渋谷区千駄ヶ谷二丁目には「仙寿院」というお寺があります。ここは江戸8代将軍の徳川吉宗を輩出した紀州徳川家の菩提寺としても知られています。実は、現在千駄ヶ谷トンネルがある場所というのは、もともとこの「仙寿院」の墓地があった場所なのです。
千駄ヶ谷トンネルを通っている道路は、原宿方面から国立競技場に向かうための幹線道路を増やすことを目的に整備されたらしいのです。周辺の道路は細く入り組んでいるので、「競技場に向かうための幹線道路」というのは一理あるのですが、なぜ、あえて「墓地のある場所に道路を整備したのか」は明確な情報は見つかりませんでした。
千駄ヶ谷トンネルの上は墓場となっている
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公共工事により道路などを整備する場合、もともとある家・建物、今回のような墓地などは全て立ち退き・移転するのが一般的です。ところがこの墓地は移転されず一度掘り起こされ、トンネルが整備された後に、トンネルの上に埋め戻されたのです。
「土地買収・移転先を用意する費用をケチった」とか「土地買収などの交渉の時間すら惜しんだ」などの噂はありますが、結果としてトンネルの上を墓地として利用するという他には見られない特徴を持つこととなりました。現在でも墓地は移転されずトンネルの上にあります。
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千駄ヶ谷トンネルには異世界への入り口がある!?
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ここまで「恐怖の体験談」や「心霊の目撃情報」、さらには「曰くつきの理由」と心霊スポットとしての側面を見ていただきましたが、なんとこの千駄ヶ谷トンネルには「異世界への入り口」があるという説もあることをご存じでしょうか。
「異世界の入り口」と聞いて、「エレベーター」を思いついた人はいないでしょうか。ネット上で話題になった都市伝説に「エレベーターで異世界に行く方法」というものがあります。「異世界」に興味のある人はこちらの記事もご覧ください。
千駄ヶ谷トンネルの霊能者が感じる異世界への入り口とは
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ある霊能者が千駄ヶ谷トンネルを訪れ霊視した時のことです。その方は、「深夜」「車で通過した時」の目撃情報が多いため、タクシーでトンネルに向かったそうです。トンネルの近くまで来ても何も感じることはなかったのですが、中に入って真っ先に目に入ったのは霊の姿ではなく、「異世界への入り口」だったというのです。
千駄ヶ谷トンネルには空間の歪みがある
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その霊能者が言うには、千駄ヶ谷トンネルの中には次元の裂け目がありそこの空間が歪んでいる。その歪みが「異世界への入り口」になっていて、その空間に入ると中には目撃情報にもあった「血まみれの女」を含めた複数の霊がいたというのです。
千駄ヶ谷トンネル「神隠し」伝説
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心霊スポットという以外に「異世界への入り口説」まで噂される千駄ヶ谷トンネルですが、この空間の歪みが関係してのことか、以前から「神隠し」や「ワープ」といった話までまことしやかに囁かれているのです。
千駄ヶ谷トンネル「ワープ」現象
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「ワープ」現象というのは俗にいう「瞬間移動」と呼ばれるものや、一度「並行世界」と呼ばれる別の空間へ行き、そこから元の現実世界に戻ってくるというものなど、いくつかの種類があるとされている理論上の現象です。
千駄ヶ谷トンネルについて調べてみると、数多くの心霊の目撃情報や恐怖体験談とは別に、「ワープ」に関する体験談がいくつかあることがわかりました。ここで、その「ワープ現象」に関する証言を2つ紹介します。
千駄ヶ谷トンネル「ワープ」現象①数分の記憶ロス
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時間的な記憶に関する体験談で、千駄ヶ谷トンネルを通っていたはずなのに気がつくとすでにトンネルを通過していてかなりの距離を進んでいたというのです。なんとなく通っていた感じはあるものの、その数分間自分が何をしていたか全く思い出せなかったというのです。
いくつかあるワープ現象の中の「並行世界」を通って戻ってきたというパターンで、その「並行世界」が現実の世界と同じ景色であり、並行世界を通っていた時の記憶が曖昧になっていると考えられます。
千駄ヶ谷トンネル「ワープ」現象②数十メートルの移動
こちらは物理的に移動していたというもので、千駄ヶ谷トンネルを通っている時、瞬間的に数10メートルの距離を移動していたというのです。移動した記憶がない(記憶がハッキリしない)のではなく、瞬間移動したと感じたそうです。
千駄ヶ谷トンネルのホームレスは大丈夫なの?
