花言葉には怖い意味を持つものもあるって本当?
花言葉とは象徴的な意味を持たせる為に、植物に与えられた言葉です。一般的に良く知られているのが薔薇の花言葉の愛情ではないでしょうか?告白やプロポーズに薔薇の花束を渡すイメージは強いかと思います。
花言葉はこのようなプラスのイメージのものだけでなく、実は非常に怖い花言葉も数多くあるのです。ここでは怖い花言葉の背景や垣間見える伝説も含めて紹介していきます。
怖い花言葉①呪いや復讐を暗示する花
まずは呪いや復讐を表すような怖い花言葉を有する植物を紹介します。何が呪いや復讐といった怖い花言葉を有しているのでしょうか?
呪いや復讐の花言葉①呪ってやる!魔性の花「クロユリ」
クロユリの花言葉は恋・呪いです。正反対の2つの意味の花言葉を有していますが、ここでは怖い復讐の花言葉を紹介する事が目的なので呪いの方に注目していきます。
クロユリは黒い花弁がうつむき気味に咲く為に、どこか寂しげで少し不気味な雰囲気を醸し出しています。また、香りも強烈な為に魔性の花とも呼ばれています。
またクロユリにまつわる伝説もあるので、次に紹介します。
黒百合伝説
戦国時代に佐々成政は秀吉に取り入る為、珍しい花という事で正室の寧々にクロユリをプレゼントしました。珍しい花という事で寧々は非常に喜び、側室の淀君の所に自慢に向かいます。
しかし、その事を事前に把握していた淀君は大量にクロユリを取り寄せて厠の前に乱雑に活けていたのです。珍しいと聞いて自慢していた花が厠に活けられている様子を見て、寧々は怒りに震えました。
そして佐々成政へ復讐してしまった事から、クロユリは人間関係を破壊し、仲違いさせる花だと言われるようになりました。
特性
ユリ科バイモ属の高山植物でエゾクロユリ(蝦夷黒百合)とも言われます。多年草で茎の高さは10cm~50cmになります。花期は大体6~8月です。
呪いや復讐の花言葉②恨みます「オトギリソウ」
オトギリソウの花言葉は恨み・敵意・秘密・迷信です。基本的に怖い花言葉が並んでいます。
オトギリソウは漢字で書くと弟切草となり、使用される漢字を考えると怖い花言葉を有していても不思議ではないと感じてしまいますが、ある伝説が基になって怖い花言葉が誕生しました。
弟切草に関する伝説
平安時代に春頼という優秀な鷹匠がいたのですが、彼は鷹匠の腕は勿論の事、それ以外に鷹を治療する能力にも優れていました。仲間の鷹匠はその治療方法が知りたくて問いただしたのですが、春頼は口を割りません。
そこで弟へ秘密を教えるように迫ったところ、断り切れなかった弟はこの草を傷口に塗り込んでいると秘密を教えてしまいました。そして裏切りに激怒した春頼は弟を斬り捨ててしまったのです。
それ以来、鷹の治療に利用していた草は弟切草と呼ばれるようになりました。また、この草の花や葉にある斑点は、手討ちにされた弟の血だとも言われます。
特性
20~60cmの高さにまで生育し、夏に2cm程の黄色い花を咲かせます。
葉の表面に褐色の油点が見られますが、これはヒペリシンという光作用性物質の為、これを摂取した後に日光に当たると皮膚炎や浮腫が生じる危険性があります。
呪いや復讐の花言葉③滅亡をあらわす「スイレン」
スイレンの花言葉には純粋な心・清純・信仰というポジティブな花言葉もあるのですが、滅亡という怖い花言葉も有します。
古代エジプト人はこの花が太陽の光のような見目をしている事、花弁が日没と共に閉じる様からこの花を太陽のシンボルとしていました。
しかしこれをシンボルとしていた古代エジプト文明が滅びた事で、この花は滅亡の花言葉を有していると言われます。
特性
十分な水位のある池などに生息して地下茎から長い茎を伸ばして水面に葉や花を浮かべます。根茎から直接伸びた花柄の先端に直径5cm~10cmほどの花が特徴です。
日本ではヒツジグサ(未草)の1種類だけが自生しています。