警察は在住区域という少ない情報の中からなんとかそれらしき人物をピックアップすることに成功しました。都さんと接点はありませんでしたが性犯罪の前科持ちの男・矢野富栄でした。
矢野富栄は出所後、都さんの事件があった11月6日から2日後に高速道路で事故死していました。しかし警察は矢野富栄の遺族から遺留品を回収。
データの削除されていたデジタルカメラとUSBメモリのデータを復元することでやっと事件の真相を得たのでした。その内容は、都さんの遺体を自宅浴室で解体する一部始終を撮影したものでした。
容疑者死亡のため不起訴処分
7年越し、やっと未解決事件が解決し、犯人が見つかったと思ったら死んでいて罪を償わせることもできない。こんな結末を迎えてしまった遺族の方々はさぞ無念だったでしょう。
Contents
未解決事件が解決!⑦愛知県蟹江町母子殺害事件
これは2009年に起こった未解決事件で、強盗に入った犯人に居合わせた家族2人が殺害され帰ってきたその家の三男も刺され重傷を負わされたうえ監禁されるという事件です。
長時間にわたる滞在
犯人は2人を殺害、三男を刺し拘束してからも金品の物色を続け、さらには帰り血の付いた衣服を洗濯したり証拠隠滅をするために数時間にわたりこの家に滞在しました。
その時間はおよそ10時間にもなるとされ、出社して来ない被害者を心配した会社の同僚が警察を伴って被害者宅を訪れるまで犯人は家の中にいたといいます。
警察官の眼が刺されている三男の対処に向かっているうちに犯人は裏口から逃げたとされます。この事件はこの時を始め、数々の警察側の不手際から未解決事件化してしまいました。
見落としと情報秘匿
現場の証拠が多いうえ被害者が生存しているこの事件、解決は早いとされていましたが3年も未解決事件のままでした。
その理由は初動捜査の際、殺害された一家の母親の遺体が押入れ内に毛布をかけただけの状態で隠されておりそれを見落とし行方不明としたことと犯人の目撃情報などの情報を殆ど公開しなかったためです。
解決の真相:3年後に男を逮捕
この初動捜査の選択ミスから解決までに3年もの時間を要してしまいましたが未解決事件は解決します。しかし、解決は犯人の自滅のようなもので警察の捜査体制に世間の不満・不安は残る結果となりました。
犯人は当時中国からの留学生として大学似通っていた男、林振華でした。授業料を払えなくなり金に困って犯行を起こしたというのが動機でした。
逮捕されたきっかけがなんと大胆にも乗用車の盗難。すっかり盗み癖が付いて日常的に大小さまざまな盗みを繰り返していました。
DNA検査をされ、現場に残っていたDNAと一致したため母子殺害事件の犯人と判明し逮捕に結びつきましたが林振華は定期的に中国に帰国していたようで、そのまま中国へ帰っていたらと思うとゾッとします。
未解決事件が解決!⑧宇土市院長夫人殺害事件
この未解決事件の被害者は事件名にもなっている通り、病院長のご婦人が強盗に刺されるといった事件です。計画的かつ残忍な事件内容に怒りを感じざるを得ません。
患者を装い侵入
インターホンで来客を確認できる環境だった被害者宅。そこにどうやって犯人が忍び込んだかというと、なんとぜんそく患者を装ったそうです。
発作が出てしまい助けを求め、出てきた夫人を襲撃しました。胸から上を集中的に狙い、頭を複数回殴打、胸も包丁で刺されていたといいます。殺意がはっきりと見て取れます。
しかしこの事件は被害者宅の周囲に事件当時夫人の夫が院長を務める病院と難聴の隣人しかいなかったため音、目撃情報などが極端に少なく夫人と犯人の面識もなかったため捜査は難航したといいます。
解決の真相:7年後に男を逮捕
しかしこの未解決事件は7年の時を経て解決します。犯人の名前は田尻賢一。無職なうえ多額の借金を抱えていました。
判決は死刑
院長夫人殺害があわよくばバレなければいいとか減刑を狙っての自首だったのかもしれません。取り調べの際、院長夫人殺害の件に警察が触れてきた際もうだましきれないと思い、事件への関与を白状したといいます。
2名の死者、明確な殺意と計画性から田尻賢一は2011年の裁判で死刑を通告され、それが確定します。執行は5年後の2016年でした。