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心霊スポットや廃墟にはホームレスが住み着くことが多々あるそうです。千駄ヶ谷トンネルは心霊スポットであるだけでなく、神隠しの噂まであるのに、彼らの身には何も起きないのでしょうか。この疑問に対しては
- 生きることに精一杯で怖いなんて言ってられない
- 孤独だから霊の存在にすら寂しさを紛らわすことができる
- 失うものが何もないから恐怖は感じない
といった声があります。
千駄ヶ谷トンネルにフィッシャーズも入ってみた
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心霊スポットとして、過去に何度もテレビや雑誌の心霊特集に取り上げられた千駄ヶ谷トンネルですが、最近では動画配信サイトYouTubeにも「検証してきた」といったタイトルの動画がたくさん投稿されています。その中には「アスレチック動画」などで人気のYouTuber「フィッシャーズ」の検証動画もあります。
千駄ヶ谷トンネルに入ったYouTuberフィッシャーズとは?
フィッシャーズとは、過去には月間動画再生回数が日本一になったこともある人気の7人組のYouTuberです。「アスレチック動画」や「チャレンジ動画」などの動画シリーズがあり、中にはメンバーの何人かに霊感があるということで、いろいろな心霊スポットでの動画を投稿しています。
千駄ヶ谷トンネルでは何も起きなかった
結果としてはこの動画内では噂に出てくるような現象は何一つ確認できませんでした。BGMでそれらしい雰囲気を作っているものの、絶えず車が通っていて怪奇現象と呼べるものも起きず、心霊スポットを訪れているとは思えないほど「怖い」感じのない動画です。しかし、少々気になる点があります。
千駄ヶ谷トンネルでの謎「男女の楽しそうな声」
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動画内に「人の声」と思われる音がいくつか聞こえました。車通りはあるものの、フィッシャーズのメンバー以外は人がいる様子は無いのですが、「男女の楽しそうな会話」とも聞き取れる音(声?)が入ってるのです。
動画のコメント欄には、実際に千駄ヶ谷トンネルで「こんなことがありました」といった体験談的なものや「男の人の声が入ってる」とか「うめき声が入ってませんか?」など、所々に「音」「声」に関するコメントがいくつかありました。
千駄ヶ谷トンネルも!トンネルで心霊現象が起きやすいワケ
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千駄ヶ谷トンネル以外にも「トンネル」というのは全国的にみても、心霊スポットとしてよく登場します。心霊特集などでも「トンネル」に限定してランキング形式で紹介しているものまであります。ここでは、なぜトンネルでは心霊現象が起きやすいのか、その理由に迫ってみましょう。
昔トンネル建設には人柱が使われていた
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昔は、トンネル建設は難工事であり、工事中に事故が起きて作業員が亡くなったりして工事が中断することが少なくありませんでした。そのため、トンネル建設の際には事故が起きないように祈願する為、人柱が使われたことがあります。実際、そこでの心霊現象はこの人柱となった人の霊が影響してるとも言われているトンネルもあります。
地下水がしみてきてより霊が好む環境が整う
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トンネルはその構造上、地下水がトンネル内にしみてくることよくあります。特に古いトンネルでは、天井や壁のヒビから常に水が滲み出てきているのを見かけます。「霊」と「水」には密接な関係があると考えられていて、水場は霊が集まりやすい場所とされています。このことから、トンネルは霊が集まりやすい条件に見合った場所と言えます。
トンネルは異世界との境界
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日本の神話には、イザナギが亡くなった妻であるイザナミのことを忘れられず、死後の世界である「黄泉の国」まで会いに行ったとあります。この黄泉の国に行くため出入口が「トンネル状の道」であったことから「トンネル」=「異世界との境界」という考え方があります。
