美大ボールは5回見たら死ぬ?元ネタや呪われた絵画の裏側、UDK姉貴の現在

美大ボールとは5回見たら死ぬといういわく付きの絵画です。美大ボールの絵を紹介しながら美大ボールにまつわる裏話から作者UDK姉貴は誰なのか、そしてUDK姉貴の現在はどうなっているのか美大ボールと忽然と消えたその作者について解説していきます。

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美大ボールとは

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「見たら死ぬ」「〇回見たら死ぬ」と噂される、所謂「呪いの絵」の都市伝説は、ネットを中心にいくつか存在しています。「美大ボール」と呼ばれる絵画の画像も、そのうちの一つです。絵の特徴、そしてこの絵にまつわる呪いの噂について、解説しています。

美大ボールは作者不明の絵画

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美大ボールは、ネット上にアップロードされたことにより、存在が知れ渡った作品です。その現物が一般の場で展示されたり、販売されたりしている類の絵画ではありません。正式には作者も題名も公表はされておらず、「美大ボール」というのも、通称です。

砂漠の様な風景に巨大な球体

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美大ボールは、油絵の抽象画です。抽象画とは、実際にある物や風景を主題とせず、精神的な世界観を描いている絵画のことを言います。一見すると何を描いているのかわからない、不思議な作品であることがほとんどです。

美大ボールもその例にもれず、奇怪な作品です。まず目につくのは、絵の中心にある、オレンジ色をした一つの巨大な球体でしょう。それが、砂漠らしき場所の空中に、浮かんでいるように配置されています。砂漠には、幾人もの人間のようなものの姿も、描かれています。

美大ボールは呪いの絵といわれる

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この絵画「美大ボール」は、呪いの絵としてネット上での都市伝説となっています。「この絵を人生で5回見ると、その人は死んでしまう」と言うのです。抽象画という作風から漂ってくる異質な雰囲気は、不気味さとも捉えられ、その噂に説得力を与えています。

美大ボールを5回見たら死ぬ?本当?

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美大ボールの画像は、掲示板、動画サイト、SNSなど、ネット上のあらゆる場所に貼られています。そして、多くの場合そこには、「5回見ると死ぬ」という脅しめいた文言が付き纏っているのです。本当にそのような呪いはあるのでしょうか?また、どこからそのような噂が立ち昇ったのでしょうか?

美大ボールを5回見ると死ぬはデマ

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結論から言うと、「美大ボールを5回見ると死ぬ」という噂は、デマにすぎません。この絵が原因で実際に死者が出たとか、何らかの不幸に見舞われたなどの報告は、皆無と言っていいでしょう。

美大ボールは、いかにも恐ろし気な噂と共に、度々ネット上で話題となりますが、そのほとんどが”ネタ”として扱われており、本気で怖がる人はほとんどいないのが現状です。「人は誰でもいつかは死ぬ」「5回見て死ぬなら6回見ればいい」などと、茶化されることすらあります。

美大ボール呪い説は2ch発生

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そんな美大ボールにまつわる呪いの噂が生まれた場所は、日本最王手の掲示板サイト「2ちゃんねる」(現、5ちゃんねる)でした。「うそはうそであると見抜ける人でないと(掲示板を使うのは)難しい」かつての管理人である西村博之をしてそう言わしめるほど、2chはデマや根拠のない噂話しで溢れる場所です。

当時の2chでは、「〇回見ると死ぬ」とされる絵画の都市伝説がすでにいくつか存在していました。美大ボールの噂は、そんな中で、2chの住民がふざけて書き込んだデマが、拡散したものだと考えられています。

美大ボールの作者はUDK姉貴

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正式には制作者が公表されてはいない美大ボールですが、実は誰が描いたものであるかは判明しています。それは、通称「UDK姉貴」と呼ばれている人物です。彼女がどのような人物で、美大ボールはどのように登場したのか、その秘密に迫ります。

美大ボールを制作したUDK姉貴とは

UDK姉貴は、同人声優やニコ生の配信者として活動していた女性です。自身は「宇月幸成」というハンドルネームを名乗っていましたが、彼女が注目の的、炎上の標的となった際に、「UDK姉貴」という、ある意味の蔑称で呼ばれるようになりました。

「クッキー☆」と呼ばれる同人作品に出演

細々と活動していた彼女がやり玉に挙げられるようになったきっかけは、2010年ごろに発表された、『魔理沙とアリスのクッキーKiss』と題するボイスドラマです。人気コンテンツであった『東方プロジェクト』の二次創作として作られた同人作品ですが、素人が制作したもののため、声優の演技力は推して知るべしといったクォリティーでした。

そのため、通称「クッキー☆」と呼ばれるようになったこの作品は、ネット上で揶揄や批判の対象となり、出演している素人声優も散々にからかわれることとなります。そのうちの一人が、東方の主人公格のキャラクター「霧雨魔理沙」を演じた、UDK姉貴こと宇月幸成でした。以来、UDK姉貴のニコ生配信やTwitterは、荒らしの標的となます。