未解決事件が解決!⑨三重県朝日町女子中学生殺害事件
楽しい一夏の思い出になるはずだった花火大会が近隣住民を恐怖に陥れる事件の現場となったのがこの未解決事件です。被害者は中学生の少女で、花火大会の帰りに友人たちと別れ帰路についたとき事件に見舞われました。
空白の時間はたったの5分
被害者の少女は友人たちと別れてからもスマートフォンで友人らと会話を続けていました。この時少女は自身の姉にも連絡を入れており、姉が電話をかけたりもしていました。
しかし、姉が入れた電話に少女は出ませんでした。友人との会話は姉の電話の5分前には返信をしており少女の反応はこの会話と姉の電話のたった5分間足らずの間で途切れたことになります。
解決の真相:半年後に少年を逮捕
早い逮捕なのに未解決事件と言われる理由。それは容疑者が未成年という可能性に行きついた警察があえて裏がとれるまで情報公開を控えた結果と言えるでしょう。
事件から半年後、少女の遺体遺棄現場近くに住む当時高校生3年だった少年が逮捕されました。
SNSの隠蔽工作や学校での様子
警察が総動員で裏付け捜査を行っている間容疑者の少年はSNSであたかも自身は無関係というような発言を事件当日に数回にわたって行っていました。
学校卒業までの容疑者の様子は友人たち曰く普段と全く変わらず、お前が犯人なんじゃないの?という悪ふざけの質問にも全く動揺するそぶりは無かったといいます。
犯人が分かっている未解決事件!三億事件
この未解決事件はメディアに多く取り上げられた他、多くの映画や小説等の題材として取り上げられたので未解決事件界隈の知名度と言えば1番と言ってもいいのではないでしょうか。
東芝従業員のボーナス約3億円が盗まれた
この未解決事件の概要はというと白バイ部隊に化けた少年らが現金輸送車を襲撃し、その名の通り3億もの大金を強奪したというものです。
この未解決事件は証拠も多く、犯人の目星もついているにも関わらず未解決事件のまま時効を迎えたという奇妙な事件です。
容疑者は少年S!父親は白バイ隊員だった
事件に使われた偽白バイから、犯人は白バイの構造に詳しい人物を有しているという仮説が挙がっていました。そんな中、容疑者候補として捜査線上に上がっていた少年グループのリーダー、通称・少年S。
彼は事件前に事件を仄めかす会話をしていたり当日のアリバイが不明瞭。なおかつ、父親が白バイ部隊員ということでかなり有力な容疑者として名を挙げられていました。
メディアでは彼が犯人の可能性が高いとして報道、映画などの芸術作品でも彼が犯人として書かれていることが大半です。しかし、現実には彼は逮捕されず事件も未解決事件に。それは何故なのでしょうか。
少年Sが青酸カリで自殺!疑問符が残った
これにより真相は闇に葬り去られてしまう結果となります。しかし、この自殺には多くの不審点があり、自殺は偽装で実はまだ少年Sは生きているのでは?という説がまことしやかに囁かれています。
その不審点というのが、自殺しそうにない人物であり、前触れが無かったことと毒薬の包装紙に持ち主の父親の指紋しか残っていなかったということです。
もしこの仮説が真実なのだとしたら今少年Sはどこでどんな生活をしているのでしょうか。
解決したものの謎が多い事件!人気AV女優桃井望の不可解な死
この未解決事件は警察側は解決したと語ってはいるものの遺族や第三者の目線から見たら解決したなんて思えないというほどに謎が解決されないままの、まさに未解決事件です。
車が炎上!男女二名の死体が発見された
発端は桃井望とその交際相手のAが乗る車が燃え、乗っていた2人が亡くなるというものでした。警察はその現場を見て早々に無理心中と断定しますが、そうは思えない証拠がたくさんありました。
交際相手Aの刺し傷
警察側の話では桃井望がAを刺し殺したのち、心中のため火を放ったとなっていますが、その刺し傷が桃井望の利き手とは逆の手で握られたナイフによる傷だったり、現場に血痕1つ残ってなかったりしています。
これを見て心中と断定するのはあまりにも早計と言えるでしょう。その警察の決定に遺族が異を唱えました。
