サザエも噛み砕く「オオカミウオ」|ニュースにもなった話題の魚の生態や姿をご紹介|

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7~8月に旬を迎えるオオカミウオ。北海道道東・知床付近のオホーツク海あたりが穴場のスポットとされています。ゲットするのは至難の業ですが、群れを作って暮らしているため一度釣り上げに成功すると次々に釣れるそうです。

釣り方

100~500gの大型メタルジグ、またはまるごと一匹のイカやタコをエサとするのがおすすめ。釣り上げるにはかなりの重量が想定されるため、十分な強度のタックルが必要となります。船釣りで沖に出て、生息地である岩礁地帯へ狙ってアプローチを掛けます。

オオカミウオだと思ったら・・・

釣り上げにトライしている人がよく経験するのが、オオカミウオ狙いなのにタラがよく釣れるとのこと。1m級のタラもよく釣れるので、釣り上げた瞬間はオオカミウオか・・・?と期待するも、釣れども釣れどもタラ!という悔しさを味わっているチャレンジャーもいるようです。

オオカミウオの釣り上げを夢見て

平坂寛さん

テレビ番組で釣り上げられた件とともに、このオオカミウオが一時話題になった理由に平坂寛さんの存在があるようです。生物ライターである平坂さんは、幼少の頃に読んだ図鑑でオオカミウオを知り、男子特有の好奇心から怖いもの見たさも相まって自分で釣り上げるという強い想いをあたため続けていたそうです。

オオカミウオ捕獲にチャレンジ

平坂さんは数年前にオオカミウオ捕獲の本格的な計画を立て始め、数か月に及び休暇を利用しては釣り上げに全力を費やしたのですが、なかなか実現には至りませんでした。陸からの釣り上げが困難だと判断した後、釣り船を手配しオオカミウオに出会える日を夢見てさらに数か月に渡るトライを重ね、ついに捕獲に至ったそうです。

執念で釣り上げたオオカミウオはその後、それぞれの部位によって刺身から揚げ物、果ては卵をいくら漬けにするまでさまざまな調理法で食されており、その無駄のない食べ方からも平坂さんのオオカミウオへの多大なる愛情を感じます。

オオカミウオの海外ニュース

平坂さんがTwitterにてオオカミウオ釣り上げの様子をアップした際、大変な騒動になってしまったそう。どこからか拡散された後、海外のニュースサイトにて、“福島近海で獲れた海の怪獣 原発事故の影響で誕生したゴジラフィッシュ”と大々的に報道されてしまったようです。

全く意図していなかった事態へと展開しオオカミウオへの風評被害を懸念した平坂さんでしたが、他国の報道紙より真相が明らかにされ、無事に騒動は収束へと向かいました。珍しい魚ゆえ、SNSでのインパクトも相当なものだったと思われますが、世界的に大騒動になってしまうとは平坂さんもオオカミウオもびっくりな出来事だったでしょう。

オオカミウオが見られる水族館

どこで見られるの?

幻の魚と呼ばれるオオカミウオですが、実は全国的に展示されている水族館がたくさんあるようです。深海魚のコーナーではよく展示されている魚のようなので、水族館へ行く際にはぜひ探してみましょう。

おたる水族館(小樽市)、室蘭水族館(室蘭市)、仙台うみの杜水族館(仙台市)、新江ノ島水族館(藤沢市)、しながわ水族館(品川区)マリンワールド海の中道(福岡市)などが主なオオカミウオ展示のある水族館です(展示内容は変更の可能性があるので、各水族館のHP等で最新の情報をお確かめください)。

全国ではじめての繁殖に成功

浅虫水族館(青森市)では、全国で初めてオオカミウオの繁殖に成功したとして注目が集まっています。常時展示ではなくても、オオカミウオの期間限定企画展も多くの水族館での催されているようですので、チェックしておくとオオカミウオに出会えるチャンスがあるかもしれません。

オオカミウオ まとめ

今回は謎の巨大怪魚として話題にもなったオオカミウオについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。かつてはアイヌ民族から神聖な生き物として大切にされてきた魚。北海道道東では旬の季節に限定メニューとして登場しているそうなので、旅行などで訪れる機会がある際にはぜひその貴重な料理を味わってみるのもいいですね。

見た目はちょっと怖そうな魚ですが、その生態を調べていくうちに、よくよく見てみるとそのつぶらな瞳に愛着が湧いてくる気がしませんか。全国にはオオカミウオの展示がされている水族館が多数あります。幻の魚を間近で見れるチャンス、みなさんもぜひオオカミウオに会いに行ってみてくださいね。