レイプツリーとメキシコ麻薬戦争|超危険地帯で横行するレイプ殺人の背景

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レイプツリーが存在するチワワ州は、アメリカとメキシコの国境付近の街です。したがって、アメリカへの密入国を狙う人々が、危険な地域だとわかっていてもこの地域に集まってくるのです。

アメリカへの移民が難しく組織が仲介

アメリカへの密入国は、アメリカとメキシコの国境付近に警備が存在したり、パスポートをあらかじめ得ることができないために、成功することは難しくなっています。

トランプ大統領の移民政策の影響もあり、さらに難しくなった未入国の規制を掻い潜り、斡旋する組織として、麻薬カルテルが介入しているケースがあるのです。

レイプか死か

メキシコからアリゾナまでの密入国ルートとして、必須で越えなければならない難関が砂漠地帯です。メキシコから密入国を斡旋するような非合法組織のメンバーは想像に難くないですが、麻薬カルテルにも属しています。

何としてでも入国を果たしたい人々が斡旋を依頼し、レイプの対象となるのです。それを拒否すれば砂漠に放置されていってしまうためレイプか死かを選ぶことになるのです。

麻薬カルテルに逆らった女性市長さえも殺害

これまでにも危険であることは理解したうえで、現状を打破するために、レイプツリーにかかわる麻薬カルテルにあらがおうとした人は、存在していました。

しかし、組織の支配に抵抗する人には、報復に打って出るのが麻薬カルテルという組織です。実際に対抗的な姿勢を示した人々はどのような運命をたどったのでしょうか。

マリア・ゴロスティエタ市長殺害

違法行為が蔓延するメキシコ・チワワ州の希望となるはずであった、マリア・ゴロスティエタ市長はその目的を果たすことはできませんでした。残念なことに、殺害され、野原に転がる結果となったのです。

殺害以前にも数度の襲撃

襲撃を受け死の危険を感じるような事件は、殺害当日だけではありませんでした。死に至る程ではなかったにせよ、計3度襲撃を受けていました。その度に、なんとか命だけは、とりとめていました。

受けた傷を公開「戦い続ける」宣言

何度も襲撃を受けつつも、マリア・ゴロスティエタ市長が麻薬カルテルに屈することはありませんでした。襲撃により、追った傷をメディアに公開し、組織の残虐性を世の中に公開するという行動をとったのです。

そして、まともなところが、どこを見ても無いような傷を体に負いながらも、命を顧みない犯行を行う組織に対し、徹底的に戦い続けることを宣言したのです。

内臓破壊

実際に負った傷は、数も多いですが、その重症さもすさまじいものでした。その時に受けた暴力は、内臓が破壊するに至りました。使い物にならなくなった内臓を全摘出しての、大手術を市長は受けることとなりました。

人工肛門

非人道的な被害を負わせてしまうがために、使用が禁止されているダムダム弾の威力は壮絶なものでした。

内臓を全摘出しての大手術の結果、命はとりとめましたが、すべてを生の臓器で手術を行うことはできないほどの傷を負っていました。そのため、市長は、人工の肛門を取り付ける事態となりました。

2012年農場でマリア・ゴロスティエタ市長遺体発見

死線を何度もくぐったマリア・ゴロスティエタ市長ですが、どんな報復行為にも、対抗し続けることを公言していました。そんな彼女は、ある日子どもと2人で車を運転しているところを襲われ、誘拐されました。

その遺体は後日、野原で変わり果てた姿で見つかることとなりました。せめてもの救いは、彼女が拷問もレイプも受けることがなく頭に銃弾を撃ち込まれて亡くなったということだけでしょう。

もう1つ、彼女の救いになることがあるとすれば、一緒に車に乗っていた子どもは、彼女の必死の懇願の結果なのか、誘拐されることはなく車内に残ったままだったということです。

麻薬カルテルに立ち向かった女性弁護士も殺害

市長と同じく、メキシコの平和と秩序を守るために、麻薬カルテルに立ち向かった女性弁護士もいました。彼女は、どのように行動し、最終的にはどうなったのでしょうか。

麻薬カルテルに立ち向かった美人女性弁護士

違法行為が蔓延する状況に、立ち上がることを決意した女性弁護士がいました。その女性弁護士は、警察の腐敗にメスを入れると宣言し、活動を行いました。

四肢切断!だるま状態の遺体発見

勇敢に麻薬カルテルに立ち向かった女性弁護士の活動でしたが、奮闘むなしく、誘拐され、遺体で発見される結果となりました。

その遺体は惨たらしく四肢を切断され、だるまのような状態になっていました。しかも、メインストリートに堂々と遺棄されていたのです。

メッセージの紙がナイフで背中に!

