サワガニを飼育しよう!上手に飼育するコツや注意点をご紹介

日本中の川で見つけることのできるサワガニ。実は日本にしかいないんです。最近では人気が高まってきており、飼育したいという人が増えています。飼育方法や飼育に必要なもの、おすすめセットや難しいとされる冬の飼い方を、詳しく説明します!

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水に住む生き物を飼うのが趣味の、アウトドア系男子。飼育方法だけでなく、釣りやキャンプについても紹介していきます。
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サワガニを飼おう!

サワガニというカニを知っている人は多いですが、いったいどんな生き物なのでしょうか?飼うのであればその生態を理解することはとても重要です。サワガニの特徴を詳しく見ていきたいと思います。

サワガニはとってもかわいいカニ

体長は、脚まで含めても50-70mmしかなく、手に乗るくらい小さい生き物です。カニ独特のしぐさも相まってとてもかわいいです!また体色にも個体差があり、赤色や青色、茶色になる個体もいてバリエーション豊かです。

サワガニは猿蟹合戦のモデル

昔話として有名な猿蟹合戦では、猿がぶつけた渋柿によって親蟹が死に、そのおなかの中から子蟹がたくさん出てくるシーンがあります。多くの蟹は、大人とは異なる姿で生まれてくることが多いのですが、サワガニはお腹の中で大きくなり、カニの姿で生まれます。こういった特有の習性が見られることから、この物語に出てくる蟹はサワガニなのです。

サワガニを捕まえよう!

特徴を理解したところで、いよいよ捕まえに行きましょう。捕まえるのに特別な道具は一切必要なく、手づかみでゲットすることができます。小さいお子さんは保護者の方と一緒に捕まえに行きましょう。

サワガニは日本の川に生息している

この動物は日本中の川の上流から中流にかけて生息しています。名前の通り、水がきれいな沢に住んでいて夜行性です。逆に昼間は石の影に隠れています。雨が降ると外に出てきて、昼間でも歩き回ります。同じ生息域の生き物に、シマドジョウやカマツカがいます。

サワガニの捕まえ方

日中は浅い川の石の下にいることが多いので、石を持ち上げてみると簡単に見つけることができます。見つけたら慌てずに、甲羅を指でつまんで持ち上げましょう。挟まれることもないので、この方法が一番安全です。川に入るときは、万が一溺れたりしないようにライフジャケットなどの救命具を着用してください。

シマドジョウに関する記事はこちら

カマツカに関する記事はこちら

オスとメスを比べてみよう

このカニは繁殖させることができます。子供を育てるのは難易度が高いですが、不可能ではありません。子ガニをみたい場合オスとメスの両方を捕まえる必要がありますが、どうやって見分けるのか解説します。

オスははさみを見るべし

オスは、はさみの大きさが左右で異なるのが特徴です。多くの場合右手が大きくなりますが、たまに左手が大きい個体もいます。メスは大きさにあまり違いがありません。手の大きさが違ったら、オスだと思ってよいでしょう。

メスはお腹を見るべし

まずひっくり返してみてください。お腹に蓋のようなものがあるのがわかります。蓋の形が三角形であればオス、四角ければメスです。「ふんどし」といって、メスの場合卵を抱えておくために必要な袋の役割を果たします。

サワガニを飼育しよう!寿命編

捕まえることができたら飼育を始めるのですが、すぐに死んでしまわないか心配です。小さいのであまり長くは生きないと思うかもしれませんが、見た目に反してよく生きるのも特徴の一つです。しかしずさんな飼育をしていると早く死んでしまうので、油断はしないでください。

サワガニの寿命はどのくらい?

小さくてかわいいですが、10年ほど生きることができます。脱皮をして生きる生き物なので、野生の場合脱皮の際に死んでしまうこともあるようですが、比較的長生きします。飼育する場合、環境によって寿命は大きく変化するため、住みやすい環境を整えてあげてください。

サワガニを長生きさせるコツ

サワガニはきれい好き

この蟹は濁っていない水を好みます。そのため濁りが深いと弱って死んでしまいます。しかし寿命は長いので、水をこまめに変えたり水温を適切に設定するなどの対策をすることで、長生きしてくれます。

脱皮したあとは要注意!

