サンマと寄生虫を知っておいしく安全に食べよう!アニサキスやサンマヒジキムシも

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新鮮なさんまを刺身やお寿司としてどうしても楽しみたい方にはブラックライトを使う方法もあります。慣れないうちは目視で見つけるにはとても不安があると思います。そんな時にブラックライトを使うことで、はっきりと確実に白糸虫を発見できます。

原田株式会社が販売しているブラックライト(SUISAN PRO USE)の動画です。ブラックライトで照らすとはっきりと白糸虫が映し出される様子がわかります。

刺身や寿司は食べたいけども、絶対に食中毒になるのは嫌だという方はブラックライトの購入もお考えください。

さんまに潜む寄生虫をご紹介②サンマヒジキムシ

さんまの体表に細長い黒い糸(ヒジキ)のようなものがくっついていたらそれはサンマヒジキムシです。さんまの体に寄生し肉眼で容易に確認ができます。さんまを購入する際に体に黒い穴があったなら、それはサンマヒジキムシを取り除いた跡です。

さんまとサンマヒジキムシ:特徴

サンマヒジキムシは、その名の通り黒くてヒジキのような姿をしてます。正式名称は「ペンネラ」といいます。さんまの体から黒い糸のような姿だけが見えますが、頭の部分はさんまの体の中にしっかりと食い込んでいます。

サンマヒジキムシは黒糸虫と覚える

takedahrs / Pixabay

サンマヒジキムシは黒糸虫と覚えてください。黒糸虫は、体長は7センチメートルくらいです。大きいくくりで言うとカニやエビなどの仲間、プランクトンの一種です。生態はあまり詳しくはわかっておらず多く発生する年とそうでない年があります。

黒糸虫は無害

黒糸虫は目立つので誤って食べることは無いと思いますが、たとえ口に入れたとしても問題ありません。白糸虫と違い、人の体内に寄生し食中毒症状を起こすことはありませんのでご安心ください。そのまま胃で消化されます。

さんまとサンマヒジキムシ:対処法

黒糸虫のほとんどはスーパーなどに出荷される際に業者にて取り除かれますが、それでもやはり付着してしまう場合もあります。害は無いと知りつつも気持ちの良いものではありませんので対処をしましょう。

見つけ方

黒糸虫を見つけるのはなにもとっても簡単です。さんまの体に黒い糸が付着していた場合が黒糸虫です。取り方はとても簡単で「引っ張って抜く」だけです。強くかみついていることがあるため、少々力を入れる必要があります。

冷蔵庫に入れておくとでてくることも

生のさんまを冷蔵庫で保管していると黒糸虫がうねうねとはい出てくることがあります。そんな時はあせってびっくりせずにつまんで捨ててしまいましょう。グロテスクで気持ち悪いかもしれませんが、触ってもまったく害はありません。

さんまに潜む寄生虫をご紹介③ラジノリンクス

さんまの塩焼きで内臓も一緒に食べるのが大好きな方は多いと思います。さんまの味と独特の苦みがマッチしてさらに食欲が進みます。

ただ、内臓も一緒に楽しむ方なら、内臓に赤くて細いミミズのような虫を見かけたことが一度はあると思います。それがラジノリンクスです。

さんまとラジノリンクス:特徴

ラジノリンクスは、さんまなどの青魚の内臓に寄生します。そのため、黒糸虫のように簡単には発見できず加工時には取り除くことができません。さんまの内臓には、必ず一匹はラジノリンクスがいると言われています。

ラジノリンクスは赤糸虫と覚える

ラジノリンクスは「赤糸虫」と覚えるとわかりやすいです。赤糸虫(ラジノリンクス)は、赤橙色で2センチから3センチほどの寄生虫です。イトミミズや細切りの紅ショウガのような姿をしています。

赤糸虫は無害

赤糸虫は、人体に寄生することはないので食中毒を発症することはありません。白糸虫が「危険」で、黒糸と赤糸は「無害」と覚えてください。カタカナの名前で覚えるよりもわかりやすいです。子供にも教えるのも簡単です。

さんまとラジノリンクス:対処法

赤糸虫は人の体内に取り込んでしまったとしても、食中毒を発症させることはありません。ただ、それをわかってはいても、やっぱり口にするのは避けたいものです。ここでは、誤って赤糸虫を口にすることの無いよう対処法をご紹介します。