美大ボール「クッキー☆スレ」投下

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「クッキー☆」に出演した声優たちを笑いものにする一連のムーブメントは、悪ノリ的に過激化し、彼女たちの個人情報を得ようとする活動へと至りました。美大ボールに注目が集まったのは、そんなさなかのことです。

この絵はもともとUDK姉貴が自分の作品だとしてTwitterに公開したものでしたが、それが、彼女の正体を特定する手がかりとなります。横浜学園高校美術部が掲載した部活風景の写真の中に、この絵と同じものを描いている女子生徒の姿が写っていたのです。この事実は、2chの「クッキー☆スレ」で、証拠画像と共にリークされました。

クッキー☆スレとは

一躍有名となった同人作品『魔理沙とアリスのクッキーKiss』について語るスレッドで、2chのYOUTUBE板に立てられていました。

この場所を中心として、「クッキー☆」とそれに関連する話題が、炎上と呼べるほど盛り上がることとなります。UDK姉貴こと宇月幸成をはじめとした出演者たちを、特定しようという活動も行われていました。

美大ボールの呪い「UDK姉貴死亡説」

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以上で解説したように、美大ボールの出自に関しては、何らかのオカルティックな曰くが伴うわけではありません。にもかかわらず、この作品が「呪いの絵」と言われるようになった背景には、絵の醸し出す雰囲気のほかに、作者であるUDK姉貴が死亡したという噂が関係していると考えられています。

彼女の同人仲間がTwitterに流した情報によると、UDK姉貴はニコ生の炎上などを苦にして、自殺したということです。しかし、この死亡説の根拠は乏しく、真偽のほどは定かではありません。

美大ボール作者「UDK姉貴」暴露騒動

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美大ボールの一件により、UDK姉貴は横浜学園高校美術部に所属していたという事実が明らかとなり、彼女の正体がかなり絞られることとなりました。その後、UDK姉貴と同じ学校に通う人物が、彼女の身元を暴露するという騒動が巻き起こります。

同じ学校のRU姉貴がUDK姉貴の身元暴露

UDK姉貴を特定する材料の一つとして、彼女と同じ学校に通い「クッキー☆」にも共に出演した「RU姉貴」と呼ばれる人物が、うっかりUDK姉貴の本名を、ネットで暴露してしまったという事件があります。

美大ボール作者暴かれる

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さらには、2017年に、この学校の卒業アルバムをリークする人物が現れました。これにより美術部の写真に写った美大ボールの作者の容姿と、UDK姉貴の本名とが一致し、美大ボールの作者がUDK姉貴であることが証明されたのです。

美大ボール作者UDK姉貴受験失敗

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美大ボールの作者であるUDK姉貴は、美術大学への推薦入試に落ちたと打ち明けていました。これが、件の作品が「美大ボール」と呼ばれるようになった所以です。一部では「美大ボール」こそが入試の際に大学に提出した作品であると言われていますが、それについては憶測にすぎないと言われています。

美大ボール作者受験失敗で呪いの噂が加速

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いずれにせよ、「美大ボール」は、美大に落ちた人物が制作した作品としても知られるようになります。「見たら死ぬ」と言う、いわれのない噂と相まって、縁起の悪い絵であるというイメージが、より一層伴うこととなりました。

美大ボール作者受験失敗でヒトラーネタに

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「美大ボール」の作者は、美術大学の受験に落ちていたと言う情報は有名となりましたが、同じ境遇の人間としてヒトラーが度々引き合いに出されます。彼もまた、ウィーン美術アカデミーの受験に失敗していることで知られおり、両者とも哀れな末路を辿ったと、揶揄されているのです。

美大ボール「パクリ説」!元ネタは?

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美大ボールが既存の作品の「パクリ」であるという説が、後に噴出しました。ゆえに、この絵が美大に提出されたものであるとするなら、不合格になるのは当たり前だとする意見も上がるようになります。両者を見比べて、その類似点を検証してみましょう。

美大ボールの画像

こちらの画像が「美大ボール」と呼ばれる作品です。先にも触れたとおり、砂漠らしき場所を背景として、球状の物体が描かれています。また、砂漠には人のような形のものが、列を成しているようです。

美大ボールの元ネタの画像

こちらの画像が、美大ボールのパクリ元だとされた絵画です。確かに、砂漠のような場所と、そこに並ぶ人のようなもの、そして、歪ではあるものの、太陽のような球体が描かれていることは、両者の共通点として目につくものです。絵のタッチも似通っているように見えます。

美大ボールの元ネタ「エンツォ・クッキ」

後者の絵画は、エンツォ・クッキという、1980年代に活躍した、イタリアの画家が描いたものです。彼の画風は、見るものの心理を圧迫し、不安を感じさせるのが特徴と言われています。『山々の呼吸』と題されたこの作品は、1982年に発表されました。

ただし、美大ボールが本当にこの絵を模して描かれたかどうかについては、意見の割れるところです。同じように、砂漠と大きな球体が描かれた絵はそれほど珍しいものではなく、比較的誰でも思いつきそうな構図だとも言われています。

美大ボールに隠された音符の不思議

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