大きな魚ですね。これがバサという魚です。ナマズの仲間のいわゆる外国ナマズといわれるもので、大きいものは体長120センチメートル程度まで成長し、重さ250キロにもなる超大型淡水魚です。ナマズの中のパンガシウス科に属しますので、お店によっては「バサ」ではなく「パンガシウス」としても売られている場合もあります。
バサの生息地域
メコン川・チャオプラヤ川流域が原産
バサは東南アジアを流れるメコン川下流やチャオプラヤ川流域が原産で、カンボジアのトレンサップ湖にも棲んでいます。ベトナム、タイ、マレーシアなどでは養殖がさかんで、日本で売られている切り身も養殖されたものが輸入されています。
現在は養殖が主流です
カンボジアでは天然のバサが絶滅の恐れもあるほど減少しており、現在は養殖が主流となりました。最近の日本ではあまりなじみのないナマズですが、欧米ではよく食されており、ベトナム戦争後にアメリカに移住したベトナム人が、現地で好んでナマズが食べられていることに目をつけ輸入をはじめたことが今の養殖の発展のはじまりとなりました。
バサの生態
草食なんです
バサは意外にも植物を食べて大きくなります。肉食ではないんですね。また、バサはメコン川の雨季にあたる5月上旬頃に産卵し、6月はじめ頃には赤ちゃんがかえります。そして15日あまり経つと体長はすでに平均約5センチメートル程にも成長します。さらには、約1年で成魚となり、養殖の場合は出荷できる状態となります。
バサの特徴
お腹がどっしりとしています
バサの腹部はどっしりとしていて、私たちが食する身の部分の中でも体側筋と呼ばれる大きな筋肉の中央部が分厚いのが特徴です。頭は丸く平らで幅広く、口の先が丸く周囲に肉髭があます。鼻の入り口あたりに白い線がみられるのも大きな特徴の一つです。