「マコモ風呂」という汚いお風呂とは?
マコモ風呂とはイネ科の一種であるマコモ(真菰)の粉末または液状のものをお風呂のお湯と混ぜて、長い間(人によっては数年間)お湯を変えることなく入り続けることで体内に溜まっている毒素の排出を促すことでアトピーなどの肌疾患に効果があると言われている民間療法の1つです。
マコモというイネ科の植物を入れたお風呂
使われるマコモはイネ科の一種で、元々は水質浄化力が優れている植物で昔から水辺を好んで自生しています。このマコモを発酵乾燥後に粉末状にしたものか粉末から作った液体のどちらかをお風呂のお湯と混ぜることによって作られるお風呂になります。一般的な入浴と使い方は変わりませんが、最も違うところは「お湯を変えない」というところです。
なんとそのまま1年お湯を取り替えない!
何度かお伝えしているようにマコモ風呂の一番の特徴は「湯船のお湯を変えない」ところです。マコモを入れたお湯は腐敗菌の増殖のスピードより含まれているマコモ菌の増殖スピードの方が速い為、いつまでもお湯が腐ることなく利用できます。またワインなどの貯蔵酒と同じように時間がたてばたつほど、その効果を実感できると言われています。
アトピーに効果あり?
古くから食用だけでなく薬用としても使われており、殺菌・抗菌・消炎の作用、さらには新陳代謝を高める効果も見られることからアトピー治療などに効果的と言われています。1970年代から多く見られるようになったアトピーは、先進国で多く見られ、原因は近代化に伴う生活習慣の変化、ストレス、人工添加物の過剰摂取などが挙げまれます。
バチルス入浴ケアとしても知られている
マコモ風呂を使った入浴治療法は「バチルス入浴ケア」として重度のアレルギーで悩む患者さんに「脱ステロイド」を目標に、アトピーの原因として考える病原性微生物にアプローチをして、肌環境の改善を促します。
マコモ風呂ってどんな感じ?特徴は?
元となるマコモを入れたら長期間お湯を変えないで入り続けるというマコモ風呂。世界的にもお風呂が大好きで、綺麗好きな国民性を持った日本人にとっては衝撃的なマコモ風呂とはどんなお風呂なのでしょうか。
しばらくの間は匂いがきつい
マコモをお風呂に投入してからしばらくの間は強烈な臭いが浴槽内に広がります。さらには入浴を続けていくうちに独特な臭いが体に滲みついたり、新陳代謝が向上する影響でかゆみやフケや垢が多くなるようです。
それらは経験者によると体が溜め込んでいた毒素が出始めたサイン(好転反応)で、人によっては数日間から数か月間かかってトラブルの無い肌への再生をしていくため、非常に根気が必要になります。
浴槽表面には膜が張り出す…
いくら湯船に浸かる前に体を綺麗に洗ったとしても一晩おいた湯船には湯垢がついてしまいます。その状態が何日も続くとなるとどうなるでしょうか。普通の湯船だと使いまわしのお湯は追い炊きをすることによって菌が増殖してしまいます。
マコモ風呂も体から排出された老廃物や湯垢が湯船の表面に浮かんできたことによって膜が張ったような状態になります。しかし、マコモ菌にとってはこも排出されたものが栄養源となるのでマコモ菌に吸収されることで、お湯が腐ることはなく、清潔を保つことができます。
マコモ風呂のもつ効果・効能とは?体験談をご紹介!
