さんまの寄生虫にご注意!
秋の味覚の代名詞と言えばさんま。さんまの塩焼きと白ご飯その言葉だけで食欲が湧いてきます。また、さんまには、良質たんぱく質、ビタミンA、記憶力低下や老化防止に効果のあるDHA、血液サラサラ効果のあるEPAなどの栄養素がふんだんに含まれています。まさしく、味良し、身体に良しの最高の食材です。
さんまは寄生虫が多い?
実はさんまには寄生虫が潜んでいることがあるということはご存知でしょうか?さんまなどの魚やえびやいかを食べた際に、寄生虫も体内に取り込んでしまい食中毒を発症することがあります。最悪な場合は、腸閉そくを発症し手術が必要になるケースもあります。
寄生虫による食中毒症状は急増中!
寄生虫による食中毒被害は近年急増しています。食中毒の発生件数は、平成29年度になると平成28年度と比べて倍増しています。
輸送技術の発達で、以前は過熱しなければ食べられなかった魚を生で楽しめるようになったことが原因ではないかとも言われています。重大な被害を及ぼすため、厚生労働省も対策を呼び掛けています。
さんまに潜む寄生虫をご紹介①アニサキス
食中毒を引き起こす寄生虫の代表格は「アニサキス」です。最近でも、相次いで著名人がアニサキスによる食中毒を報告していたのが記憶にある方も多いのではないでしょうか。
アニサキスを胃や腸に取り込んでしまうと、激しい腹痛や悪心、嘔吐を引き起こす食中毒を発症させることがあります。
さんまとアニサキス:特徴
アニサキスの幼虫は、さんまの他ににも、サバ、アジ、イカ、イワシなどの内臓に多く潜んでいます。胃や腸に入ると粘膜や内壁を侵入しようとし食中毒症状を生じさせます。
胃アニサキス症は、数時間後にみぞおちあたりの痛み、悪心、嘔吐の症状が発症します。腸アニサキス症は、下腹部の激しい痛み、腹膜炎症状を発生させます。
アニサキスは白糸虫と覚える
アニサキスは白糸虫と覚えるとわかりやすいです。体長は2センチ~3センチ程です。白糸虫は、魚が死滅した後、鮮度が下がると内臓から筋肉(魚の身)へ侵入します。
体の色が白色のため、特に白身魚やイカなどを調理する場合には気づきにくく誤って口にしてしまうことが多いのです。
魚の内臓に潜む寄生虫
白糸虫の幼虫は、海の食物連鎖の中で魚の内臓に寄生します。元々、白糸虫はクジラやイルカなどの海洋哺乳類の体内に潜む寄生虫です。
白糸虫の幼虫が魚の内臓に寄生する経緯は、海洋哺乳類の糞と一緒に白糸虫の卵が排出され、その糞をオキアミ(プランクトン)が摂取し、そのオキアミを魚が摂取することによるためです。