事件が明るみに出たのは2003年に被害者の1人が警察に被害届を出したことによります。しかし、被害者の多くが実名報道や実生活への影響を考えて泣き寝入りしてしまったこと、また中には自殺してしまったり、被害者でありながらその後は加害者として事件へ関わっていた者もいたとされ、結果的には多くの未逮捕者、未起訴案件を残したまま収束してしまいました。
早稲田大学の学生の他に、東京大学や慶応義塾大学といった有名な私立大学の学生が合計14名も実刑判決を受けたことと、組織立った残虐性と5年にもわたる常習的な輪姦の実態が大きく取り上げられ、連日大きな話題となりました。
川奈毅(川名毅)がサークルのバックについていた
そもそも大学のサークルが単独で六本木で1000人~3000人規模のイベントを定期的に開き、継続的に稼ぎ続けようとすれば、裏社会から睨まれて当然です。
事実、スーパーフリーが主催するイベントは1回で1000万円を超える売上があり、代表者には1000万円以上の年収があったと言われています。裏社会に対抗できる、それなりの人物がスーパーフリーの後ろ盾になっていた、その人物が川奈毅(川名毅)だと言われています。
5年にわたり、六本木界隈で大きなイベントを繰り返しても裏社会から見過ごされていたのは、川奈毅(川名毅)がスーパーフリーのケツモチになっていたからだと考えられます。
輪姦の首謀者の人物像
この組織的な輪姦事件の首謀者は、和田真一郎といいます。彼は華やかな女性と飲み会ができるスーパーフリーに居心地の良さを感じ、第15代代表として就任。代表に就任後はイベントサークルとしての規模を拡大させていきます。
その拡大のさなかで、既に輪姦が横行していた他大学の学生から話を持ち掛けられ、手始めによく飲み会に来てくれる女性を泥酔させて輪姦を実施。この時にトラブルもなく終了してしまったことから、その後徐々に輪姦が取り入れられ、高度に手口が洗練されていくことになります。
和田真一郎は8年もの間スーパーフリーの代表を務めています。これは、早稲田大学を一度退学してから再度入学したためで、継続的に運営するに当たって「代表者が早稲田大学の学生」であることに価値があったからだと考えられます。
川奈毅(川名毅)が関与している事件④タクシー強盗事件
2015年8月15日の早朝、川奈毅(川名毅)は「タクシー強盗」の容疑で逮捕されました。東京の有名ホテル「グランドハイアット東京」にて初対面のタクシー運転手に勝手な因縁を付け、更にはタクシー運転手の顔面を暴行したところを現行犯逮捕されました。
川奈毅(川名毅)はタクシー運転手にいちゃもんをつけ現金を奪う
2015年8月15日、港区にある「グランドハイアット東京」の車寄せにて、川奈毅(川名毅)は初対面のタクシー運転手の男性(64)に対して「タクシーの運転手がなぜこんな大金を持っているんだ」などと絡み、運転手の胸ポケットから見えていた現金3万5千円を奪い、取り返そうとした運転手に対して顔面を暴行しました。
川奈毅(川名毅)は現行犯逮捕される
有名ホテルで突如行われた暴行。同じ車寄せに止まっていた別のタクシーの運転手が110番通報したことで、その場で現行犯逮捕されました。
若い時から数々の悪事に関係し、持ち前の頭の良さで警察から免れてきたはずの川奈毅(川名毅)にしては、あまりにあっけない逮捕となりました。およそ45歳頃のことです。
僅か3万5千円のために逮捕されたことで、金に困っていたのではないかという噂もありましたが、それならば高級ホテルを利用できたはずもなく、当時の生活状況を知る手がかりは残されていません。
結果的にこの事件は示談が成立しましたが、この事件を最後に川奈毅(川名毅)の足取りを辿ることはできなくなります。
川奈毅(川名毅)の現在は?
