これまで怒りにまかせて叫び続けてきたヒトラーですが、ここから怒りながらも、徐々に嘆き、諦めの感情も混ざって来るようになります。このような微妙な感情の変化がわかるように演じていく役者という職業は、本当に頭が下がります。
人気空耳⑧It`s判断力足らんかったぁ
ヒトラーの感情が怒りから、後悔や悔しさに変わっています。その変化の最中にこのセルフを発します。内容は「私もやるべきだった」という意味になります。
人気空耳⑨目に刺さるにゃん
「おっぱいぷるんぷるん」の直前にある空耳で、マイナーな存在です。内容は「奴らは最初から私を裏切り~」という意味になります。
2つを合わせると「奴らは最初から私を裏切り、騙し続けてきた」と意味が繋がり「おっぱいぷるんぷるん」のおかしさが倍増します。知らないと損した気分になりますよ。知らなかった人は是非一度試しに聞いてみて下さい。なぜかこのシーンだけヒトラーが可愛く見えてしまいますから。
人気空耳⑩柴田さん
「おっぱいぷるんぷるん」の後、空耳は最後かと思いかけたときに登場します。意味は「己の血に溺れるのだ」というセリフになります。
こちらもドイツ語による有名な空耳です。「おっぱいぷるんぷるん」に代表される「総統閣下シリーズ」とは、別の意味でインパクトのある空耳ですね。
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「おっぱいぷるんぷるん」のように日本語に聞こえる空耳
「おっぱいぷるんぷるん」のようにドイツ語以外でも、世界の各国語に空耳といえるものは、いっぱいあります。今回は、比較的日本となじみが深い5つの各国語から紹介します。みなさんはいくつ知ってますか。
英語での空耳「掘った芋いじくるな」
意味は「What time is it now?(今は何時ですか?)」が空耳に聞こえるもので、私は中学生のとき、英語の先生がこのように発音したら通じると言っていたのを覚えています。
由来は古く、幕末の時代にジョン万次郎が帰国後に伝えたといわれています。空耳のご先祖様のような存在です。
ハンガリー語での空耳「シオタラン」
意味はずばり「塩が足りない」です。そのままですね。外国語と日本語の発音と意味が全て同じになる空耳もあります。スペルは「so」(ショー)が「塩」、「talan」(タラン)は「足りない」を意味します。
ドイツ語の空耳「あー、そう」
意味はずばり「あ、そうか」これもそのままですね。ちなみにスペルは「Ach so」と綴ります。普通に通じそうです。ドイツ語の空耳は「おっぱいぷるんぷるん」ばかりでなく、単純な種類もあるのですね。
韓国語の空耳「困るよぉ」
韓国の人に親切な事をしてあげたとき、ニコニコしながら「困るよぉ」と言われたことはありませんか。意味は「ありがとう」になります。因みにハングルでは「고마워」と綴り、「コマウォ」発音します。
スペイン語の空耳「食べるな!」
意味はずばり「食堂」や「居酒屋」になります。これもそのまんまシリーズですね。因みにスペルは「Taberna」となります。
なんと、日本語にも空耳があるようです。インパクトは「おっぱいぷるんぷるん」くらいあるかもしれません。空耳ってほんとに奥が深いですね。
空耳が広く普及した番組「空耳アワー」
「おっぱいぷるんぷるん」いかがだったでしょうか?ここまでドイツ語や世界各国の空耳を紹介してきましたが、この空耳という言葉が世間に広まるきっかけになった番組があります。その番組名が「空耳アワー」です。
2017年で25周年を迎え、これまで多くの空耳がこの番組から世間に輩出されていきました。ここでは「空耳アワー」の内容を簡単に紹介します。
空耳アワーは番組内のミニコーナー
空耳アワーは、タモリ俱楽部という番組のミニコーナーとして、1992年7月3日に誕生しました。いったん、1995年8月18日の放送で終了しましたが、1996年1月5日に復活し、現在も放送されています。
だいたい1年に1回くらいのペースで、空耳アワードという特集も行われ、このときは豪華ゲストも含め、いつものミニコーナーではなく、タモリ俱楽部の放映時間いっぱいを使って総集編を放送し、その中から1年を象徴するグランプリとなる空耳を決定します。
扱う空耳はセリフではなく歌詞
空耳アワーが扱う空耳は、今回の「おっぱいぷるんぷるん」のような映画等のセリフではなく、歌手などが歌う歌詞をネタにして、空耳を発表していきます。英語だけでなく、ドイツ語も含む世界各国の言語が対象になっています。