食い違う警察と裁判所
桃井望の親族知人は結託して署名活動を行い警察への再捜査を求めます。しかし、その訴えは受け入れられず警察は無理心中という見解を覆すことはありませんでした。
しかし、桃井望の保険金を巡っての裁判において裁判所はこの事件を他殺による殺人事件として扱っており、この2者の決定的な食い違いが解決しきっていないようなもやもや感を残しているのでしょう。
数々の不信な点を残し警察は捜査を打ち切った
署名活動や行政訴訟等ありとあらゆる手を尽くし真相究明のための再捜査を打診していた遺族一同でしたが、結局警察が動くことは無く捜査は打ち切られてしまいます。
金を貸した人物が実在しない人物であったり桃井望が知人と事件後の日付に会う約束を取り付けていたりとおよそ心中と決める前に解明すべき点が多々あるにも関わらず闇に無理矢理葬られてしまいました。
さらに詳しくこの未解決事件について知りたい方は下の記事をご覧になってみてください。
日本の未解決事件
日本にはまだまだたくさんの未解決事件があります。ここではその中の1つをピックアップしてご紹介します。
便槽内怪死事件
未解決事件、怪事件と言えば真っ先にこの事件が出てくるくらい未解決事件界隈では有名な事件でしょう。
2月の福島といえば東北の厳しい冬真っただ中で雪も厚く積もる時期です。この事件はそんな中あり得ない状況でおきました。
25歳の男性が、女性用のぼっとん便所の便槽(排せつ物がたまる場所)にもぐりこんだ状態で亡くなっているという怪事件です。
どう考えても入れない
警察は覗き目的で男性が自らもぐりこんで出れなくなり亡くなったのだろうということで事件性無しと処理をしました。
しかし、亡くなった男性の会社同僚が侵入口と思われる便槽の汲み取り口と便槽を再現して検証を行った結果、亡くなった男性では全裸になろうとも何をしようとも便槽内には入れないという結論に至ります。
再捜査の署名
検証結果を踏まえて、同僚たちを中心に4000人の署名を集め警察への真相解明を求めますが、警察がそれを受け入れることはありませんでした。
暴力団からの圧力による警察の隠蔽説や政治絡みの暗殺説も囁かれており、事件の経緯、真相共々全てが謎に包まれた未解決事件です。
世界の未解決事件
日本以外にも数多くの未解決事件がありますが、未解決事件でこれは外せないというレベルで有名なものが海外には存在します。切り裂きジャックはその筆頭株と言えるでしょう。
ここでは、それ以外にもある外国の日本の事件とは少し違うミステリアスな雰囲気すらある未解決事件を1つピックアップしてご紹介します。
メアリー・セレスト号事件
船でセレストと言えば有名ソーシャルゲームにも敵として出ており知名度が案外高いかもしれません。かの敵のモデルがこの事件の幽霊船です。ポルトガル沖を無人の船が漂流していたのが事の発端です。
大きな損傷はなく積荷も食糧もあり、救命ボートと乗組員だけが忽然と姿を消しているという怪事件です。争ったような形跡はありませんが、方位磁針が壊されたり故意的に運行出来ない状況にされた形跡がありました。
失踪理由を考えた様々な説
この奇妙な事件には様々な学者たちが仮説を立て彼らの失踪の謎を解き明かそうとしました。しかしイマイチスッキリ解決してくれそうな説が無く、バミューダトライアングルなどのオカルト的な見解も多くあります。
中でも有名な説が、積荷のアルコールが気化しボヤが起こりそれを火事と勘違いした船員らが逃げだしたとされる説です。これならば手付かずの積荷と無くなった救命ボート等の説明が付きます。
ここで紹介させていただいた便槽内怪死事件とメアリー・セレスト号事件は、紹介させていただく別記事でさらに詳しく取り上げられてますので皿に理解を深めたい方はこちらをご覧ください。
未解決事件を風化させないことが解決にむかう
解決に向かった事件はどれも警察や家族、メディアによる長年にわたる努力や呼び掛けが実を結んだものと言えるでしょう。
私達に出来ることは、事件を風化させずに大衆に認知、拡散してもらうことです。そうすることで、思わぬ形で未解決事件が解決へと向かうことがあるかもしれません。