対処法①見つけ方

赤糸虫はさんまの内臓に寄生するため、黒糸虫のように外目からは見つけることは不能です。残念ながら、塩焼きで内臓ごと食べる場合には、その時にしか発見することができません。内臓を取り出す下処理の時に初めて発見することができます。

対処法②加熱する

白糸虫も赤糸虫のどちらも熱にとても弱いです。そのため、さんまを調理する際には過熱が最も良い対処法となります。ただし、赤糸虫は塩焼きにして死滅した場合でも赤色が残るためとても良く目立ちます。

対処法③内臓をとる

食中毒の心配は無いとわかっていても、どうしても口にするのを避けたいという方は、下処理にて内臓を取ってしまう以外に方法はありません。内臓ごと塩焼きにして食べるのが好きな方は、美味しさをとるか、気持ちの悪さを受け入れるかの選択が必要です。

白糸虫で苦しんだ著名人の経験談

白糸虫(アニサキス)による食中毒になった著名人の経験談をご紹介します。これらの経験談から、白糸虫(アニサキス)の被害がいかに甚大で恐ろしいかが良くわかります。先人達の被害を知り、しっかりとした対策を取ることに努めましょう。

庄司智春(品川庄司)

庄司智春さんの白糸虫被害のエピソードはとても恐ろしいです。鮭いくら丼を食べたところ、8匹もの白糸虫が胃に侵入し、胃の中で暴れまわり胃が血だらけになったそうです。手術も10時間もかかり、その後は生の魚介類は食べられなくなってしまったそうです。

渡辺直美

渡辺直美さんも白糸虫による食中毒の経験を報告しています。渡辺直美さんのツイッターには、あまりの痛さに泣いたとコメントしています。食べたのはお寿司だったそうです。あんな小さい白糸虫が大人を泣かせるほどの痛みを生じさせるのです。

山里亮太(南海キャンディーズ)

南海キャンディーズの山里亮太さんの白糸虫の食中毒症状も壮絶です。魚を食べた後、顔が真っ青になり、脂汗を発汗、その後動けなくなり電話で助けを求め、病院に行ったそうです。死ぬほど痛いというメッセージを残していました。

レイザーラモンHG

レイザーラモンHGさんは、白糸虫に気を配り対処を施していたのにもかかわらず発症してしまったそうです。症状は軽かったものの、その恐ろしさを報告しています。インスタグラムの画像は、身体から取り出した白糸虫です。テイクアウトしたそうです。

食中毒を発症したら正露丸!?

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お腹を壊してしまった時に飲む薬で有名な大幸製薬の「正露丸」。正露丸は寄生虫による食中毒症状に効果があるかもしれないとの報告もあります。

アニサキスによる食中毒が疑われる場合には、まず「正露丸」を服用してみるのも良いかもしれません。ただ、この点については断言することはできないため、必ず病院には行くようにしてください。

特許には、木クレオソートを用いたアニサキス症回復例を明示。関本貢嗣氏ら「木クレオソート含有医薬品(正露丸)が効果を示したアニサキス症の2症例」(”ドイツ医学誌Hepato-Gastroenterology vol.58“に掲載)によると、アニサキス症が疑われた患者が服用すると、鋭い腹痛は1~2分で消失した。動きがないアニサキス幼虫が見つかり、アニサキス症と診断。患者は処方箋なく回復した。木クレオソートには、食事中または食後の服用で、症状が軽減されたり、起こさなかったりと、アニサキス症の発症予防を期待する報告もある。胃アニサキス症などを発症して内視鏡摘出が必要になった場合に木クレオソートを含む正露丸を服用すると、アニサキスの動きが鈍くなって痛みが和らぐ他、摘出が容易になる。(出展:みなと新聞 2018年07月07日 19時00分 配信)

さんまの寄生虫の対処法を知って安全に食べよう

さんまに潜む寄生虫の特徴と対処法をそれぞれご紹介いたしました。ただ、いずれにしろ最も注意しなければならないのは「白糸虫(アニサキス)」です。あらためて、重要なポイントを箇条書きにてまとめておきます。適切な対処をして、秋の味覚のさんまを美味しく安全に楽しみましょう。

  • 白糸虫が危険(黒と赤は無害)
  • 白糸虫は過熱もしくは冷凍すれば死滅する
  • 刺身で食べる場合は内臓を必ず取り、切り身を良く確認する
  • 最後は良く噛む
  • 症状を発症したら正露丸を飲んで病院に行く

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