でした。
声をかけてきた男とタクシーへ乗り込む
予定していたはずの夜行バスに乗り遅れてしまった、益野友利香さんは途方に暮れます。知らない土地、ルーマニアの夜のことです。ホテルの荷物などを運ぶポーターを名乗る人物が現れ、安心した彼女は声をかけてきた男とタクシーに乗り込みます。ホテルのポーターなら安心できると思ったのかもしれません。
何の確認もしないままついてしまいますが、向かった先は予定していた場所ではなかったのです。タクシー内では、ブカレストの地下鉄も見える場所だったため、安心していたのかもしれません。または向かう先との方向性に疑問を抱いていた可能性もあるでしょう。聞きたくても恐ろしさのあまり、何も言えなかったとも捉えられます。
ブカレスト郊外の森で益野友利香さん殺害
ルーマニアの首都ブカレストから離れた場所ではあったものの、明らかに向かう先とは違う森の中。地下鉄が見える場所とは言え、不安は手に取るように分かります。益野友利香さんは空港から僅か5分の場所で殺害されました。ルーマニアはEU加盟国ではあるものの、治安が悪いことが露呈されることにもなります。
ポーターを名乗る人物は、誰かいないかと目を輝かせているのです。ボランティア活動が目的だった彼女は恐ろしい魔の手にかかり、僅か5分とは言え森林の中で殺害されてしまいます。しかも強姦されたことも明かされていますが、残酷な手口だったのです。それは強姦・殺人ですら残虐にも関わらず、それだけに止まらなかったことが証明しているのでした。
ルーマニア事件の被害者となった益野友利香さん
東京渋谷区にある聖心女子大学に通い、英語英文科2年生でキャビンアテンダント(CA)を目指していたのです。ボランティア活動にも熱心に取り組もうとしていた彼女は、NPO団体へについて前向きだったとされています。
ルーマニアに行けることになったことは、彼女が望んでいたことですが、結果は望んでいなかいはずなのは明らかです目的のために必死に前向きに取り組む姿が見て取れる、大きな夢を持つ真面目な学生だったことが分かるでしょう。
アイセック・ジャパンの仲介でルーマニアに
益野友利香さんは、当時は世界100国を超えるネットワークを持つ大規模な、アイセック・ジャパンというNPO団体に所属するに至るところにいました。キャビンアテンダントになりたかった彼女は、若者を中心に活躍する団体の注解を経て通訳をしていたのです。そこで彼女は2ヶ月〜1年半程度の間、知識を学ぶために使える制度を利用していたとされています。
アイセック・ジャパンとは実は学生団体だったので、各費用なども実費である団体で治安の悪いところでも1人で行くというリスクある、国際的に認識の甘いところに所属をしていたのです。ただ期間など制度が良かったので、国際的に活躍したいと願った彼女にとっては願ってもいない制度だったかもしれません。実費でも良いから夢のために向上したい若者にとっては、願っても無いチャンスだったことでしょう。アイセック・ジャパンの仲介制度を利用して、ボランティアとしてルーマニアへ渡ったのです。
SNSでは不安な気持ちなどが投稿されていた
現役大学生だった兵庫県宝塚市出身の益野友利香さんは、常にTwitterを更新している20歳の女性。1人でルーマニアを訪れることに、ブカレストに近くにつれ不安を募っていたほどでした。SNSではその気持ちが投稿されていましたが、誰もが事件へと発展するとは思ってもいなかったことでしょう。
テンションが上がっていた内容から、突然無事着けるのか不安になって行く様子があったほどです。初めての地では、気丈に振る舞うも実は孤独で不安だったことは明らかと言えます。今ではアカウントがありませんが、調べるためにあえて開いて見た方もいるほどだったのです。今では、もうその姿は画像でしか見ることはできません。
ルーマニア事件の犯人ニコライ・ブラッド
ルーマニア事件では、早い段階で犯人が逮捕されています。窃盗から強姦・殺人に至るまで、他に事件にも関与していましたが、全て証拠不十分となっていることも判明するのです。では益野友利香さんの場合、なぜ早く犯人は見つかったのでしょうか。
そこには、目撃談や防犯ビデオも活躍したのです。もちろん最初は気付かなかったことは当然かもしれません。ただ犯人がいくら用心深くても、見つかる時はあっけないことが露呈します。
ニコライ・ブラッドが容疑者として逮捕
目撃者がいたこと、防犯ビデオに姿が写っていたことから逮捕に至ります。ニコラス・ブラッド(当時25歳)が容疑者として逮捕されたことで、悲しい実態が明るみにされるのです。逮捕されたことは安心ですが、帰ってはこない益野友利香さん。
