発光する魚、マツカサウオってどんな魚?その生態はいまだ謎に包まれています。
体は小さく、硬い鱗を纏い、水族館では人気者だけど、漁師からは雑魚扱いです。
マツカサウオは条鰭網キンメダイ目マツカサウオ科に属する魚類の一種です。日本では北海道積丹半島〜九州南岸の日本海・東シナ海、青森県〜九州南岸の太平洋沿岸、瀬戸内海、沖縄列島など幅広く生息しています。マツカサウオは発光する魚として知られており、下顎の発光器にバクテリアを共生させて、その光を利用して発光しますが、その光は強くはありません。夜行性で、昼間は岩礁の岩の割れ目などにひっそりと潜み、夜になると餌を求めて活動し始めます。体長もそれほど大きくはなく、15~20㎝程度です。しかし、その生態はいまだに不明なことも多い不思議な魚です。光を発する魚として、水族館では人気があります。
名前の由来通り、松の実のような硬く、ささくれた鱗が特徴で、背びれと腹びれには強力な棘を持っています。その棘で網や周りの魚を傷つけてしまうため、漁師に好まれず、雑魚扱いされていますが、食べるとその味は美味だと言われています。
マツカサウオの釣り方は特殊なのか
釣るというよりも、引っかかってきます。
マツカサウオは漁業でもメインで釣られる魚ではありません。そのため、市場に出回ることも少ない魚です。定置網漁の網に棘がひっかかり釣られる事が多い魚です。マツカサウオの好物はイソガニやイワガニのような小さなカニで夜行性の為、日中に釣ることも難しいでしょう。その為、日が沈んでから、岩礁の隙間を狙って網などを使って捕獲する、もしくはモリで直接突く方法が良いと思います。
素潜りが得意な方は銛で捕獲してみてはいかがでしょうか?
素潜りだと確実に狙いを定めることができます。しかし、マツカサウオは水温が低すぎず、高すぎない時期によく発見されています。そのため、時期としては初夏頃の海水温が20度から25度くらいを狙うとよさそうです。
マツカサウオのトゲに注意
大怪我につながる強靭なトゲを持っています。
マツカサウオは鱗が大きく,全体として硬い甲をつくり,その姿が松かさを思わせる為、その名前がつけられています。腹鰭に 1本,背鰭にも数本の強大な棘を持っています、そして、各鱗の中央は隆起し,その上に後方を向いた小棘があります。網やほかの魚を傷つけるほど硬の硬い棘のため、捕獲時には直接触らないように気を付ける必要があります。軍手などをはめて触るようにしましょう。
マツカサウオの捌き方にはコツがいります
硬い鱗はゆでると柔らかくなります。
マツカサウオの鱗はとても硬く、そのままでは包丁が通りません。ですが、ゆでると柔らかくなり、捌きやすくなります。しかし、小さな棘が鱗にもあるため、軍手などをはめて捌くことをお勧めします。また、小さな魚なので、ゆでた後に、調理ばさみで捌くと包丁よりも無駄なく身が捌けると思います。調理ばさみをつかって腹部から丁寧に捌いた後、乾燥させると、マツカサウオの複製も作れますね。
マツカサウオの食べ方は?その味は甘くて美味
その身は白身。色々な調理が可能です。
みそ汁にするといい出汁が出ます。
マツカサウオの旬はいつ?
じつは旬の時期は不明です。
残念ながら、マツカサウオの旬は不明といわれています。生態そのものに、まだ不明な点が多い魚ですが、沖縄のダイビングスポットでは7月頃、伊豆のダイビングスポットでは10月頃に稚魚がみられるそうです。稚魚は5㎝ほどの小さなかわいい姿で、一度見ると虜になってしまうようです。