メインストリートに堂々と遺棄された遺体の背中には、ナイフが突き刺さっていました。ナイフは、とあるメッセージがでかでかと書かれた紙を留めつけていました。

「Z」の文字

ナイフで背中に留められた紙には、大きく「z」の文字が残されていました。恐らく、このzは巨大麻薬組織ゼダスが女性弁護士殺害にかかわったものと予想されます。

麻薬戦争の激化によりメキシコ警察の警察署長さえも亡命

本来警察の役割としては、地域や市民の安全を守る存在を想像すると思います。しかしながら、治安が悪化しすぎたメキシコにおいては、その役目を十分に果たすことはかなわないようです。

20歳の女子大生が警察署長に

あまりにも治安が悪化したメキシコでは、警察すら役割を果たせない状況でした。最早警察が危険な職業であることは理解したいたはずです。

しかしながら、過去には、20歳という若さの女子大生が警察署長という重要な役割に就任したことがありました。

誰も警察になりたがらない背景

事件が起これば真っ先に矢面に立たされるのが、警察という職業です。しかし、麻薬カルテルがはびこるメキシコにおいては、組織を取り締まる役割は報復の対象となってしまいます。

残虐な行為であったとしても、躊躇せず実行する麻薬カルテルによる報復を恐れた住民達は、誰も警察という麻薬カルテルを取り締まる側の職に就きたがらないのです。

脅迫を受け続けアメリカに亡命

結局のところ、警察署長となった彼女も組織から執拗な脅迫を受け続けることとなりました。このような死の危険を感じた結果として、アメリカへの亡命を申請し、メキシコから逃亡することとなったのです。

メキシコは無法地帯

社会秩序を維持できなくなったメキシコにおいては、すべての場所が危険地帯に早変わりします。というのも、どこで誰が何を聞いているかもわからないからです。

メキシコは、常に組織への密告されるかもわからないような死ととなり合わせの状況となったのです。もちろん、法を行使するような役割はすでに存在していません。

外務省がメキシコへの渡航危険情報を引き上げ

これまでに紹介したような近づいたが最後、身の安全を保障できないような危険地帯と化しているメキシコに対して、日本の外務省もその危険性を再認識し、危険度の評価の変更に踏み切っています。

メキシコは現在レベル1~レベル3

0から4のレベルの振り分けが存在する渡航危険情報ですが、現在メキシコは、地区ごとにレベル1からレベル3の評価がなされています。いずれにしろ、簡単な気持ちでメキシコに入国しない方がよさそうです。

渡航危険度レベルとは

外務省が発表する渡航危険度には区分けが存在します。レベル0が渡航にあたり安全が確保できると判断されていることを指し、レベル1は危険を避ける特別な注意が必要ということを示します。

レベル2は、不要不急の渡航はやめてください。と記されています。レベル3からは、渡航はやめてください。(渡航中止勧告)と徐々に厳しい表現が使われるようになっています。

レベル4では、避難してください。渡航はやめてください。(避難勧告)と書かれており、どのような目的であれ新たな渡航を止めるように促されています。

レベル3では誘拐・殺人が横行

レベル3ともなってくれば、女性だけでなく、力のある男性も含めて安全は保障されません。一般の日本人においては、旅行はもちろんのこと、それ以外の目的であっても立ち寄るには危険すぎる地域です。

レベル3「ゲレロ州チルパンシンゴ市」

チワワ州と同じくレベル3に振り分けられている地域がメキシコに存在します。ゲレロ州のチルパンシンゴ市が該当します。この州地域では、誘拐や殺人が横行し、無政府状態と化しています。

レイプツリーが物々しく語るメキシコ麻薬戦争の現状

麻薬の取り締まりに端を発した麻薬戦争ですが、その結果は、治安の更なる悪化という事態を招いてしまいました。今なお、存在が消えていない麻薬カルテルは、地域の女性をレイプや暴行の対象にしました。

被害女性の下着を木に吊るされている様子を表現したレイプツリーですが、その数は増えることがあれど、減ることはありません。麻薬カルテルに立ち向かおうとした人々も酷い報復を受ける結果になりました。

日本に暮らしていては、想像もできないようなアメリカとメキシコの国境付近の実態を少しでも記憶にとどめ、このような状況が一刻も早く地球上からなくなることを願うばかりです。

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