マコモ風呂が持つ効能・効果は一体どのようなものなのでしょうか。医療的・科学的根拠は今のところ確かではありませんが、実際に試したことのある人たちの中では、長年悩んできた肌トラブルなどが改善されたとの報告も見られています。
新陳代謝がものすごく上がるらしい
マコモには血行促進の効能があるとされています。昔から薬用としてのマコモは解熱、貧血、糖尿などの症状緩和に加え、血行促進することで新陳代謝を高める効果があると信じられてきました。また、デトックス効果も高いことから近年、注目を集めています。
アレルギー症状を抑えるらしい
近年、医療機関や研究機関でマコモの研究が進められており、多くの事が分かってきました。マコモにはアレルギー症状を抑える働きをする抗ヒスタミン作用があり、マコモが免疫機能に対して重要な役割を果たすことも分かってきました。
強い抗菌力があるらしい
使い始めたお湯を変えなくて済むのはマコモ湯の中に非常に強い耐性菌:マコモ菌がいるからです。マコモ自体にも元々、殺菌、抗菌作用がありますが、さらに発酵させて生まれたマコモ菌には高い抗菌力が備わっているため、懸念されている浴槽内の大腸菌やレジオネラ菌の増殖も抑えることができると言われています。
マコモ菌がその力を発揮するには「水・温度・栄養・空気」が必要になります。適度な温度のお湯(水)があり、栄養豊富(湯垢など)で空気もある浴槽内はまさにマコモ菌が活発に活動するにはうってつけの環境で、条件がいい環境でのマコモ菌の増殖時間は約20~40分と驚くべき速さで増えるのが分かります。
そもそも「マコモ」とは?
1億年前から現在の姿で自生するマコモ。マコモは河川・沼地の水辺に群生するイネ科の一種で、大きいものでは1~2mほどに成長します。マコモは水質浄化力に優れており、河川や沼地の水辺では好んで栽培されていますが、近年の環境変化や開発に伴い、食用目的に栽培されている以外に自生するマコモを見ることは難しくなりつつあります。
別名ハナガツミ
マコモは別名「ハナガツミ(花勝見)」とも呼ばれ、古くは「万葉集」や「古事記」にも登場しています。また古くから「神が宿る草」としても親しまれており、神事、神社のしめ縄、盆こざなどにも使われており、古来より日本人の私たちの生活になくてはならない植物でした。
由来はお釈迦様が真菰で病人を治したことから
由来には諸説ありますが、その昔、お釈迦様が病人にマコモ茶を飲ませたり、編んだ敷物(筵:むしろ)を敷いた上で寝かせて病の治療をしたと言われており、現在は稲わらで編んだ筵が一般的になりましたが、真菰で編んだ筵が本来の筵であることから真菰と言われるようになりました。
出雲大社「涼殿祭(すずみどののまつり)」
マコモを使た神事は各地で行われており、その代表といえるのが出雲大社で行われる「涼殿祭」です。別名「真菰の神事」と呼ばれ、敷かれた真菰の上を御幣(紙を切り細い木に挟んだもの)を持つ国造歩き、踏んだマコモを参拝客が競ってもらい受けます。もらい受けたマコモは無病息災や五穀豊穣の御蔭があるとされ昔から人々に大切にされています。
マコモ以外にも古くから人々に親しまれている植物が今も多く残っています。先人たちはその花一つ一つに花言葉として意味を持たせ楽しんできました。そんな素敵な植物ですが、その中でも菖蒲は同じ種類でも色が違えば名前も花言葉も違うなんて面白いですよね。そんな菖蒲について興味がある方はこちらの記事もご覧ください。
食用にも利用されている
まこもは葉の部分だけでなく茎や実に至るまで余すことなく味わうことができます。まこもの葉で作られたマコモ茶は香りが麦茶のように香ばしく、口に含むとさっぱりとした後味ながら最後にほのかな甘みを感じることができます。
肥大した茎はマコモダケ
中国をはじめ台湾、ベトナムなどのアジア各地で食用として使われるマコモダケはマコモの茎に黒穂菌の一種が寄生し、茎の部分が太くなったもので、食感は筍に似ており、ほのかな甘みも感じることができます。日本でも沖縄や鹿児島なのでは炒め物など郷土料理にも使われています。
種はスーパーフード「ワイルドライス」
1億年前から現在の姿で自生してきたマコモは古代の人たちの食料としても親しまれてきました。マコモの種はインディアンの間では「ワイルドライス(別名:インディアンライス)」と呼ばれ、厳しい環境でも育ってくれるワイルドライスはインディアンたちにとって、まさに貴重な食糧でした。
気になる栄養は白米よりもヘルシーでたんぱく質をはじめ、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、味わいは玄米に似ていて口の中で弾ける感覚は癖になり、栄養価の観点から見てもスーパーフードとしても注目を集めています。
マコモ風呂の作り方をご紹介!