また、脱皮直後はなるべく触れないであげてください。脱皮した後しばらくは甲羅が柔らかい状態が続くので、むやみに触ると内臓を損傷して弱ってしまいます。1週間ほどはそっとしておくと安心でしょう。

サワガニを飼育しよう!準備編

飼育に必要なものは、ホームセンターやペットショップで一通りそろえることができます。できれば捕まえに行く前に、これから紹介するものを用意しておけば順調に飼育を進めることができるでしょう。

サワガニを飼育するのに必要なもの

水を貯めておける「飼育ケース」

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水辺で生活する生き物なので、ケースの中には水を張っていなければなりません。観察を楽しむために透明なケースを選ぶとよいでしょう。活発な性格で、大きいケースでのびのびと遊ばせてあげるとストレスが少ないため良い効果が期待できます。底の浅いケースだと脱走してしまうため、底の深いものを選ぶようにしてください。

野生の陸地を再現した「砂利」

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水の生き物といっても、水の中だけで生活するわけではありません。陸で走り回ることも大好きです。なので、陸地となる場所に石ころを敷き詰めてあげるのが良いです。もちろん、水の中にも薄く砂利を敷いてあげましょう。陸地は、砂利を中心に大き目の石や流木などを入れて構成するとよいでしょう。

サワガニが住みやすいように水槽の中での環境づくりをしよう

どんな生き物でもその環境が自然に近ければ近いほど喜びます。たとえば、砂利の厚さを調節して水深に差をつけたり、隠れ家となる場所をいくつか用意してあげるといった工夫で、住みやすい場所を作ることができます。底を占める水と陸地の割合を4:6くらいにしてあげると最も住みやすいところになるでしょう。

サワガニを飼育しよう!水温編

この蟹は水がないところでは生きられません。なので、水槽の中に泳げる場所を作ってあげる必要があります。しかし水道水を入れるだけでは満足してくれません。ではどうすればよいのか見ていきましょう。

サワガニを飼育する際の水温は28度

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一番快適だと感じる水温は28度です。高温の水に弱いので、直射日光のあたる場所に置いておくと水温が上がって死んでしまいます。日陰の涼しい場所に置いておくようにしてください。水温が上がってしまう場合には、水槽用ファンやクーラーが便利です。一番便利なのは水槽用サーモスタットで、季節を問わず水温を保ってくれる優れものです。

サワガニは水道水で飼える

淡水で生活する生き物なので、水道水で飼うことができます。しかし水道水には塩素が含まれているので、そのまま使ってしまうと有害です。この塩素は太陽の光にさらせばなくなるので、外に1日外に置いておくことで使えるようになります。外に出せない時でも、室内で2日ほど置いておけば使えます。

サワガニの水槽の水替えはこまめにしよう

汚い水はサワガニを弱らせる

この蟹はきれいな水でしか生活できません。水が汚いと元気がなくなり、最悪の場合死んでしまいます。長生きさせるためには、こまめに新しい水に替えてあげることが不可欠です。少なくとも3日に1回、汚くなったとおもったらすぐに替えることが重要です。

水替えはだれでも簡単にできる

水槽の水の量は少なくてよいので、1度に全部入れ替えることができ水替えは比較的簡単です。バケツなどに避難させておき水を替えましょう。砂利は水を浄化させる作用があるので頻繁に替えることはせず、1か月ごとに入れ替えてください。

サワガニを飼育しよう!エサ編

生き物を飼うならエサやりは欠かすことができません。サワガニがエサを食べているところを野生で見ることはなかなかできないので何を食べているかわからない人も多いですが、エサやりについてはあまり心配しなくても大丈夫です。

サワガニはなんでも食べる

どんなものでも食べることができる、雑食性の生き物です。野生のときは珪藻やラン藻などの藻類、昆虫やミミズなどを食べますが、人間が食べるようなものも食べます。たくさんの種類を食べるほうがよく生きます。

サワガニのエサの注意点

エサによっては水質が悪くなることも

なんでも食べるのは事実ですが、水に溶けだすものや細かく散ってしまうものを与えると、それによって水が濁ってしまうことがあります。そのままにしておくと悪影響を及ぼしてしまうため、与えるエサには注意しましょう。水質に影響の少ない、固形のものがおすすめです。ザリガニ用でも問題なく食べることができます。

エサのあげすぎに注意!

サワガニはとても小食です。何日も食べなくても平気な個体も多くいます。エサをたくさんあげても、いらないと思えば見向きもしません。残ってしまうと水質汚染の原因になるので、くれぐれもやりすぎには気を付けてください。水を入れ替える前か、入れ替えた後に与えるとちょうどいいでしょう。

サワガニを飼育しよう!冬眠編

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