10代の頃から裏社会に通じ、数々の悪事と薬物取引事件にその影を見せた川奈毅(川名毅)。現在はどこで何をしているのでしょうか。
川奈毅(川名毅)は2019年現在消息不明
2019年現在、50歳頃になるはずの川奈毅(川名毅)は消息不明です。2015年に逮捕されたタクシー強盗事件で被害者と示談が成立した後、ぱったりと消息が途絶えています。
また、強い縁がある関東連合も、2012年に他グループとの抗争の末に六本木にあるクラブ「フラワー」で人違いで無関係の男性客を残虐な暴行により死亡させ、OBを含む関係者・中核メンバーが18人も逮捕される事件(六本木クラブ襲撃事件)が起こっており、その後は組織規模が縮小傾向にありました。
またその流れで関東連合は2013年に警察により「準暴力団」に指定されており、現在は表立った活動はしていません。
六本木クラブ襲撃事件についてはこちら
川奈毅(川名毅)の経営していた店も潰れている
川奈毅(川名毅)は、六本木で10店舗以上の飲食店と、渋谷ではクラブも経営していたといわれています。いずれの店も経営に行き詰っていた様子はなく、特に問題はなさそうに見えたとのことですが、現在すべてのお店が閉店、もしくはオーナーが変わっており、情報は残されていません。
関東連合の元リーダー・幹部たち
多くの反社会的な若者たちを束ねて、暴力団とは異なる独自の風土を持っていた関東連合。その関東連合の元リーダーたちは、いったいどんな人物なのでしょうか。
市川海老蔵暴行事件に関与して知名度が高まった石元太一
石元太一は、上述の「市川海老蔵暴行事件」に関与したため、関東連合の元リーダーとして社会的な知名度が高い人物のひとりです。10代から暴力と非行に明け暮れ、そのほとんどを少年鑑別所や少年院で過ごしました。
市川海老蔵暴行事件後は、マスメディアへの露出やエッセイの執筆等で芸能活動を本格化し、自叙伝「不良録」も発刊。映画の主演として俳優デビューする話もありましたが、詐欺容疑での逮捕が続き、デビューは見送られました。
その後、2012年の「六本木クラブ襲撃事件」で主犯格のひとりとして逮捕され、懲役15年の実刑判決を受けて服役しています。
会社を複数経営し、関東連合の資金源と目された柴田大輔
柴田大輔は10代半ばから暴走族として活動する中で、イベントの集客や偽造テレホンカードの販売、携帯電話の横流しなどの集金活動で手腕を振るいました。
後に関東連合のメンバーと広告に絡むIT会社を立ち上げて成功し、連結売上40憶・従業員80人を超える規模にまで成長。個人資産も1.5憶を超えたものの、社会から向けられる関東連合メンバーへの目は厳しく、国内にて不動産の審査が通らなかったため、一時期は生活の拠点をハワイに移していました。
ハワイから帰国した直後に「六本木クラブ襲撃事件」があり、事件後の後処理でメンバーと揉めて関東連合から決別。その後「工藤明男」名義で関東連合の内幕本を執筆し、関東連合からの報復を恐れ、身を守るためにすべての事業役職を辞して警察の保護対象になっています。
六本木クラブ襲撃事件までの関東連合の活動を金銭面から支えた人物、またその後の執筆活動で関東連合から命を狙われている人物として知られています。
「六本木クラブ襲撃事件」の主犯で、現在も逃亡中の見立真一
見立真一は、「六本木クラブ襲撃事件」当時の関東連合のリーダーで、この事件の主犯として現在も指名手配されており、国際逃亡を図ってフィリピンに滞在していると言われています。
サイコパスを彷彿とさせる際限のない「残虐性」を持ち、関東連合のメンバーからも恐れられていたと言われる見立真一。現在の足取りは全く掴めておらず、一部ではフィリピンで市民権を得て生活し、関東連合から援助を受け続けているとも言われ、また一方では死亡説も噂されています。
見立真一の右腕で、敏腕AVプロデューサーとして知られる松嶋クロス
松嶋クロスは川奈毅(川名毅)の後輩で、脅されて仕方なく「マッシムプロダクション」を設立。AV監督としてデビューしました。しかしAV監督としての腕は本物で、小向美奈子をセクシー女優としてデビューさせ、プロダクション業を軌道に乗せていきます。
その前後に関東連合では見立真一の右腕として残虐の限りを尽くしたとされ、金属バットや鉄パイプで襲撃して暴力を振るう、ターゲットをその自宅の前でリンチし、止めに入った母親に灯油を掛けて火を付けようとする、その父親にも暴力をふるって失明させた等、数々の噂が伝説として残っています。
「六本木クラブ襲撃事件」では逮捕されることはありませんでしたが、2018年から恐喝・詐欺等の容疑で3度も逮捕されており、警察から要注意人物としてマークされていると噂されています。松嶋クロスは関東連合の中でも多方面に多くのつながりを持っている人物ですから、彼を逮捕して事情聴取することで、関東連合の現在の様子や指名手配されている見立真一、また松嶋クロスが所属している住吉会系暴力団の情報を手に入れようとしている、と言われています。
川奈毅(川名毅)は現在も裏の世界にいるのかもしれない
川奈毅(川名毅)は10代から渋谷の暴力団に在籍し、その経歴には常に闇社会の影が色濃く漂っています。川奈毅(川名毅)は、常に周囲に暴力と麻薬の噂を呼び続けました。この影響は芸能界にもおよび、本来華やかで誰もが夢見る世界であるはずの芸能界で、多くの違法薬物に関する影を落とし、多くの事件に関与が疑われています。
川奈毅(川名毅)には裏社会での広い顔、麻薬取引に精通した知識、また外国人との深いコミュニケーション能力があります。日本のいずれか、もしくは外国で新たなビジネスをはじめている可能性があります。また、薬物取引はどこの国でも大きな利権と利益を生みますから、そこに今も姿があるかもしれません。
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