フラニ族とは?凶暴な民族って本当?襲撃事件やその背景について解説

本来、砂漠は畜産に向いた土地ではないのですが、牛たちの食糧となる餌を求め、住む場所を変えながら生活しています。

牛を連れて長距離移動するフラニ族

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長距離を大きな牛の群れを引き連れて移動し、交易をしながら暮らしています。都市部に定住している人も増えてきていますが、現在でも遊牧生活を営む人は多いです。

牛を所有することは、健康と幸福の象徴とされておりとても大事に扱われています。
主に男性が世話をし、牛の頭数や知識、技術によってフラニ族の中での地位が決まります。

フラニ族の人口のほとんどはイスラム教

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フラニ族は全体で3800万人から4000万人もの人が存在すると言われています。そしてその人口の80%は、唯一神「アラー」を信仰し、世界三大宗教の一つであるイスラム教に帰依しています。
残りは、部族固有である伝統宗教を信仰しています。

フラニ族の女性

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フラニ族の女性の主な仕事は、牛の乳搾りをし、それによってチーズやバターを作ります。また、日々の食事の支度や、毛布・服なども手作りします。

フラニ族では、大きなおでこを持つ女性が美しいとされ、また乳児のころから、額や頬、鼻に細かい傷跡をつけ成長していきます。顔に傷をつけることで装飾を施しているのです。加えて、身に着ける宝石によって年齢や生活状況を判断します。

フラニ族の耳飾り

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耳飾りが大きければ大きいほど、お金持ちの象徴とされます。夫が妻へピアスを作り、母から娘へ受け継がれる耳飾りは、経年変化によって、徐々にあめ色へ変化していき、時代を超えて大事にされていくのです。

おまじないの石

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特殊な文様が描かれた石で女性の腹痛を和らげるために、火で適度に温め頬やお腹に当てて使います。母から娘へまたその娘へ、秘密裏に受け継がれていくもので、市場に出回ることは極めてまれです。

結婚すると自身で入れるヘナタトゥー

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フラニ族の女性は結婚すると、唇の周りと歯茎にヘナタトゥーを入れ黒く染める習慣があります。10本のニードルを使い、自身で刺していれるため、刺した後は唇がパンパンに膨れ上がり痛みを伴います。しかも、このタトゥーは5~6年ほどで消えてしまうため、そのたびに唇と歯茎に入れるのです。

フラニ族の成人儀礼

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アフリカの民族の成人儀式はバンジージャンプであったり、狩りであったりとさまざまなものがあります。
フラニ族の成人儀式は、家族やガールフレンドを故郷へ残し、一人で牛を連れて旅をすることです。

牛と共に一人で旅をする

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牛に食べ物を与えるため、乾期の終わりになるとフラニ族の少年はサハラ砂漠をたった一人で旅します。サヘルは植物や木が大変少ない地域です。サハラ砂漠の縁に沿って旅をしながら、温暖な気候を好む牛たちのために牛飼いたちはより良い放牧地を見つけるために移動しなければならないのです。若い牛飼いたちは年間最大8か月をこうして旅をします。

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