プレゼントにおすすめの桔梗ですが、仏花でもあるので贈るときには、ほかの花と組み合わせると良いでしょう。ふんわりとした柔らかみのある花との組み合わせなら、端正な星形の桔梗はひときわ美しく見えますし、可愛らしくブーケにしても映えます。
白い桔梗を贈る際には、少しの色を加えて華やかに飾ったほうが、桔梗も映えるし好印象です。かすみ草や小ぶりなローズやマーガレットなどの小花を合わせると桔梗が際立ちます。ラッピング素材やリボンをカラフルにするのもおすすめです。
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桔梗の花の基本情報
桔梗は古より万葉集や家紋に使われ、日本人に愛されてきました。キキョウ科キキョウ属の多年草です。キキョウ属は桔梗1種からなります。沢桔梗やトルコ桔梗など、桔梗と付いた植物が多く見られますが、これらは別の植物です。
また、桔梗は漢方薬としても効用があります。桔梗の根はキキョウサポニンを含むことから生薬(桔梗根)としても利用されます。咳止めや喉の痛みに作用があるとされ、広く使わています。主な産地は朝鮮および中国です。
桔梗の種類と開花時期
桔梗は昔から園芸品種としてたのしまれている花です。花の色は紫や青に加えピンクや白があり、咲き方は一重咲きのものの他に八重咲きの品種、花の大きな品種もあります。開花時期は6~10月です。秋の七草の「秋」は旧暦の秋に当たるので7~9月頃となります。
日本では北海道から九州、奄美大島に広く分布し、中国、東アジアも原産地です。日当たりの良い自然性の高い草原に生育し、近年は草地の管理放棄によって減少が著しい植物としても取り上げられます。
桔梗は秋の七草のひとつ
女郎花(オミナエシ)、薄(ススキ)、桔梗(キキョウ)、撫子(ナデシコ)、藤袴(フジバカマ)、葛(クズ)、萩(ハギ)は秋の七草です。春の七草と違い、秋の七草は食べることはしませんが、万葉集で詠われた有名な歌は知っている人も多いでしょう。
万葉集の御代から登場する日本人にとって身近な桔梗は現代においても人気の花です。桔梗の見頃やおすすめスポットについてはこちらで詳しく紹介します。
桔梗は絶滅危惧種
桔梗は日本を含め東アジアに広く分布され、日当たりのよい野原に自生していますが、近年そのような場所が減少し、野生の品種は環境省の絶滅危惧Ⅲ類に指定されています。古来より日本人に愛され親しみのある桔梗ですが、意外なことに絶滅が危ぶまれているのが実態です。
悲劇の桔梗紋を持つ歴史上人物
古くから日本人に愛されている桔梗は家紋のモチーフとなり、桔梗紋は多くの有名人に使用されています。歴史上人物のなかには非業の最期を遂げた人々も多く、悲劇の家紋と呼ばれます。桔梗紋を持つ歴史上人物とその最期を紹介します。
桔梗の家紋①明智光秀
明智光秀は織田家の重臣でしたが、本能寺の変を起こし主君織田信長を自害させます。一時的に天下を獲ったものの、その後羽柴秀吉に山崎の戦いで敗れ、落ちていく途中に暗殺されたということです。謀反を起こした光秀が、また謀反を起こした家臣に裏切られたとも伝えられ、皮肉な最期だという説もあります。
本能寺の変で一時的に光秀が天下を取ったことを表し「三日天下」という言葉が生まれました。実際には3日ではありませんでしたが、天下は長くは続かないという意味合いで現在も使われます。
桔梗の家紋②坂本龍馬
坂本龍馬が使用していたのもまた、桔梗紋でした。明智光秀の子孫だからということなど諸説あります。幕末期に活躍し、明治維新に多大な影響を与えた龍馬ですが、最期は悲惨で京都の旅籠近江屋で暗殺されました。
龍馬が使用していたのが「組合い角(かく)に桔梗紋」という紋です。2つの正方形の角と辺を交差させた特徴的なこの紋は、坂本龍馬が使用していたということで有名な家紋です。現在も歴史上の人気者の坂本龍馬ですので、この家紋を知っている人も多いでしょう。
桔梗の家紋③加藤清正
加藤清正は安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将、大名で肥後熊本藩初代藩主となりました。しかし突然の発病により、謎の死を遂げています。あまりにも突然だったため毒殺説もあり、死因となった病気には腎虚や梅毒、ハンセン病など諸説あります。