フラニ族とは?凶暴な民族って本当?襲撃事件やその背景について解説

2017年10月、ナイジェリアの村がフラニ族によって奇襲され、20人以上が虐殺されました。
その中には女性、子どもが含まれていました。この年だけで、フラニ族による襲撃は30件を超え、フラニ族の武装勢力が勢力を増しており、近隣の村人たちは苦しめられています。

フラニ族が虐殺される事件も起こっている

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キリスト教徒の農民に対し、虐殺行為を続けているフラニ族ですが、逆にフラニ族が虐殺される事件も起きており、両者の問題は根深いです。

農民たちがフラニ族を襲撃する事件が発生

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2017年11月、ナイジェリアの北東部アダマワ州で、キリスト教徒の農民がイスラム教徒のフラニ族を襲撃し、少なくとも30人が虐殺される事件が起きました。

逃げ惑う人々も追いかけて殺害!犠牲者は60人超えの可能性も

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農民により、フラニ族の集落4か所が襲撃され、住民らを切り付け火を放ちました。襲撃者の一部は森の中に逃げる人々を執拗に追いかけて殺害し、60人を超える女性や子どもが犠牲になりました。

狩猟民族・ドゴン人による襲撃により100人以上が虐殺される

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2019年3月には、マリ中部のモプティ州で、狩猟民族のドゴン人がをフラニ族を襲撃し、
女性や子どもを含む130人を超える人々が虐殺されました。この地域では、ドゴン人の土地での遊牧や水の利用をめぐる争いが続いていて、イスラム過激派に属するフラニ族によるテロも発生しています。

フラニ族と農民はなぜ対立するのか?

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キリスト教徒が多い農耕民とイスラム教徒が多いフラニ族による、宗教間の違いから衝突しているように見えます。なぜ両者は、ここまで対立しているのでしょうか?

宗教や民族による対立ではない

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フラニ族の宗教はイスラム系が多く、農民はキリスト教が多いといわれていますが、紛争の原因は宗教や民族の対立ではありません。お互いの生活スタイルの違いからきています。

フラニ族が牛を放牧するスペースがない

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フラニ族は土地を所持しない遊牧民であり、家畜業で生計を立てています。そのため牛と共に移動し、豊富なエサとなる草や水を求め、移動する必要があります。

フラニ族は農民の所有する土地に入り対立する

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そこで農民の所有する土地へ侵入し、牛にエサを食べさせたり農作物を荒らしたりしてしまうことで、農民との対立が起きてしまうのです。

フラニ族の人口増加が対立の一端である

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フラニ族の人口が増えていること、また土地開発によって物理的に土地不足となっていることも原因だとされています。

フラニ族にイスラム過激派が合流している?

その他にも、宗教間のトラブルをめぐり治安のかく乱の狙うテロ組織や、イスラム教徒の過激派がフラニ族に合流し武装化を進めており、土地をめぐる抗争だけでは済まなくなってきています。

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