容疑者によって明らかになる全貌は、残虐極まりないことだったのです。ポーターに成りすましていた、ニコラス・ブラッドは当時20歳の命を奪いました。逮捕後の供述で明かされる内容は、目を覆うものがあったのです。
遺体発見現場のブカレストの森で犯行に及んだ
ルーマニア事件の犯行が行われたのは、ブカレストから遠くはない森でした。ただ、夜遅いこともあり誰も気が付かなかったことも確かでしょう。衣服は切り裂かれ、激しく殴打した形跡も残っているだけではありません。強姦し殺害した後にも酷いことをしていたことが分かります。
しかも殺害後には金品を奪って行くほど、非道な行為は森の中、しかも夜間でもあり周囲に気付かれることはなかったのです。空港から車で5分ほどの距離とは言え、森に入ってしまえば誰にも気付かれないでしょう。暗い闇の中での犯行に、悲鳴を聞いたなどの証言はありません。
逮捕の決めては被害者の携帯電話
ニコラス・ブラッド容疑者の逮捕で犯人だと判明したのには、目撃者の証言だけではありません。益野友利香さんは、犯行が行われる直前までTwitterを更新していたことが分かっています。ただ犯行現場に携帯電話はなかったのです。捕まった犯人は、益野友利香さんの携帯電話を所持したまま逮捕されています。
海外では日本の電化製品は高く売れることもあり、また高価な価値もあるからでしょう。そのためカメラは既に、売られてしまった後のことだったことも明らかです。目撃者の証言、防犯カメラの映像だけでなく、被害者の携帯電話を持っていたことは逮捕の決め手になったといって良いのではないでしょうか。
犯人のニコライ・ブラッドは終身刑
ルーマニア事件で逮捕されたニコラス・ブラッドですが、死刑に問われることはありません。国によって違いがあるため、死刑制度を取り入れていない国もあるからです。特にEU加盟国のほとんどの国で死刑制度は廃止されています。もちろん死刑制度廃止国は、EU加盟国に限ったことではありません。
ルーマニアで定められた制度の中で、一番重い罪だったのが終身刑です。ニコラス・ブラッドも例外ではありません。残虐な殺人事件ですが、規定により強盗、強姦、殺人ですが、2013年3月7日ルーマニア55条1項によって下された判決は終身刑でした。
ルーマニア事件で発見された無残な遺体
発見された益野友利香さんの遺体は、見るも無残な状態だったことは想像を絶する状態だったことも明らかです。強姦や殺人の止まらなかったルーマニア事件では、遺体にはかなりの損傷があったことが言えます。解剖の結果では絞殺とされていますが、惨さは他にあるのです。
痛めつけられていたのは口腔内や膣内だけではありません。肛門内にも損傷はありましたが、発見された遺体には更に無残な傷跡が残ったのです。発見時の状況から、その酷いとも言える状況が明かされれることになりました。
遺体は強姦だけではなく屍姦もされていた可能性
発見された遺体から、可能性として考えられることに強姦とされるだけでないことが判明します。耳や鼻の部分、または眼も無理やりこじ開けられた形跡があったことも明かされているのです。
眼球は水晶体が破損するほどの状態、更には大腿骨や胸骨、助骨など多くの部分の損傷があったため、縛られていただけでなく圧迫の跡、屍姦にも無理やり強姦していた可能性があることが分かります。
遺体の損傷から生前とは考えにくく、残虐性が尚更浮き彫りにされたと言って過言ではありません。右側の乳首からはDNAが検出されないほど、欠損していたのです。供述では動物が食べたのではないかとありますが、真実は不明なままとされているのでした。
財布などの貴重品も取られていた
ルーマニア事件の残虐性はそれだに収まりません。犯人の目的は、ありとあらゆる方向へと向けられていたことが分かります。非道な行為に及んだ後に、奪われたものは命だけではありません。心と身体だけでもこれ以上ない苦しみを味わったにも関わらず、更に財布類までなかったのです。
全てを奪ってからその場を立ち去った犯人。被害者のことを全く無視した行動は言葉で言い表せないほど「惨さ」を感じるものです。金品や携帯電話もですが、デジタルカメラなどの貴重品取られていたのでした。
ルーマニア事件後アイセック・ジャパンには非難が殺到
ルーマニア事件では、犯人のみならずNPO法人のあり方も問いただされたのです。NPO法人のアイセック・ジャパンは、1人で渡航させるなど国際的認識が浅い団体とされています。学生のみでの団体とは言え当然問われるのは責任問題です。
アイセック・ジャパンという団体にも責任の目は向けられますが、一切関わりを持たない姿勢を取り拒否の体制でした。ところがメディアの問い合わせにも関わらず、一切の関与は無視される結果になりました。