謎に包まれた「マコモ風呂」湯船に入れるマコモはともに発酵乾燥したマコモを使った「粉末」と「液体」の2種類に分かれおり、粉末は食用として使うことも出来ますが、液体に関しては浴用を目的として作られています。ここではその見た目や溶け方の違いについても併せてご紹介します。
マコモ風呂の作り方①粉末のマコモを混ぜる
粉末のマコモを使用する場合、同じ濃度の液体を入れたお湯に比べ沈殿物が多く下に溜まってしまうので、入るたびにかき混ぜる必要があります。注意点として粉末を直接入れてしまうと、だまができてしまうこともあるので、一度洗面器などに入れて溶かしてから使うことをお勧めします。色も液体よりも薄いのが特徴です。
マコモ風呂の作り方②液体のマコモを混ぜる
マコモ風呂をする場合、メーカーが推奨しているのは風呂釜への負担が少ない液体をオススメしています。使用方法もお風呂のお湯に直接溶かすだけなのでひと手間を入れる粉末タイプより簡単で成分も満遍なく体全体に行き渡ります。
類似品にはご注意を
ひとえにマコモ風呂と言ってもマコモが主原料の製品を使えばいいわけではありません。マコモ風呂に必要不可欠な菌・マコモ菌は正式名称Bacilus subtilis ON-1と言い、株式会社リバーブの独自技術で作られた製品になりますので、マコモ風呂を試したい方は購入の際には類似品には十分な注意が必要です。
下水に流しても大丈夫
高い水質浄化力を持ったマコモなので、マコモの入った下水に流しても問題はありません。マコモを発酵させて生まれたマコモ菌は土壌菌の一種なので環境にも優しく、河川や下水に流すことで水質の浄化効果がみられることから、とてもエコなお風呂ともいえるでしょう。
家庭菜園の水やりに使っても大丈夫
残り湯を家庭菜園の水やりとして使うことも出来ます。残り湯を口にする野菜にかけるのは少し抵抗がありますが、元々抗菌力にも優れた土壌菌の一種ですから植物の成長促進が期待されます。注意点としては温かいままの水やりは野菜の根腐れを引き起こしてしまう可能性がありますので冷めた状態での使用をお勧めします。
マコモを肥料として使っているミカン農家さんも
鹿児島のとあるミカン農家さんはダイオキシンなどの土壌汚染を懸念し、鳥取県の研究者と協力しマコモ菌を使いダイオキシンを分解する「白色腐朽菌」を開発しました。この菌を油かすや米ぬかと合わせ発酵させてから土に混ぜたり、定期的に肥料として撒いているそうです。
マコモ菌を使った土壌で育ったみかんは味のばらつきもなく、おいしいものが多いそうです。口に入れるものだからこそ、健康な土壌で育ったものを提供したいという農家さんの情熱が「白色廃朽菌」を生み出し、さらには美味しいミカンを作ることになりました。
マコモ風呂に入ってみたい !お店に行ってみよう!
「試してみたいけど、自宅でやるのはちょっと…」という方に朗報です。マコモ湯を実際に試せるお店や宿泊施設があるのはご存知でしょうか。ここではマコモ風呂を試せるお店をいくつかご紹介します。
マコモ風呂をやっているお店もある!
実際にマコモ風呂やマコモ足湯を体験できるお店は美容室、エステサロン、雑貨店などがあり幅広くあり、その多くが自身もマコモ風呂やマコモ製品を実際に試して効果を実感した人がほとんどです。自宅で始める前の情報収集としてお店に足を運んで見てはいかがでしょうか。
マコモ風呂サロン まろまろ
東京六本木にあるマコモユーザー専用のサロンです。事前カウンセリングで健康状態やお風呂の好を聞くことでその人に合ったマコモ風呂の状態で提供してくれます。さらにサロンではマコモを使ったシャンプーなどを入浴の際に併せて使うことができるのでマコモ風呂やマコモ製品を購入前に試してみたい方にはおすすめのサロンです。
未来健康サロン藤岡店(葦原)
ともにセラピストとしての資格を持つ親子が経営するサロンで平屋のアパートを改装して開店したサロンになります。元々、専業主婦だった母親が大学で心理学を専攻されていた娘さんと共にセラピストの養成講座を受けたことがきっかけでサロンを持つことになります。