千駄ヶ谷トンネル以外にもある!全国最恐トンネル心霊スポット
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日本には心霊スポットと呼ばれるトンネルが、千駄ヶ谷トンネルの他にも数多くあります。実際に事件の現場になったものや、黒い噂のあるものなど、「国内最恐」クラスのトンネルを3つ紹介します。
千駄ヶ谷トンネル以外も!心霊トンネル①旧犬鳴トンネル(福岡)
福岡県にあるトンネルで、犬鳴峠の近くにある正式には「犬鳴隧道」と呼ばれるトンネルです。現在ではトンネル自体は封鎖されていますが、訪れた人の怪奇現象、心霊現象、恐怖体験の情報が後を絶ちません。また過去に殺人事件が起きたことでも有名です。
千駄ヶ谷トンネル以外も!心霊トンネル②常紋トンネル(北海道)
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北海道のJR生田原駅と金華駅の間にある、現在でも電車が通っているトンネルです。鉄道関係者の目撃情報が多く、トンネル内に土木作業員と思しき男性の霊が度々見かけられます。このトンネルは人柱を立てた噂があり、過去には壁から人骨が出てきたということです。
千駄ヶ谷トンネル以外も!心霊トンネル③須花トンネル(栃木県)
栃木県の県道208号線上の田沼町と足利市の間にあるトンネルです。このトンネルは明治・大正・昭和トンネルと3つのトンネルがあり、このうちの明治トンネルでは「お年寄りの霊」、大正トンネルでは「女性と子供の霊」の目撃情報が多くあります。
お清めの塩には効果はあるのか?
よく心霊スポットを訪れたり、葬儀に参加した帰りに「お清め」の意味合いで、塩をまく又は体に振りかけることがあります。日本では昔から不吉なことや厄を払うために「塩」が使われていますが、なぜ「塩」なのか調べてみました。
「死」=「穢れ」という考え方
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日本の神道において「死」=「穢れ(汚れ)」と捉え、忌むべきものとされてきました。仏教においては「死」=「穢れ」とは考えていないのですが、日本に仏教が伝来するよりも前に、既にこの「死」=「穢れ」の考え方が浸透していました。
そのため、日本の多くの葬儀では、その様式に関係なく葬儀に参加すると死者の穢れが参列者(生者)に移ると考えられ、その穢れを払うために参列者に「清めの塩」が配られることになったようです。
塩と穢れの関係とは?
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塩は古来より、食品の腐敗を防ぎ長期保存を可能にするため、貴重なものとされてきました。また、「穢れ」が移ることで「腐敗」が進むと考えられていたので、塩には「穢れを払う力」があると言われてきました。この「穢れを払う力」が死後の存在である「幽霊」に対しても有効だとされています。
海外でも「お清め」に塩?
旧約聖書には「塩」に関する記述はたくさんあります。その中でも水に塩を投げ込み、「もう死はおこらない」と言ったという記述があるので、「塩には死に対して何らかの効力を持っていると考えられていた」と解釈することも出来ます。
また、日本同様、塩の持つ「防腐剤」としての役割から、「毒を退ける」「魔を退ける」というとらえ方が海外でも昔からあるようで、ヨーロッパでも「魔除け」として塩を用いることがあるそうです。
千駄ヶ谷トンネルには軽々しく立ち入るべからず!
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これまで見てきたように千駄ヶ谷トンネルは「心霊現象」の他にも「ワープ」「神隠し」といった話も後を絶たない心霊スポットだということがお分かりいただけたことでしょう。幹線道路である以上、避けて通ることは難しいと思いますが深夜の時間帯は極力1人では通らないようにすることをおすすめします。
心霊スポットを訪れる際は事前の準備は忘れないでください。万が一に備えて、近くにある人気のある場所などは下調べしておきましょう。また、助けを呼びに行くような事態になっても1人ではどうにも出来ない状況になることも想定されますので、1人で行くのは絶対にやめてください。