視聴者投稿を基にして映像を作成
番組内容は、視聴者さんの投稿はがきを基にして、空耳の歌詞を意識したオリジナル映像を作成し番組内で公開します。言い換えれば、「おっぱいぷるんぷるん」に代表される「総統閣下シリーズ」のような映像をつくってるともいえます。20年ほど前で、この先取り感はすごいといえます。
公開後、その内容のウケ具合によって、司会者の2人が番組特製のパーカー、Tシャツ、手ぬぐい、耳かきといった景品を投稿した視聴者さんへプレゼントするという流れになっています。
司会はタモリさんと安齋肇さん
空耳アワーの司会者は、番組の司会者でもあるタモリさんとソラミミストでイラストレーターの安齋肇さんが、当初から努めています。2人の空耳と映像の内容についてのツッコミや掛け合いが、このコーナーを盛り上げています。
安齋肇さんは、空耳アワー開始時から遅刻癖が多く、その件でタモリさんがツッコミなどをいれるところも、番組をおもしろく見るポイントです。
空耳アワーから誕生した人気空耳たち3選
空耳アワーが始まってから25年程が経っており、これまでに数多くの空耳が発掘されていきました。もちろん、その中にはドイツ語の歌も含まれており、怪物「おっぱいぷるんぷるん」にも全く引けを取らない名作がいっぱいあります。25年の歴史は伊達ではありませんね。
しかし、全てを挙げていくときりがありません。多少の独断と偏見がありますが、私自身も含めて、印象に残る空耳3つを紹介していきます。
「バケツリレーェ! 水よこせ!」
人気ハードロックバンド、メタリカの「Blackened(ブラッケンド)」という曲の出だしの部分で流れる空耳です。もう語るまでもないおもしろさを誇っています。個人的には右側にいるおじさんのバケツを持つ腕の角度がツボです。
メタリカは空耳アワー常連アーチストとして、その他にも「寿司!鳥!風呂!寝ろ!」、「千代田生命に行こう」、「アホでしょう、バカでしょう、ドラえもんでしょう」などの名作(迷作)空耳がいっぱいあります。興味のある人は1度調べてみて下さい。
「農! 協! 牛! 乳!」
これは、孤高の天才といわれたプリンスの「バッドダンス」という曲で流れる空耳です。歌詞は英語で「Don’t stop dancing」と言っているのですが、右から左から上から下から斜めから聞いても「農! 協! 牛! 乳!」にしか聞こえません。初放映時タモリさんも「絶対にDon’t stop dancingとは言っていない」と言い切っていました。
因みに空耳アワード2001にゲスト出演したタレントのセイン・カミュさんも「Don’t stop dancingではなく農! 協! 牛! 乳!にしか聞こえない」と言っていました。これほど元の英語のイントネーションが全く聞こえてこない空耳も珍しいといえます。
「あんたがぁたぁ~ ほうれみぃや~ 」
この空耳は、ジプシーキングスの「ベンベンマリア」という歌で、前奏の後にはいってくる歌詞の出だしの部分で流れてきます。この空耳とにかく長いです。全部で15秒ほどあります。それまでは、数秒の単発物が多かった空耳のなかで、ロングな空耳として注目、爆笑されました。
しかも空耳が日本語の意味として繋がっているところもポイントだといえます。実際の空耳は「あんたがぁたぁ~ ほうれみぃや~ クルマないぃ~かぁ~ こりゃまずいよ~」と言っています。そして、歌と映像のタイミングもばっちりで、番組スタッフの技術力の高さが伺えます。
「おっぱいぷるんぷるん」は面白い空耳だった!
「おっぱいぷるんぷるん」がここまで世間に知られたきっかけとしては、インターネットの進化と動画投稿サイトの存在に拠るところが大きいですが、それまでに空耳アワーが空耳という言葉を世間に広めてくれていたことも重要だったといえます。
空耳アワーから始まって、動画投稿による空耳の新たな形、それは「おっぱいぷるんぷるん」が嘘字幕の「総統閣下シリーズ」からスタートし、画像投稿のおっぱいイラストを指す言葉にまで進化しているのと同じものを感じます。
「空耳」が深化を続ける一方「おっぱいぷるんぷるん」も進化し続ける。同じ道を歩むのか、それとも別なのか、この2つの発展がどうような道を歩んでいくのか、ますます目が離せませんね。
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